亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

7月の・・・“も”米自動車販売は振るわず

2017年08月01日 23時39分31秒 | 金融市場の話題

政権の司令塔たるホワイトハウスのごたごたは、7月21日にスカラムチ広報部長を据えた際に、政治も広報も未経験ということに加え、就任した際にあった既存のスタッフからの反対意見もあわせて早晩、この人事が何か新たなトラブルの元になりそうとの見立てをしていた。しかし、就任11日目に更迭とは思いもよらなかった。この人物との対立で実質更迭されたプリーバス前首席補佐官の後に座った前国土安全保障省長官のケリー新首席補佐官が、引導を渡したというのだから皮肉だ。しかし、海兵あがりのケリー首席補佐官にしても、議会との橋渡し役など、どうなるのかと思うし、実際に関係者の間でもそうした懸念を持つ人は多いようだ。。

今後は、大統領がツイッターなどでかなり強く批判したセッションズ司法長官や辞めたがっているとされるティラーソン国務長官の去就が注目される。とくにティラーソン長官については、辞任観測が強く、一度は本人が否定したものの、噂は絶えない。仮に辞めるとなると、対中、対ロなど外交が難しくなっている折でもあり、金融市場への影響は避けられないだろう。

本日は、重要指数であるISM製造業景況指数さらに個人所費支出デフレーター(物価指数)の結果に注目が集まるが、もうひとつ7月の自動車販売台数も地味だが注目指標となっていた。全体の数字は現地時間の明日の発表で、本日は各社の数字が公表された。結果は、7月は車が売れる時期であり、値引き販売が広く行われているにもかかわらず大きく落ち込んだようだ。米国各社では、GMが前年同月比で15.4%減の22万6107台、フォードが同7.4%減の19万9318台、フィアット・クライスラーが105減の16万1477台となっている。

この自動車の販売台数の不振が伝わって以降に、ドル安、長期金利の低下が目立ち、前日比で売りが先行していた金もプラス圏に浮上して推移している。自動車は、やはりひと山越えたのは間違いなかろう。裾野の広い産業ゆえに、米国景気陰りを認識させるデータが、今後増えるのではなかろうか。


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