亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

政治ショーが終わりFOMC

2018年01月31日 20時37分44秒 | 金市場
日本時間の本日午前11時からのトランプ一般教書演説は、空前の株高に象徴される経済の好調さを前面に出し、形になった大型減税を誇示し、掲げてきた公約を改めて提示。そのための協力を民主党に求め、決して攻撃的でなく融和路線を醸し出しながらも主張はするという、つまり無難なプロンプター会見となった。31歳新進気鋭の主軸のスピーチ・ライターでいまや上級顧問となっているスティーブン・ミラーを中心にまとめられた内容を、落ち着いて読み進め、未来は明るいんだと振る舞った。

市場の関心が比較的高かったインフラ投資の踏み込んだ内容などはなかったのは、施政方針なのでやむなしと思う。もともと、減税が成立したいまや、財政赤字をさらに膨らませるインフラ投資を連邦政府が全面に出てやる余裕はないし、共和党保守派を中心に及び腰とみられる。せいぜいシード・マネー(種銭)を連邦政府が出すので、地方や民間主導でやりなさいといったところか。あるいはメディア受けするプロジェクトを立ち上げるということか。

そんなこんなで関心は、日本時間明朝4時に発表されるFOMC声明文に移っている。イエレン議長最後の会合だが、無風で終わるというのが今の市場の大勢。しかし、新体制で臨む3月の節目のFOMCに向け、何らかの方向性を示す可能性もある。もっとも、今回の声明文より3週間後の議事要旨が材料になる可能性の方が高いと思う。

金市場の方は、米長期金利の上昇の割には底堅く推移しているのは、引き続きドルが精彩を欠いていることがある。30日のNY金が時間外を含め高値を記録したのがNY株が取引を開始した直後だった。ギャップ・ダウン、大きく下げてスタートしたことでさすがに金は反応することになった。しかし、それも長くは続かず徐々に売り優勢の流れに転じ、静かに水準を切り下げながら進行することに。午後に入り、米上院の議会証言に立ったムニューシン米財務長官が「私は強いドルが長期的に米国にとって最大の利益になることを断然支持する」と、先週のフォロー発言をすると、素直に売られマイナス圏に沈みそのまま終了。ただし、本日のアジアからロンドンとプラス圏に浮上して推移中。この辺りで滞留し、売りをこなすのは、大変よろしいかと。

本日はFOMC前にADP民間雇用もある。しかし、早くも1月が終わる。。。

そういえば、、ゲーリー・コーン(ホワイトハウスのNEC委員長)が、もう一人のFRB副議長の人選をホワイトハウスは意欲的に進めているとしていた。。3月までに固まると思われる。


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