キャメロン首相が国民投票実施の意向を最初に言い出した時、そんなことホントにやるのか?と正直思った。
国民に是非を問うというと民主主義的で聞こえはいいのだが、いきなり国民投票というのもリーダーシップの欠如の表われではないかと思ったからだ。判断丸投げではないかと。
2013年8月末にオバマ大統領が、生物兵器使用ということでシリア空爆を表明ということがあった。大統領の決断は重い。慎重に決断した上でのことだと思った。ところが、その後、その是非を議会に諮るということになり、共和党主導の議会はこれを認めずこの表明は撤回されることになった。この時は、合衆国大統領の決断の重さに対する議論が沸き起こることになった。その後の、いわゆる“Gゼロ”、多極化論議を加速させることになったと思う。
現在進行中の国民投票も、スイスのような小国ならまだしも、一定の規模の国であるから、大勢的見方の“残留”となったとしても意見の割れを炙り出しただけに、この後の対応がポイントになりそうだ。
その結果だが、投票締め切りまでは、当然ながら法律上出口調査の結果は公表できない。
ヘッジファンドなどは、個別に調査会社に出口調査を委託しており、その結果を参考に先行して売り買いを仕掛けるところが出るものと思われる。
一般にはいくつかの調査会社が締め切り直後から出口調査の結果を発表するようだ。そのひとつ昨日ここにURLを掲載したYouGovも6時半頃までに公表する予定のようだ。
残留を織り込んでいる金市場は、そのとおり残留となると結果判明で1220、1230ドル程度まであるかも知れないが、即日ではなくとも戻りに入るのではと思っているがどうなるか。このあたりは、どの程度ロングがぶら下がっているかにかかっている。逆の結果ならば、言うまでもないでしょ。
もしかしたら、民主主義って政治家にやさしい制度なのかもしれない。
安泰となるのでしょうか。
よもや蹴られるとは思ってはいなかったと思いますが、キャンペーンを始めて離脱の声の予想外の大きさに驚いたということではないかと思います。