列王記下4,27。 そこで彼は、自分に代わって王となるはずの長男を連れて来て、城壁の上で焼き尽くすいけにえとしてささげた。イスラエルに対して激しい怒りが起こり、イスラエルはそこを引き揚げて自分の国に帰った。
英文は So he took his oldest son, who was to succeed him as king, and offered him on the city wall as a sacrifice to the god of Moab. The Israelites were terrified and so they drew back from the city and returned to their own country.
イスラエル、ユダ、エドムの連合軍がモアブを攻めた時のエピソード。モアブ王が長男を神ケモシュにささげると、何らかの怪現象が起こり(terrified というのはそういうことだろう)、連合軍は逃げ帰った。
戦いの前に、預言者エリシャは連合軍の勝利を予言していた(同3,18)。にもかかわらず、この結果だ。エホバの神が、モアブの神ケモシュに敗れたのだ。いや、これは、もしかしたら・・・。
エホバの神とケモシュは、ただ呼び名が違うだけの、同一の神なのではないか。彼は常にユダヤ人を勝たせるのではなく、その時その時で気まぐれな決断を下す。なにしろユダヤ人とモアブ人は、近縁なのだから。