マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

前言撤回です

2007年06月26日 17時10分47秒 | スタッフのブログ
前回、
『どうすればお砂糖を摂らないようにできるのか。次回はその辺に触れてみたいと思います
と締めくくったのですが、それは最終回に持ってきたほうがきれいにまとまりそうなので、今日はいろいろなお砂糖について投稿します
期待していた方がいらっしゃったらごめんなさい

まず、茶色いからいいんじゃないのと患者様からよく言われる、三温糖です
成分は基本的に白砂糖と変わりなく、虫歯菌も大好きな、ブドウ糖とショ糖です
三温糖は、砂糖の製造過程の最終段階でできるもので、白砂糖の残りかすがこげて茶色くなった物です
栄養学的に白砂糖よりもミネラルが豊富と言われていますが、糖液に微量に残ったミネラルを一緒にすくっているだけで、必要なミネラルを補給できるというレベルではありません残念

続いてこれもよく聞く、甜菜糖です
砂糖の主な材料は、サトウキビ(甘蔗)と甜菜(ビート、サトウダイコン)です。
サトウキビは沖縄で、甜菜は北海道で栽培されている…という違いぐらいで、どちらもお砂糖です…残念

三温糖と同様、黒いからいいんじゃないかとよく言われる、黒砂糖ですが…
白砂糖と材料は変わらず、主にサトウキビ(甘蔗)から作られます。
白砂糖は、原料糖液を遠心分離機で結晶を取り出したもの
黒砂糖は、そのまま煮詰めた物です
白砂糖に比べるとそのまま煮詰めてある為に、ミネラルが豊富に含まれていますが、成分は結局ショ糖(ブドウ糖+果糖)です

最近よく見かける、異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)です
主な材料は、とうもろこしから作ったでん粉です。
とうもろこしのでん粉は別名、コーンスターチと呼ばれています。
コーンスターチは発泡酒や、まじりっけの多いビールによく含まれています
麦芽とホップで作られたまざりっけの無い、純粋なビールがいいですね
で、異性化糖は、ブドウ糖と果糖が、ショ糖よりもさらに分解され、個々で(単糖類の状態で)存在している糖です
虫歯菌がすぐ使える状態で、余計虫歯になりやすそうですね

続いて、香川が原産の、かの有名な和三盆です
主な材料はサトウキビです
汁を結晶化し、盆の上で水を加えて練り上げ、粒子を細かくする(研ぐ)こと三回
盆の上で3回研ぐ事から和三盆と命名され、きめの細かさは天下一品です
精糖作業が複雑な上に、寒冷時にしか作れないので、砂糖の中でもっとも高価です
でもまぁ…結局お砂糖です

次に、メイプルシロップ&はちみつです
にせもののメイプルシロップには水あめが混ぜられています
砂糖に比べて果糖の割合が多いです(果糖はブドウ糖の50倍、ビタミンB1を必要としますなおかつ、中性脂肪がつくれられやすいです)
はちみつもメイプル同様、果糖を主成分としています
はちみつの、かたまって沈んでいる方がブドウ糖、蜜の部分が果糖です

次は、江戸時代には高級酒として飲用されていたみりんです
みりん風味の物は、化学調味料や水あめなどの糖分、その他を加えられていますまがい物には注意してください
でん粉が糖化され甘みを生じます
当院では、お砂糖をやめるための一つの過程として摂取する程度で、ずっと使用するのはおすすめしていません

最後は、虫歯にならない○○入り…の代表選手のようなキシリトールです…
代替甘味料が70%入っているために、30%が砂糖などが入っていても、『虫歯になりにくい』とか、『歯にやさしい』などと表示されたお菓子が売り出されて問題になりました
砂糖は分子レベルで見ると、六角糖といって、六角形の形をしています。
キシリトールは五角糖で、砂糖と異なる形を呈しているので、虫歯菌が使いにくく、虫歯になりにくいといわれているようです。
しかし、人体でも使用することが困難で、大量に摂取するとお腹がゆるくなるという症状が現れます
本当に虫歯になりにくいかどうかに関しては、私の臨床体験からすると、虫歯にはなるようです

私の担当させていただいている患者様が、メンテナンスで来院された時、大量の虫歯ができて、来院されました
虫歯になりたくない一心で、食生活からブラッシングまで、ものすごく気をつけていたこと、今までの努力を熱心に、私にお話して下さいました
なぜ虫歯ができたか分からないなんでなんでと前のめりになって質問されました
よくよく話を伺ってみると、唾液の分泌量が多いと虫歯になりにくいということをテレビか何かで知ったようで、ガムを噛むといいのではないかしかし砂糖入りは虫歯になりやすいので、キシリトールのガムだと思いつき、毎日、頻繁にキシリトールのガムを噛んだそうです
結果、努力の甲斐も空しく、大量の虫歯発生です
唾液の分泌量が多いと虫歯になりにくいのは事実です。
しかし、その患者様の唾液分泌状態は充分であること
普段の食生活で、最低一口50回はよく噛んで食べていると、唾液の分泌量の心配はあまりしなくていい事
食生活など頑張ってできているので、キシリトールのガムは必要ない事などをお伝えしました

 それからはキシリトールのガムもやめ、頑張って虫歯ができないように維持されています
 汚れの付き方が変わり、以前のような歯の面全体にべったりくっ付いていた歯垢も減り、清掃状態もよくなってきています
 キシリトールに関して、私の見解としては、身体でも使えないし、虫歯になるものをわざわざ摂る必要は無いような気がしました

  情報化社会なので、どの情報が正しいのか取捨選択していかなければならないですね

精製されているものほど、甘みを感じやすく、おいしく感じます
おいしく感じる物ほど中毒性があります
精製されているものほど、身体が消化する時に無理をしているということを覚えておいて下さい

では、何をとったらいいのと思われる方に…
次回最終回です
次回こそ、どうすればお砂糖を摂らないようにできるのか
について書きます

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