ひつじ座で、月蝕歌劇団の「阿呆船」を観る。本物の火をここで使ったのは初めてではないだろうか。あ、暑いにゃ。
「暗黒の中世・・・・・・魔女狩りの最盛期・・・・・・」というのは寺山の間違い。魔女狩りの最盛期は、ずっと時代が下った17世紀なのにゃ。カトリックとプロテスタントの両方が、神への忠誠心を示すために、競って「魔術を使った」人々を火あぶりにしたそうにゃ(上山安敏「魔女とキリスト教」)。
火あぶりにしたあとの灰は、川に流した。母なる大地から、締め出してしまうのにゃ。阿呆船と同様に。
最後は強引にマッチ擦り。せりふが一部、パターン化しているにゃ。たとえばこんなのはどうだろう。「去りゆくものを比喩にするな。去りゆかないものこそ比喩である」(ニーチェ「ツァラトゥストラ」)。