米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが13日に伝えた、毎年8月下旬に米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザス連銀主催のシンポジウムにドラギECB(欧州中銀)総裁が3年ぶりに出席するというニュース。議長の記者会見付きの9月のFOMC(連邦公開市場委員会)を前に、これまでFRB議長がこの会議に表われ政策方針の示唆をし、市場に織り込ませる機会として使われることが多かった。
今回の主役はドラギ総裁ということだろうか。「ジャクソンホール」と見て、もうその時期かと時の流れの速さを感じてしまった。例年、ジャクソンホールの翌週月曜日がレイバーデイの休日で名実ともに夏休みは終わりということで、市場にも動きが出るタイミングとして知られる。
金市場でも、過去何度もレイバーデイの連休明けに動きが大きくなったことがある。ちなみに昨年の9月6日(火)は前日比27.3ドル高だった。その時は、発表されたISM非製造業の結果が悪く、9月利上げ観測が吹き飛んだことによる。
と書いて、本日は注目指標目白押し状態で中でも、3-5月の3ヵ月連続で予想を下回ってきたCPI(消費者物価指数)は、最大の注目事項だった。FRB内部でも議論の対象となっていることでもあるし。したがって、本日午前の市況分析には、「上振れ下振れ共に市場への影響が大きくなるとみられる」とした。・・・・で、結果は、下振れとなった。
CPIの総合指数は、前月比で前回は前月比-0.1%、予想が+0.1%となっていたが、結果は0.0%で予想を下回った。ただし、この0.0%だが、正確には-0.02%とわずかだがマイナスとなっている。前年同月比で見ても6月は+1.65%で予想の+1.7%を下回り2016年10月以来の低い伸びとなった。エネルギーと食品を除いたコア指数も、予想+0.2%に対し+0.1%と下回った。これも正確には+0.06%とかろうじてプラスという感じ。コア指数の前年比は、+1.71%で2015年2月以降で最も小幅な伸びとなった。
結果判明で、各市場動いたが、金は1220ドルから1232.10ドルに跳ねた。