亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

NY金、高値更新を巡る攻防戦(テクニカルの攻防)

2024年10月22日 21時46分02秒 | 金市場

週明け10月21日のNY市場の金価格は、5営業日続伸で先週17日以来3営業日連続で過去最高値を更新した。

NYコメックスの通常取引は前週末比8.90ドル高の2738.90ドルで終了した。時間外取引となるアジア時間から買いが先行し最高値の更新を続け、ロンドン時間に2750ドルの節目を突破した。

さすがに利益確定の売りに押され下押すも2740ドル止まり。NY早朝から再び買いが優勢となり、通常取引に入って以降は2750ドル超の取引が続き、一時2755.40ドルを付けこれが高値に。 先週後半から続いているNY金の上昇だが、米国を中心に特段の金融経済上のリスクが高まったわけではなく、中東を中心とする地政学リスクにも大きな変化も見られない、いわば無風状態の中での最高値更新といえるもの。

 

約2週間後に迫った米大統領選挙と議会選挙の不確実性に備えるポートフォリオの見直しに際しての金(ゴールド)ポジションの新規買い、あるいは積み上げとみられる。

 

週明けもこうした流れが続いていると見られるが、一方で、前週末から上昇基調が続く米長期金利や主要通貨に対するドル高という中での、いわば向かい風の中での高値更新でもある。

21日は、NY午前の中頃まで2750ドル超の最高値圏でもみ合った後に、一転まとまった売りをきっかけに急落状態となった。崩れ始めると利益確定売りが増加し一方通行的な下げとなるのは、短期筋による押し上げ相場の常で、そのまま昼前には2730ドルまで水準を切り下げた。終盤は買戻しの動きが見られたものの戻り売りに2740ドルまでがやっとで、再び売り先行で一時2728.50ドルまで売られ、終盤にこの日の安値を記録。冒頭で触れたように2738.90ドルで終了。その後の時間外も売りが先行し2734.50ドルで終了した。

 

本日は、前日の下げに対する買戻しの動きが続いている。やはり特段の買い手掛かりはなく、前週末から続くリスク対応のヘッジ買いとなっている。

 

前日の高値を上抜くとモメンタム発生で高値追い、出来なければ上げ幅縮小という流れか。こうしたテクニカル要因が支配する状況になっている。

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