
さてFOMCは報道されているように14年終盤まで現行の“超緩和状態”の継続を決めた。さらに2%のインフレ率を掲げたが、いわゆるインフレ・ターゲットというわけではなく、つまり2%の物価上昇を維持する政策ではなく、2%という目標をかなり下に離れる状況はよろしくないという意味合いで2%を掲げることになった・・・・そういうことと理解している。つまり、インフレではなくデフレを防ぐというスタンスだ。必然的に、そうした状況を招くような落ち込みには、ないしは低成長にはQEⅢも辞さずということ。金も何も市場は、きれいに反応した。
それにしても手前味噌だが、先月の出版物「金はどうして騰がるのか(2011年12月、宝島社)」の39ページに以下のようにした。
「私は13年はFRBは想定通りにいかないと思う。13年はリーマン・ショックから5年。金融が傷んだ上での景気後退だから、たちが悪いんですよ。単純な景気循環ではない。13年が出口となると決めたのは11年8月のFOMCです。それが論じられた時は、まだQE3は可能性が薄いと(筆者注・・・FRBが)判断していたんです。これが誤算だと分かるのが12年なのだと思います。日本が経験したようなだらだらした状態がアメリカでも起きるでしょう。でもアメリカは大統領選挙の年だからTPPを打ち出してきたり、輸出を増やそうとしたりする。でも13年は回復により金利が元に戻るとは思えない。13年には金価格は高止まりすると思う。・・・・・(以下、略)・・・・・・・・・・景気の悪化や失業率の改善を目的に当局が通貨をばら撒いても、それが成長につながらない。結局、通貨の堕落というか通貨価値を薄める印象が前面に出てくる。管理通貨制が始まって40年経って行きついた姿なんです(引用終わり)」。
つまり昨年11月初め時点で、「13年半ばまで現行の緩和状態を続ける」というのは、むしろ13年半ばに終えられず延びるのではないかということを話した。さらにQEⅢはやるが、それでも思うような成長率がでない可能性も・・・という見方だ。いまのユーロ圏が取っている政策は、いうまでもなくデフレ的で経済が“壊死”するようなもので、このあたりも警戒しているのではないかと思う。
今夜の上海中心部は、各所で新年の打ち上げ花火ラッシュで、いま現地時間の22時30分を過ぎたところだが、四方八方で打ち上げ花火が見えるし、音もすごく各所から、賑やかなのだ。どうも爆竹が禁止されたようで、打ち上げ花火に変わったよう・・・。ホテルのすぐ近くから、遠く離れたところまで、無数。それなりに見事といえる。しかし、何時ころまで続くのだろう。音は超高層ビルにこだましている。
もちろん本部は北京だが・・・・こちらも構えは大きい。
こちらは上海証券取引所。辰年は「大吉」と掲げてあるのが中国らしいと思った。
辰年だから株も儲かる・・・・のか・・。