急反発となった5月17日のNYコメックスの金価格だが、その後の時間外取引でも水準を切り上げている。先物市場つまりコメックスでのファンドのアルゴ取引(プログラム売買)によるモメンタムに主導される展開ゆえに、一昨日までの逆バージョンが起きているわけだ。切っ掛け次第でショート・カバー・ラリーは起こるだろう・・・と皆が見ていて、それが現実のものになったということ。溜まった蒸気エネルギーがシュウシュウ放出されており、それが続く間は上げという展開。失速もある。一般的には、短期に下げ過ぎた相場の自律反発、反動相場ということになるが、戻りの状況から今後を判断することになる。
それにしても何度も書いてきたが、今回も引き金を引くディールがあった。ショートカバーの伏線は昨日取り上げた4月のFOMC議事録要旨であるのは言うまでもない。前回3月の会合より追加緩和の必要性を認識するメンバーが増えていたことで環境は整っていた。17日はNY時間外から買戻し基調が強まり1550ドルほどまでジワジワと値を戻し推移していた。NYの通常取引に入り発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数の結果が悪く、これがサプライズとなった。現況指数のみならず先行指数(6ヵ月先の見通し)も前回の33.8から15.0に大きく後退したことが効いた。
このサプライズが、先のFOMC議事録要旨と共鳴現象を起こした。この午前10時にまとまった買い物が入り、これが合図となった。わずか20分間に24ドルの急騰。後は推して知るべし。ショートのストップロスの買いプログラムを次々にヒットしていったというわけ。
この中、ドルインデックスは連騰を続けており、株は軒並み急落状態。忘れていたリスク・ヘッジの金が戻って来た様相だが、そうした相場の質は論外のテクニカル主導の上げというのが現状といえる。
しかし、タイミングよく発表されたWGCの四半期統計だが、スクラップは前期の426トンから392トンに減っていた。セミナーなどで一貫して話しているように、このところの急落は、先物市場主導つまりファンドの機械的取引の出入りでもたらされているもの。ここまで現物を買った投資家が方向転換し売って下げているのであれば、これは需給の根底が変わっているわけで、大いに悲観する必要があるが、そうでないなら嵐が過ぎるのを待つのみ。1-3月期は既に過去のデータということだが、それでも溶け出すように現物が売られていないということはわかった。さらに、中国の1-3月期が前年同期より増えていた(232トン⇒256トン)のは、やや意外だった。昨年の春節前など中国の主要都市では、金の現物が羽が生えたように払底してしまい、カネは払っても手元に地金が届くまでしばらく待たねばならなかった。今年は、そんなことは起きていなかった。まぁ、流通経路が整備されたり在庫を積み増したということもあるが、それでもデータ通りなら、実需は生きているわけだ。いずれにしても引き続き注視。
ギリシャだが、5月6日の選挙後から1週間余りで7億ユーロ(約700億円)の預金が引き出されたと報じられていたが、この2日間でさらに16億ユーロ(約1600億円)が引き出されたと今朝のニュースでやっていた。スペイン大手バンキアも預金が減っているらしいね。
一昨日、更新を見送ったが、ラジオNIKKEIの以下の番組に出張っておりました。「サンプラザ中野くん」のノリが勝負の初心者向けFX番組で金について何か話をしろということで・・・・・。ラジオは今やネットと一体化しており、Uストリームと同時放送で、どこから始まりでどこで終わるのか判然としないという部分も。終了したのが24時少し前。後半バージョンに集中的に登場です。あくまで気楽な(しかし真剣な)初心者向け番組。
http://market.radionikkei.jp/toraroll/entry-218482.html
それにしても何度も書いてきたが、今回も引き金を引くディールがあった。ショートカバーの伏線は昨日取り上げた4月のFOMC議事録要旨であるのは言うまでもない。前回3月の会合より追加緩和の必要性を認識するメンバーが増えていたことで環境は整っていた。17日はNY時間外から買戻し基調が強まり1550ドルほどまでジワジワと値を戻し推移していた。NYの通常取引に入り発表されたフィラデルフィア連銀製造業景況指数の結果が悪く、これがサプライズとなった。現況指数のみならず先行指数(6ヵ月先の見通し)も前回の33.8から15.0に大きく後退したことが効いた。
このサプライズが、先のFOMC議事録要旨と共鳴現象を起こした。この午前10時にまとまった買い物が入り、これが合図となった。わずか20分間に24ドルの急騰。後は推して知るべし。ショートのストップロスの買いプログラムを次々にヒットしていったというわけ。
この中、ドルインデックスは連騰を続けており、株は軒並み急落状態。忘れていたリスク・ヘッジの金が戻って来た様相だが、そうした相場の質は論外のテクニカル主導の上げというのが現状といえる。
しかし、タイミングよく発表されたWGCの四半期統計だが、スクラップは前期の426トンから392トンに減っていた。セミナーなどで一貫して話しているように、このところの急落は、先物市場主導つまりファンドの機械的取引の出入りでもたらされているもの。ここまで現物を買った投資家が方向転換し売って下げているのであれば、これは需給の根底が変わっているわけで、大いに悲観する必要があるが、そうでないなら嵐が過ぎるのを待つのみ。1-3月期は既に過去のデータということだが、それでも溶け出すように現物が売られていないということはわかった。さらに、中国の1-3月期が前年同期より増えていた(232トン⇒256トン)のは、やや意外だった。昨年の春節前など中国の主要都市では、金の現物が羽が生えたように払底してしまい、カネは払っても手元に地金が届くまでしばらく待たねばならなかった。今年は、そんなことは起きていなかった。まぁ、流通経路が整備されたり在庫を積み増したということもあるが、それでもデータ通りなら、実需は生きているわけだ。いずれにしても引き続き注視。
ギリシャだが、5月6日の選挙後から1週間余りで7億ユーロ(約700億円)の預金が引き出されたと報じられていたが、この2日間でさらに16億ユーロ(約1600億円)が引き出されたと今朝のニュースでやっていた。スペイン大手バンキアも預金が減っているらしいね。
一昨日、更新を見送ったが、ラジオNIKKEIの以下の番組に出張っておりました。「サンプラザ中野くん」のノリが勝負の初心者向けFX番組で金について何か話をしろということで・・・・・。ラジオは今やネットと一体化しており、Uストリームと同時放送で、どこから始まりでどこで終わるのか判然としないという部分も。終了したのが24時少し前。後半バージョンに集中的に登場です。あくまで気楽な(しかし真剣な)初心者向け番組。
http://market.radionikkei.jp/toraroll/entry-218482.html
仕事で扱う銅や、コレクションの小さい金貨も
最近の円高で足元価格が安くなって狼狽しておりましたが、あらためて日本円のありがたさを感じております。世界の視点で見ることが肝要ですね。
でもギリシャは本当にドラクマ復活させるのでしょうか?他国のことだけれど心配です。
来月のセミナーも参加します。