亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「自己勘定」の境は? どこまでが「(問題のある)自己勘定」?

2010年01月25日 23時57分04秒 | 金融市場の話題
どのメディアも、また金融機関のレポートも先週のオバマ政権が発表した新金融規制策の内容分析を取り上げている。いずれも推測ということで、考えられる方向を示すというもの。発表するという行動に眼目を置いたものゆえ細かな内容はこれからということだろう。2メーター近い背丈のボルカー元FRB議長は、それだけで写真映り、TV映りは目立つ存在。しかもこれまで表にはほとんど出ていないので、この際ガイトナー、サマーズをウォール・ストリート支援派にしておいて目先を変えようと。株価の下落にしても、これくらい下げて注目を集めるくらいでないと・・・。ただし、ここからダラダラ下げるのはよろしくないのだけれど・・・・というのが本音か。政権は皆さまの方を向いた政治を進めておりますということのように見える。

「自己勘定」によるヘッジファンド、プライベート・エクィティ・ファンドの所有、投資、出資がダメということだが、そもそも「自己勘定」自体の定義が難しいらしい。例えばマーケット・メイクのための自己勘定での売り買いもあるので、どこまで規制するのかという基準の設定が難しい。結局モノにならなかった不良資産の買い取り案のようでもある。

しかし、規制しようとしている内容は、それぞれが正論で、ごもっともなんだが、「合成の誤謬」という感じだ。極めてデフレ的な政策方向ゆえに、このままでは益々「出口」は遠い。

間もなく米中古住宅販売のデータが発表される。今週は、いろいろ目が離せない。

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