心友の
長期間の故障が癒えて
ようやく「かの地」を訪れた。
わたしたちを
待っていてくれたのは
優しい蝶たちの乱舞だった。
ほんとうに
彼ら彼女らの舞う時空間は
次元そのものが変容していく。
あいにくの気象だったが
たまに来る小雨の中さえ
力強く飛ぶ彼らに
どれだけ勇気をもらえたことだろう。
そればかりではない。
完全に諦めていた蓮の花の群生が
まだ咲いていたのだ。
さすがに南側は
花托(ハチの巣状の実)ばかりだったが
北側の新しい群生は美しいピンクの花を
いくつも咲かせて待っていてくれた。
「ありがとう。」
「ありがとう。」
心の涙が溢れて溢れて
とまらない。