亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ドル円に動きあり

2007年11月21日 23時26分50秒 | 金融市場の話題
本日もマーケットは荒れ模様。午後2時過ぎからのドル円の急落は、正直言って、待ってました遅かったのね、という感じ。ついに108円台にやって来た。ドル円だけが動かないという不思議な均衡に居心地の悪さを感じていたひとりなので、やっと来たかという感じ。「私はドル安論者です、金を見ていてそう思います、ドル円にしてもそうです」と語ってきたので、さぁ~行け!行け!とうこと。これまでの均衡を日本の状況から当たり前と思っている方々は、為替は相対比較であって日本の状況が良くても悪くても、それが相手との比較のうえで初めて意味をなすということを考えてほしい。FOMCの議事録は、報道されているように見送りと0.25引き下げが、かなりギリギリの判断で利下げと決まったとなっていた。あのとき(10月29日)「(利下げナシもありということで)あらゆる可能性は排除せず」と書いたのは、その辺りを海外媒体の論調から感じたためだった。それにしても、FRBがGDPの伸び率を下方修正したのはわかるが、インフレ率の見通しも下方修正したのは、直前の米国の労働生産性が上がっていたからかな?わからん・・・・。市場での利下げ期待の高まりを牽制する意味はありそうだ。ドル安効果もあって7-9月期のGDPでは米国の輸出が伸び、住宅の落ち込みを外需(輸出)がサポートしている事実は、今の環境下で見向きもされていないが、重要な要素(ファクター)だと思う。

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3 コメント

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キャリーの崩れが (ぶる)
2007-11-21 23:55:19
じわじわと来てますね。ついにドル円もっていう感じです。ポン円、オージー円が起爆装置でしょうか。

本日はありがとうございました(ペコり)
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世界貿易 (小さな愛犬家)
2007-11-22 01:28:12
 お疲れまです。
 昨日発表の貿易統計で日本の貿易黒字はまた増えました。サブプライム問題とドル円為替の円高でアメリカへの輸出はわずかに減ったが、中国などアジアを中心に輸出がぐんと伸びました。福田首相が出席したASEAN会議で、韓国などに遅ればせながら関税撤廃の動きが見えたのも、これからの貿易の動きをポジティブに表していると思う。こう考えると、意外と日本経済の将来は明るいわけです。今こそ積極的に輸入を増やして行くべきではないかしら。
 これからも暫くはドルの基軸通貨体制が続くでしょうが、はっきりしてきた事は、ドル一辺倒ではグローバルな世界経済の中では生きられないということです。日米関係はもちろん大事だが、これからは欧州や中国などとの貿易が益々盛んになってくる。物やサービスが動く貿易を円滑に進めるために金融があるのであって、金融を上手く動かすために貿易があるのではない。
 アメリカバブルの崩壊の今、もう一度考えることではないか。
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石油高 (小さな愛犬家)
2007-11-22 10:59:16
 本日の読売新聞に、当面の原油高の見通しについて、金融、石油業界関連者に対するアンケートがあった。7人が回答しているのだが、6人までが一律に原油価格は100ドル前後に高止まりするという回答。只一人、原油価格は下落する可能性もあるとしたのは住友化学の高沢氏だった。余りにも皆が近視眼的だと思う。
 マスコミ向けに「石油は高くなります」と言っておけば業界に有利なのは分かるが、果たして原油は高止まりするのか。不況入りしそうな景気の先行きを見越して、銅を始めとする非鉄金属の国債価格はすでにボロ下げだ。ドル安で産油国すら悲鳴を上げ始めている。原油はこの7人の予測を逆に上回って130ドル位まで行くことがあるかも知れない。しかしこれは瞬間的で、投機筋の資金が逃げれは結局70-80ドルの線で一旦は落ち着くのではないか。
 向こう5年間位、相場を上げていくのは只一つ、金だと思う。金は装飾品であり、元は貨幣そのものだ。金相場は、世界の景気が悪くなると、投機筋の資金にもまれながら段々強くなるはずだ。そして、ドル円為替の円高はさらに進み、ある時点で静かになるはずだ。
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