学校給食や学童のおやつのことについてよくご相談をいただきます。
牛乳をどうしたらいいか?とか、パンはどうしよう?とか・・・。
ママは、食べさせたくないと思っていても、パパや周りの人は普通に同じように食べさせた方がいいと意見が別れたり・・・。
アトピーなどのアレルギーがある場合は、否応なく除去食とかお弁当持参とかになるのですが、アレルギーがなくても、給食に不安を抱えるお母さんはとてもたくさんいらっしゃいます。
この夏休みに、県外から親子でご来院になったお母さんは、給食への不安や、教育の在り方に疑問を持ち、もちろんお父さんとも同じ気持ちの上で、子どもたちを学校にはやらずに、ホームスクーラーとして育てておられ、いずれは、自らフリースクールを設立したいと考えておらました。
子どもはとても学校に行きたくてしかたがなかったのだとか。
そこで、お母さんは思い切って学校に行かせることにしたら、長年苦しんできたアトピーが、たった一日で嘘のように消えたのだそうです。
親の気持ちが大きすぎて、それが子どもさんのアトピーを生み出していたことに気がついて、これからのことをしっかりと考え直して行きたいとお手紙をくださいました。
学校給食についても、食べさせたくないという思いは、残念なことにマイノリティです。
でも、裏返せば、食べさせてやりたい給食であってほしいという思いのあらわれで、それはどの親も同じ、マジョリティな気持ちです。根源はみな同じ、子を思う気持ちからでているのです。それが、子どものためになっているか、負担になってはいないかということを見極めるために親と子、親同士が、学校や、地域など、もっと学校給食について意見交換ができる場が必要なのだと思います。
今、学校給食は、食育の場にふさわしい献立になっているのか?
保健教育の一環として子どもたちのためになっているのか?
たくさんの疑問をかかえ、給食のコンビニ化や外食産業化と時代を反映して、本来あるべく姿とは言いにくい内容になっているのも事実。
それゆえ、給食を食べさせたくないと思う母の気持ち。普通にみんなと同じようにという、子どもを思う気持ち。どれも真実なのだと思います。
だからこそ、もっと学校給食のありかたや、学童で出されるおやつのことに関心をもってほしいのです。
みんなが笑顔で、健康によく、安心して、理にかなった内容であればなんの問題も起きません。
皆と同じ=協調性とか社会性を育てることなのでしょうか?
社会性とは、自己が他と同じではないことをしっかりと表現でき、他もそれをちゃんと認めるという世界を持つことです。その上で、それでも同じようにさせたいと思うのであれば、学校給食の意味と良い点、悪い点を知り、改善することが大切だと思うのです。
そして、改善点を見出すことができれば、後は、動けば変わるのです。
動かないと変わりません。
学校給食を食べさせますか?食べさせたくないですか?
子どものための、学校給食でありますように。
<全国の学校の変な給食の写真>
Greenpeaceのサイトから愛媛県今治市玉川の有機の給食の取り組み。