マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

濁酒のジェラード

2006年07月06日 20時15分11秒 | マクロビオティックスイーツ 茶菓(ちゃか)
無何有庵では、毎年庫裏のコースで濁酒を作ります。
お米のアルコール発酵の過程はとても神秘的です。自宅で楽しむお酒造りは違法ではないので、年に一回のお楽しみで作ります。一番美味しく出来るのは新米ができて、少し寒くなってきた頃、11月ごろが良いですね。

昨年作った濁酒は、どんどん発酵が進むので冷凍保存して出来るだけ長く楽しみます。
冷凍すると、ジェラードのようなお味。お米のヨーグルトアイスです。

濁酒は、本当に簡単に出来ます。しかもその過程でいろいろに楽しめるのがおもしろいです。

まず、アルコール発酵していない間はまさしくヘルシーなヨーグルトとしてびっくり。その後大人の時間、今夜も一献となります。さらに発酵が進むとまた酸味が出てきますので冷凍してジェラードに。食べ過ぎると酔っ払います。
腐敗する前に、小麦粉をいれて酒饅頭!となります。子どもから大人、また子どもへと、次々喜ぶ人が変化するのです。楽しいでしょ。



素敵なグラスに盛り付けて、ちょっと大人のデザートです。

今年の夏じゅうにお越しくだされば、一口づつぐらいならご賞味いただけます。
少しおだてれば、おかわりアリかも。

ちょっと食べてみたいでしょ?




もちろん販売はしていません・・・。悪しからず。


マクロビアンも虫歯になる、かも。(その6)

2006年07月06日 08時02分39秒 | ブログ内歯科相談
九州平戸の柿本先生が、硬派なたまさんと評してくださったのですが(とってもうれしいホメ言葉でした)、シリーズで書いております「マクロビアンは虫歯にならない、はず。」を再々呼んでみると、う~ん、やっぱり柔らかさにかけておりまする。

もちろん「マクロビアンの歯医者は虫歯にならない、はず。」であってほしいので、歯医者さんに限ってはこのタイトルを使うことにし、歯医者さん、歯科衛生士さん以外のマクロビアンにとってちょっと過激なタイトルではなかったかと自己反省。

そこで、標記「マクロビアンも虫歯になる、かも。」(笑)に改名いたしました。
記事としてはつづきですので、今回は(その6)ということで・・・。


さて、虫歯になる原因の4番目<糖類の摂取>。いよいよ、本題です。

今回のテーマには虫歯の原因でもある砂糖のもっと怖い現実を併せて書いてみたいと思います。

まず、糖類ですが、単糖類と多糖類に分けられます。虫歯にとても関わってくるのが単糖類。ショ糖、果糖などが上げられます。ショ糖=砂糖(白砂糖)です。以下、白砂糖と呼びます。

白砂糖はもともとは暖かい土地で出来る(陰性です)砂糖きびという竹のような(やっぱり陰性ですね)植物から作られたものです。
より純度を上げるため、精製を繰り返し本来砂糖きびが持つミネラルや栄養素を全てこそぎ落として作り上げたものが、白砂糖と呼ばれるものです。

白砂糖などの甘味料の多くは炭酸(酸性)飲料や、酸性の清涼飲料水で、お口の中のPH(ペーハー)を下げ虫歯の原因になることは前回に書きました。

さらに、砂糖(糖類)が添加されるとどうなるのか?

砂糖水自体は中性ですが、お口の中の磨き残しに住む虫歯菌(ミュータンス菌)は甘いものを餌に増殖をし、その排泄物が非常に酸性のものでさらにお口の中は酸性に傾き虫歯を作るリスクが重複し高くなります。

これでも甘い砂糖(糖類)の魅惑に甘んじてしまいますか?

■さて、ここからは虫歯よりももっと怖い話。

お口の中が酸性に傾いてくると当然お口から奥、体内でも酸性となります。人間の身体はとてもよく出来ている高性能機械ですから、酸性に傾かないようにバランスをとろうとします。ホメオスターシス(恒常性)といって、常に身体を一定に保とうとする力が働くのです。

つまり、酸性に傾こうとするためアルカリ性のものを体内に出し中和させて体内の環境維持を図ります。身体の中のアルカリ性・・・「骨」?そうです。カルシウムを溶かして酸性に傾いた体を本来の弱アルカリ性PH7.4を保とうとします。当然、カルシウム不足を起こすわけです。

したがってからだの骨はお口だけではなくスカスカに溶けてしまうのです。

とろで、カルシュームが不足すると「いらいらする」と言われるのを聞いたことありますよね。そうなんです。カルシュームはかなり精神面にも影響を及ぼす栄養素なんです。

さて、この白砂糖、精製によりミネラルや栄養素の全くない物質と化します。これを飲食すると代謝の過程で身体に蓄えたビタミンB群(VB1、VB2、VB3、ナイアシンなど)を大量に奪い取ってその力で代謝を遂げます。つまりVB群の不足を起こします。

VB群は心の栄養素とも呼ばれ、精神活動にはなくてはならない大切な栄養素です。このVB群の不足を起こすと、躁鬱病やパニック障害、統合失調症、摂食障害、ひき こもりなどなど、心の問題を引き起こします原因となります。

さらに、砂糖を摂取すると急激に血糖値が上昇いたします。そこで、膵臓がびっくりし、インスリンと言うホルモンを大量に放出します。これによって、血糖値は下がりますが何分大量にインスリンを出してしまっているので、今度は低血糖を起こしてしまいます。

ここで、人間は生命の維持を図るため捕食行動に移ります。つまり、血糖値を効率よく上げてくれるものが欲しくなるのです。この一番筆頭に上げられるのが砂糖の入った食べ物です。ですから、延々、高血糖→インスリンの放出→低血糖→甘いものを食べる→高血糖→インスリンの放出・・・・と繰り返してしまうのです。(その結果糖尿病が始まるのです)
また、捕食行動以外に、身体の中でも変化が起こります。
低血糖を起こした身体はまた、ホメオスターシスの働きで何とか血糖を上げようとします。
身体の中の肝臓には、糖をグリコーゲンと言う形で蓄えております。これをブドウ糖に分解して血液に送り込み血糖を上げようとするわけです。
ただ、このグリコーゲンは肝臓に刺激を与えないと出てきません。
で、どんな刺激を与えるかと言いますと、「アドレナリン」「ノルアドレナリン」というホルモンを体内に放出し、その刺激によって目的達成するのです。

「アドレナリンは怒りのホルモン」「ノルアドレナリンは恐怖のホルモン」と言われこれらのホルモンが体内に充満することで、人間の精神的バランスは大きく崩れます。

以上のことにより交感神経優位(陰性)になると、人はストレスを感じ、結果お口の中は酸性になり虫歯(カリエス)が出来るのです。
そして、身体の骨のカリエスも当然起こるわけです。

ちょっとここで整理をしますと、砂糖を摂取することで虫歯は当然起こるわけですが、それ以外に、カルシューム不足、VB群の不足、アドレナリン、ノルアドレナリンの放出、ストレスの形成・・・、最近の子ども達が切れたりする大きな原因はここにあるのです。そして、同時にこの子ども達は概ねひどい虫歯を持っています怖いですね。

虫歯を起こさないお口の環境を整えない限り、繰り返し繰り返し虫歯を起こし、歯肉炎、歯槽膿漏と病気は悪化の道をたどるのです。(つづく)