さてさて日本時間の明朝4時に発表されるFOMC声明文。今回は経済見通し付き。さらにその後にイエレン議長の記者会見。今回は、この記者会見がいつも以上に重要になりそうだ。
市場では、10月の会合で残した事実上のゼロ金利を「considerable time(相当の間)」続けるとの表現を外すか、利上げを前に2004年に使った「patient(忍耐強く)」(低金利を続ける)に置き換えるという予想が多いとされる。
問題は、結局ルーブルの暴落という波乱につながった原油の急落と国際金融の動揺の中で、それらを無視というと語弊があるが、それらに影響を受けず改善を示している国内指標に則り、利上げに向け次のステップに踏み込むのかということ。
思うに、FRBは利上げを欲しがっているのではないか。というのも、2009年夏以降に回復過程に入っている景気循環の中で、次の下りがいつ始まるのかということ。それが外部からの影響であるにせよ、始まった時に政策金利が今のようにゼロでは、立ち向かう手段がまた量的緩和というわけにはいかないからだ。国内指標が好調で出来る間に少しでも金利を上げておいて、準備をしておきたいということではないか。
もちろん、それが正解か否かはわかない。ここでも書いて来たが、広範囲に影響が及ぶ利上げは難しい。慎重な意見も内部であり、割れそうとは先日書いた。
難しいタイミングだけに、議長の記者会見付きのFOMCでよかったということではある。さてさて、どうなるか。金市場はすでに待機モードに入っている。声明文に使われた単語や議長の発言内容の単語にまで反応する、売買プログラムが待機している。他の市場も同じだが、相場の質が変わってしまっている。