亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米1-3月期GDP改定値で反発・・・なるか?

2014年05月29日 23時56分48秒 | 金市場

さて本日は金価格を見る上でも注目点となっていた米1-3月期のGDP改定値。速報値のプラス0.1%からマイナス成長に下方修正されるであろうことは、この1ヵ月間に発表された関連指標からは織り込み済みとなっていた。

問題はどの程度の下方修正になるかという点にあった。市場予想はおおむねマイナス0.5%からマイナス0.6%というもの。昼間の市況のほうに「下方修正の幅が大きくなるようならば、金は反発という可能性もありそうだ」としたのだが、結局マイナス1.0%と予想を上回るマイナスとなった。マイナス成長は2011年1-3月期以来のことで、その時はマイナス1.3%だった。

それで金価格の反応はというと前日の水準からは6ドル程度安い1250ドルに近い水準で推移していたが、発表と同時に1255ドル台に。しかしそれ以上は伸びず不発に終わったのは、同時に発表された先週の失業保険新規申請件数が前週比で2万7000件減って30万件となったことがあった。2週間前に約7年ぶりとなる29万8000件まで落ちたが、その水準に近づいたことで雇用環境の改善を思わせ、押し上げ材料としてのGDP下方修正も効果を削がれることになった。

昨日2.4%台前半まで低下して注目を集めた米長期金利(10年債金利)だが、今日もさらに低下しているのはGDPの下方修正の拡大を映してのものか。この時間(日本時間の24時前)になり、2.40%を割り込む可能性も出てきている。この金利低下も金には反発の材料になるのだが、さすがに売り一巡後は金もジワジワと戻しには入ってきたが、これで1250~1290の新たなレンジを形作ることになるか。

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