亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

旧式・・・ではない休止期

2012年05月26日 23時57分09秒 | 金市場
本日は午後に都内は中央区日本橋室町に近いところでセミナー。参加いただいた皆様、ありがとうございました。いろいろな事を話しましたが、環境から考えて引き続き(目先はともかく)強気に変わりなし。ギリシャのユーロ離脱は、既に“政治の駆け引き”になっており、離脱発言・見通しについては双方ともに、どこまで真意なのか判然としないというのが正直なところ。つまり、相手に対する牽制の材料にしているといいうこと。

怖いのは、そうこう“離脱”を語っている内に、市場内で一定のモメンタムを持ってしまい、当初は意図していなかったにもかかわらず、ほんとうにそうなってしまう可能性があること。10年位前に「投機的攻撃の自己達成」というテーマで原稿を書いたことがあり、それを思い出してしまった。市場の流れはそういった面で怖いのだった。

ところで1週間前の名古屋そして本日と最初に太陽黒点の話をしたのだけれど、17世紀に表れた黒点の状況が似ているという話。最初は自分でもそんな比較可能な古い記録が残っているのかと疑問だった。それが黒点に関してはガリレオの時代から観察されておりデータが残っていることを知って、なるほど・・・・と。今後70年間にわたり太陽は休止期に入る可能性が高いと。つまり地球の気温は上がりにくくなると。

話題は変わるが今週はインドルピーがまたまた対ドルで過去最安値を更新している。インド準備銀行は1ドル=56ルピーを死守の構えで介入に入るとの噂もある。

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2 コメント

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きのうはありがとうございました! (まあぽん)
2012-05-27 15:39:22
先生、こんにちは! きのうセミナーに参加した斎藤と申します(帰り際にお声を掛けさせていただいた者です(^^))
あとから気づいたのですが、いま先生が準備中だとおっしゃった新著のテーマを伺えばよかったと後悔しました。ヨーロッパ問題と金のお話でしょうか。それとも貨幣制度の宿命を突き付けられるような話でしょうか。気になります。いずれにしても必ず読みますね!

きのうのお話でとくに印象的だったのは、マネタリーベースと各国の金準備の動きです。「自国通貨の価値を薄める異常な行為であることをセントラルバンカーが感じ始めている」ということでしたが、貨幣とは何かという本質問題を垣間見て慄然としました。おかげさまでがぜん勉強意欲がわいて、きのう帰宅してから金融・経済系のセミナーをネットで探して2つも申し込んでしまいました。

あとひとつ、これはお気が向いたら追々ブログで言及していただけたらうれしいのですが、金市場からファンドが退場したら金は本来の需要供給に基づいた価格、つまりずいぶん落ち着いた価格に下がるという理屈にならないでしょうか。

私なりに解釈したのは、
① いま金市場でファンドの動きが影響しているといっても、大局から見れば限定的である。
② それよりもむしろ、貨幣価値下落の加速の方がはるかに巨大な問題である。
③ ②によって金の価値は最終的にはいまとは別次元といっていいレベルに浮き上がる。
……なんて、虫が良すぎますかね(^-^;)

では、これからもブログ楽しみにしています! 先生のセミナー、東京であったらまた参加させていただきますね! ご著書の執筆もがんばってくださいね!!!!
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Unknown (ささやか)
2012-05-28 06:01:36
NHKの「宇宙の渚」でも今後の太陽活動の低下可能性にふれていました。オンデマンドで見られるかもしれません。
ギリシャで「ボタンの掛け違い」が起これば怖い事です。
先生は破綻説に懐疑的でいらっしゃるけど、私は最近、可能性の一つとして心の隅に留めておいた方が良いのかもしれない気持ちがしています。気持ちが変わったきっかけは、東日本大震災後に起こったスーパーの行列です。オイルショックの時と全く同じ。「供給力不足」事態に対する大衆行動。こんな事が再び日本で起きるとは全く考えていなかった。この世ではいかなる事も起こり得る、と想定しておいた方が良いのかも、と思いました。
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