久々の出張が入り、昨日は大阪泊で最終的に更新を見送り。強権エルドアンのトルコの一般と中銀の金購入が2020年に盛り上がっていたことを取り上げようと思っていた。エルドアン大統領が20日に中央銀行総裁の更迭を発表。過去2年間で3人目の中銀総裁の交代で、トルコ中銀は同首相の意に沿って緩和策をこうじるとみられる新体制に。政府と中銀がズブズブの関係になっていることを懸念して、トルコリラは一時対ドルで前日比15%安に暴落。新興国に通貨安が連鎖した2018年8月のようなトルコ危機を連想した市場では、一時金が売られた。というのも、通貨防衛に注力するトルコ中銀ゆえに、この3年あまりドル売りトルコリラ買いに注力したことで外貨準備の減少が目立っていたことによる。その一方で、トルコ中銀は2020年1年で、金準備を134.5トン増やしていたことがある。持分全体は526.9トンと、IMF国際通貨基金を含めた公的機関(≒中央銀行)のランキングで12位に入る規模となっていた。それゆえ、通貨防衛のドル売り、リラ買いの原資に金を売却するのではとの憶測が生まれ、22日に金が売られる局面があった。しかし、一般的にはこういう側面での金売りは、「金まで手放すほどに困っている」と受け止められるために、売らない(もっとも、そう思われないためというより、手放したくないためだが)。しかし、通貨防衛にドルは要る。こうした場合、手放すドルが減っている状況でどうするかというと、BIS(国際決済銀行)に金を渡しドルを借りるということをやる。いわゆるスワップで調達したドルを使う。だから、22日に市場の金売り要因となった、憶測は「外れ」ということになる。
それにしても、トルコ国民はこのところ一般化している通貨安に伴うインフレ対応もあるが、今回のような事態を予見し金を買っていたと思われた。というのも、新型コロナ禍で経済が急収縮し、おまけに供給網(サプライチェーン)が寸断された中で、トルコの金需要は拡大していたからだ。2020年のトルコの金需要は、前年比64%増の147.0トンだった。ちなみに前年は89.6トン。昨年はインド35%減、中国28%減など軒並み落ち込みが目立つ中でのことだった。今週起きたトルコリラ(自国通貨)暴落の中で、金を保有している人々は、(一定範囲で)難を逃れたことになる。危機時に、金というよりGOLDは通貨性を発揮し、価値を維持するばかりか、価値を上げる。
今夜は。新型コロナ感染再拡大懸念に関連し、主要国財政の誤算について書こうと思っていたが、昨日予定のトルコのトピックに。
それにしても、トルコ国民はこのところ一般化している通貨安に伴うインフレ対応もあるが、今回のような事態を予見し金を買っていたと思われた。というのも、新型コロナ禍で経済が急収縮し、おまけに供給網(サプライチェーン)が寸断された中で、トルコの金需要は拡大していたからだ。2020年のトルコの金需要は、前年比64%増の147.0トンだった。ちなみに前年は89.6トン。昨年はインド35%減、中国28%減など軒並み落ち込みが目立つ中でのことだった。今週起きたトルコリラ(自国通貨)暴落の中で、金を保有している人々は、(一定範囲で)難を逃れたことになる。危機時に、金というよりGOLDは通貨性を発揮し、価値を維持するばかりか、価値を上げる。
今夜は。新型コロナ感染再拡大懸念に関連し、主要国財政の誤算について書こうと思っていたが、昨日予定のトルコのトピックに。