亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

6月米CPIまたも下振れ、NY金は10ドル超のジャンプ・スタート

2017年07月14日 23時02分34秒 | 金市場

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが13日に伝えた、毎年8月下旬に米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるカンザス連銀主催のシンポジウムにドラギECB(欧州中銀)総裁が3年ぶりに出席するというニュース。議長の記者会見付きの9月のFOMC(連邦公開市場委員会)を前に、これまでFRB議長がこの会議に表われ政策方針の示唆をし、市場に織り込ませる機会として使われることが多かった。

今回の主役はドラギ総裁ということだろうか。「ジャクソンホール」と見て、もうその時期かと時の流れの速さを感じてしまった。例年、ジャクソンホールの翌週月曜日がレイバーデイの休日で名実ともに夏休みは終わりということで、市場にも動きが出るタイミングとして知られる。

金市場でも、過去何度もレイバーデイの連休明けに動きが大きくなったことがある。ちなみに昨年の9月6日(火)は前日比27.3ドル高だった。その時は、発表されたISM非製造業の結果が悪く、9月利上げ観測が吹き飛んだことによる。

と書いて、本日は注目指標目白押し状態で中でも、3-5月の3ヵ月連続で予想を下回ってきたCPI(消費者物価指数)は、最大の注目事項だった。FRB内部でも議論の対象となっていることでもあるし。したがって、本日午前の市況分析には、「上振れ下振れ共に市場への影響が大きくなるとみられる」とした。・・・・で、結果は、下振れとなった。

CPIの総合指数は、前月比で前回は前月比-0.1%、予想が+0.1%となっていたが、結果は0.0%で予想を下回った。ただし、この0.0%だが、正確には-0.02%とわずかだがマイナスとなっている。前年同月比で見ても6月は+1.65%で予想の+1.7%を下回り2016年10月以来の低い伸びとなった。エネルギーと食品を除いたコア指数も、予想+0.2%に対し+0.1%と下回った。これも正確には+0.06%とかろうじてプラスという感じ。コア指数の前年比は、+1.71%で2015年2月以降で最も小幅な伸びとなった。

結果判明で、各市場動いたが、金は1220ドルから1232.10ドルに跳ねた。


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