「 ユダヤ古代誌 」 その2

2016-06-22 17:07:53 | 

 エジプトを脱出し、カナンを目指すユダヤ人に、神はモーセを通じて命じる。「 敵を打ち破った後は、一人たりとも生かしておいてはならぬ。彼らを生かしておけば、おまえたちは彼らの悪習に染まり、父祖伝来の統治の原理を退廃させる。・・・・・・またわたしは、彼らの祭壇や聖なる森や神殿等をすべて破壊し尽くし、彼らの種族やその記憶を火で消滅させるよう勧告する。おまえたちの幸福は、こうしてはじめて安全で確実なものになるからだ 」。

 ( ナチスのユダヤ人虐殺は、旧約聖書のパロディだったのだろうか? )

 ユダヤ人は神の命令に従い、カナン人を女や乳飲み子も含めて抹殺しようとするのだが、どうしても完璧にやり遂げることができない。そうして、神の怒りを買うことになる。

 古代のユダヤ人の残虐さを非難するのは簡単なことだ。だが、古代のゲルマン人やケルト人はどうだったのか。歴史記述が残っていないだけで、実際は世界中の民族が同じような虐殺に明け暮れていたのではないだろうか。
 この本が、ローマ人のために書かれたものだということも忘れてはならない。ローマ人は本の内容を受け入れてくれる、とヨセフスは考えていたに違いないのだ。
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