亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

好調に見える米住宅指標だが・・・・・

2014年07月23日 23時30分23秒 | 金融市場の話題

マレーシア航空機撃墜事件の影で注目度は下がったが、先週発表の6月の米住宅着工件数は予想101万5000戸に対し結果は89万3000戸となり、予想外の落ち込みとなっていた。着工件数の落ち込みは2ヵ月連続で、5月の数字も当初の前月比6.5%減から7.3%減に下方修正された。将来の着工件数の目安となる建設許可件数も6月は4.2%減の96万3000件と、1月以降で最も少なかった。

そこで思い出したのが、5月にあった不動産調査会社リアルティトラストの調査結果。2014年1~3月期に住宅を現金で購入した消費者の比率は約43%と前期2013年10~12月期に比べ約5%上昇し(2011年以降とまだ日が浅い調査だが)、過去最高となっていたこと。現金購入の比率の高さは、購入が投資目的や住み替えで、若年層を中心とした一次取得が減っていることを表すとみられる。背景には、このところの価格の上昇に加え、与信をきつめにしている銀行の方針がある。(キャッシュで買える)富裕層は別にして、ローン利用する多数の消費者には買い難い状況が続いていたわけだ。

この点で昨日発表された6月の中古住宅販売件数は予想497万戸に対し504万戸となった。前月比では2.65増となる。これで3ヵ月連続の増加となり、“暖かくなったら戻る”を裏付けるものとなった。ただし、これとて前年同月比では2.3%の減少となっている。


住宅指標も全般的に改善に向かっているようだが、足踏み状態というのが当たっているのではないか。



(オリジナルで「新築住宅販売件数」としたのは、「住宅着工件数」の表記ミスでした)

2014年7月24日訂正

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