リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ピンチ!?

2021年11月06日 20時11分11秒 | 音楽系
昨夜あと1曲だけ練習して寝ようかと思って、その曲の調のために8コースを半音上げましたら、プツンとペグのあたりで切れてしましました。月曜日に新品を張ったばかりですからねぇ、それになんと言っても日曜日は本番です。

新品の弦がこんなに早く切れてもらっても困るのですが、見方を変えると本番直前とか本番中に切れなくて良かったとも言えます。張っていた弦はアキラのCD150でした。75cmの弦長でFですので張力は3.72kgです。F♯にすると4kgを少し超えます。確か以前のアキラのHPに、CD弦の張力は4.5kgまでにして下さいとありましたので、それに基づいて弦をセレクトしているのですが、最近のHPにはそういう記述がありません。4.5kgまでにして下さい、と書くと4.5kgは保証するという意味に取られるのでそういった記述をやめたのかわかりません。

弦長71.0cmのバロックリュートでもCD弦を使っていますが、こちらは3kg少しのところで運用していますので、切れたことはありません。もっともCD弦発売当初はこのくらいでも切れまくりました。

さて切れた8コースですが、7コースも同じCD弦を張っていてG♯にするときもありますので、まだ切れていませんがこちらも交換することにしました。長いバス弦用のCDLという弦の予備があります。CDL弦は少し前の当ブログでCD弦とは素材が異なる旨書きました。それを流用することも可能ですが、これだとバス弦の予備がなくなるのでやめました。これはコンサートが終わってから試してみましょう。何よりも安全第一です。

替わりの弦はカーボン弦を張りました。手持ちのシーガー万鮪がありますので、同じくらいの張力のものを選びました。7コースは50号(1.17mm)、8コースには60号(1.28mm)を張りました。8コースは若干振動不良ですが、まぁ今回は緊急事態なので弦をセレクトしている暇はありません。カーボン弦だとリュートのバス弦程度の張力(せいぜい4kg)くらいでは絶対に切れないので安心です。そんなヤワな弦ではマグロは釣れません。そのかわり少し音がぼやっとしてしまいます。

張って一晩経ち午前中は弦を引っ張りまくり(ブリッジに力がかかるような引っ張り方をしないよう注意しないといけません)、昼からはそれなりに安定していきました。本番は明日の午後ですが多分大丈夫でしょう。