亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

Fed(FRB)には逆らうな・・・で500トンものショート

2017年07月18日 22時59分56秒 | 金市場


週末に米政府組織のCFTC(商品先物取引委員会)が公表した7月11日までのデータでは、金先物取引におけるファンドの買い越し量が、5週連続で減少していることが目に付いた。オプション取引を除いた重量換算で187トンと2016年1月以来の低水準となっている。6月6日以降、ファンドが買い建て(ロング)を減らす一方で、売り建て(ショート)を急増させているのが特徴で、ショートだけをみると490トンと最大規模に膨れ上がっているのが特徴。将来の下げを見込んで、これだけの量をいわば“空(カラ)売り”しているのだが、その中で金は1200ドルを維持したのは、実需のサポートがあってこそ。

それにしても、6月27日にポルトガルで始まったECB(欧州中銀)の年次総会で欧米の中銀が声を合わせて緩和策の終了を示唆し、欧州発の長期金利の上昇が米国金利の上昇へと飛び火して以降の2週間に、ファンドはショートを一気に積み増していたことが明らかになった。

そして1200ドル接近のタイミングで、トランプJrが何を勘違いしたか、ロシア関連のメールを自ら公開し傷口を広げ、週末には米6月のCPIがわずかながらもマイナス(メディアは横ばいと報じた)となり、売り方は梯子を外されることになった。まずは(ショートカバーで)、どこまで戻れるか。

すでに1週間前の7月11日にもショートについては、ここに書いた。

http://blog.goo.ne.jp/msi021112/e/977e65cd23f344041377d38a53f581f3?utm_source=admin_page&utm_medium=realtime&utm_campaign=realtime


しかし、この静かな市場環境で、売りも売ったり・・・という感じだ。ドル円のロングと、NY金のショートという組合せか。Fed(FRB)には逆らうな、ケンカするなとは言われるものの、そのFRBも過去それなりに間違いを犯してきているのも事実で、とりわけ過去数年は想定外の連続だったといえる。


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