亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

やはり出てきた

2005年07月13日 18時46分56秒 | 金融市場の話題
(18:35)本日2回目のアップ。大手ヘッジファンドが大損というニュースが入ってきた。ベガ(Vega Asset Management )の資産が先月1ヵ月で日本円にして約780億円減っていたというもので、解約もあろうが損を出したのが主原因。会社側の説明では「ファンドがスタートして8年半以上経つが、そのなかで前例のない損失(ウォール・ストリート・ジャーナル・ネット版)」ということらしい。ベガの資産規模は昨年の7月がピークだったとのことで、その時が104億ドル。それがこの1年で67億ドルになったとされる。昨年7月のピークに至る1年間で資産規模は倍に膨らんでいたとのこと。ヘッジファンド・ブームに乗って個人投資家の注目度が上がり面白いように金が集まった。ニュースの表現を借りると“Vega quickly became a darling of the hedge-fund world, especially among funds of hedge funds”ファンズ オブ ヘッジファンズの流行でヘッジファンド業界の寵児になっていたというわけ。

「ヘッジファンド」イコール「儲かる」みたいなイメージが日本国内でも出来上がり(作られ)、個人投資家を対象にした小口化商品がどんどん紹介されたのはご存知のとおり。すべてがダメではないが、市場の変化に機敏に対応して利益を上げる、あるいは市場の矛盾点(ひび割れ)を探し出して、そこを利用して利益を上げるという運用が、規模が大きくなると機敏に対応出来なくなり、急な(あるいは予想外の)市場の動きに付いていけなくなる。またヘッジファンド全体の資産規模が大きくなりすぎて、そうそううまみのある運用対象自体がなくなってしまった。損を出して余った資金を投資家に返金して店じまいというファンドも多いのです。

四半期末また上半期末でヘッジ・ファンド関連で何か出ると思っていたが、やはり出た。まだ出そう。利上げでも上げない米国債の金利にベガは負けたらしい。それにしても“グロソブ”の規模は超ド級だね。
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