さて閑話休題。バッハのリュート曲の話にもどります。順番で行くと998番ですね。これはプレリュード、フーガ、アレグロ変ホ長調という曲で、チェンバロやギターなんかでもよく演奏される曲です。レオンハルトなんかこの曲とか997番がお好きなようで、よくライブでもとりあげるみたいです。3年前バーゼルで彼のコンサートを聴いたときに、アンコールで997番のサラバンドを演奏してました。
さて、998番ですが、この曲のリュート演奏では多くの人が変ホ長調、つまり原調のままで弾いています。今村泰典は半音下げてニ長調で演奏していますが、これが唯一原調じゃない演奏だと思います。彼のアレンジでは14コースの楽器を要求しています。最近私はこの曲のフーガを一全音上げてヘ長調で編曲してみましたが、これが意外にいけます。もちろんバスのオクターブ弦だけを弾くなどのテクニックは使いますが、極一部を除き非常にプレイアビリティは高いです。プレリュードは多分技術的な問題はないと思いますが、アレグロもざっとヘ長調で弾いてみたところではなんとか行けそうです。機会があったらどこかで演奏してみたいです。
この曲の自筆譜タイトルには、「リュートまたはチェンバロ」という文言が見られます。テクスチャは明らかに鍵盤楽器ですが、音域的にはリュートの音域、つまり鍵盤楽器曲よりはかなり低い、で書かれています。このためこの曲はバッハが愛用していたらしいラウテン・ヴェルクという楽器のために書かれたという説があります。ラウテン・ヴェルクという楽器は現物が残っていないので、どんな形状であったかも不明ですが、チェンバロの金属弦のかわりにガット弦を張って、リュートみたいな音がでるようにした楽器であるようです。現代ではいろいろ復元が試みられていますが、あくまで推測の域を得ない復元で、実際はどんなものであったか具体的なところは資料不足で不明です。
さて、998番ですが、この曲のリュート演奏では多くの人が変ホ長調、つまり原調のままで弾いています。今村泰典は半音下げてニ長調で演奏していますが、これが唯一原調じゃない演奏だと思います。彼のアレンジでは14コースの楽器を要求しています。最近私はこの曲のフーガを一全音上げてヘ長調で編曲してみましたが、これが意外にいけます。もちろんバスのオクターブ弦だけを弾くなどのテクニックは使いますが、極一部を除き非常にプレイアビリティは高いです。プレリュードは多分技術的な問題はないと思いますが、アレグロもざっとヘ長調で弾いてみたところではなんとか行けそうです。機会があったらどこかで演奏してみたいです。
この曲の自筆譜タイトルには、「リュートまたはチェンバロ」という文言が見られます。テクスチャは明らかに鍵盤楽器ですが、音域的にはリュートの音域、つまり鍵盤楽器曲よりはかなり低い、で書かれています。このためこの曲はバッハが愛用していたらしいラウテン・ヴェルクという楽器のために書かれたという説があります。ラウテン・ヴェルクという楽器は現物が残っていないので、どんな形状であったかも不明ですが、チェンバロの金属弦のかわりにガット弦を張って、リュートみたいな音がでるようにした楽器であるようです。現代ではいろいろ復元が試みられていますが、あくまで推測の域を得ない復元で、実際はどんなものであったか具体的なところは資料不足で不明です。