音楽の分野ではないですが、江戸時代の古文書がネットニュースで話題になっていました。「嘘でつくられた歴史で町おこし 200年前のフェイク「椿井文書」に困惑する人たち」という見出しでした。
江戸時代後期に国学者の椿井政隆によって作られた「椿井文書(つばいもんじょ)」というのあるそうですが、これらの内容が怪しいというのはかなりまえから指摘されていたようです。ここまでならこの連載で扱いましたアヴェ・マリアとかザウチェックなんかの話と同じレベルの話ですが、問題はそのフェイク文書の内容を町おこしに使ったり教育に活用されていたことです。
椿井文書はすべてがでたらめではなく真実もちりばめられているといいます。もっとも全てがでたらめだったらすぐばれてしまうわけで、ひとつのウソを99の真実で覆えばそのウソは真実に見えてくるという、贋作作りのセオリーに則っているわけです。
椿井文書の中にはよく見ると明らかにおかしい(例えばあり得ない日付など)ところもあるといいますが、これはわざと偽物としての痕跡を残したのではないかと言われています。わかる人が見ればすぐわかるという仕掛けを作ってあるというわけです。まぁ一種のおとなのお遊び的な面があったのではないでしょうか。こういうことも承知のうえで、当時はこの文書で紛争をまるく収めた側面もあったようです。
全く素養のない人が地域振興(大体は要するにカネ儲けです)に使ったり学校教育に持ち込んだりするとヤケドをします。国学者椿井政隆はそんな低レベルの人たちよりはずっと高い教養の持ち主だっただろうと思います。
真実を明かせば、市民や子供たちから「なんや、がっかりー」なんて言われるでしょうが、「(椿井文書の内容はそれなりに意味があり)それはそれでおもしろい」(某市議)なんて抗弁しないできちんと真相を明かしたうえで修正していくべきでしょう。
江戸時代後期に国学者の椿井政隆によって作られた「椿井文書(つばいもんじょ)」というのあるそうですが、これらの内容が怪しいというのはかなりまえから指摘されていたようです。ここまでならこの連載で扱いましたアヴェ・マリアとかザウチェックなんかの話と同じレベルの話ですが、問題はそのフェイク文書の内容を町おこしに使ったり教育に活用されていたことです。
椿井文書はすべてがでたらめではなく真実もちりばめられているといいます。もっとも全てがでたらめだったらすぐばれてしまうわけで、ひとつのウソを99の真実で覆えばそのウソは真実に見えてくるという、贋作作りのセオリーに則っているわけです。
椿井文書の中にはよく見ると明らかにおかしい(例えばあり得ない日付など)ところもあるといいますが、これはわざと偽物としての痕跡を残したのではないかと言われています。わかる人が見ればすぐわかるという仕掛けを作ってあるというわけです。まぁ一種のおとなのお遊び的な面があったのではないでしょうか。こういうことも承知のうえで、当時はこの文書で紛争をまるく収めた側面もあったようです。
全く素養のない人が地域振興(大体は要するにカネ儲けです)に使ったり学校教育に持ち込んだりするとヤケドをします。国学者椿井政隆はそんな低レベルの人たちよりはずっと高い教養の持ち主だっただろうと思います。
真実を明かせば、市民や子供たちから「なんや、がっかりー」なんて言われるでしょうが、「(椿井文書の内容はそれなりに意味があり)それはそれでおもしろい」(某市議)なんて抗弁しないできちんと真相を明かしたうえで修正していくべきでしょう。