リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

栄枯盛衰

2023年02月09日 12時07分57秒 | 日々のこと
今をさること30数年前、ある販売会があるというので名古屋市の某所に行きました。そこでは当時ニックス(NICS)と呼ばれていた国々の電機製品を中心に恐ろしく安い値段で販売されていました。ニックス製品の展示即売会でした。

その頃のエレクトロニクス関連の日本製品は飛ぶ鳥を落とす勢いでしたので、会場の品々を見て「うむ、あんたらも最近はなかなかがんばっとるんやなー」という余裕をかましながら見ていました。せっかく来たのですから、5000円くらいの大きなラジカセを買ってきました。当時日本製のラジカセは2万円くらいはしたと思いますので、格安製品です。

そのラジカセは、あまりプラスチック感丸出しのあまり洗練されたデザインではなく、音も出ないよりはマシレベルの、安かろう悪かろうを形にしたような製品でした。でもその値段を考えたらこんなものかなという感じでした。3年くらい使っていたら故障して動かなくなりました。

それから月日が経ち、今やエレクトロニクス関連の日本製品は寂しくなりました。我が家のリビングに鎮座するオーディオ機器は中国製の勢いが感じられるラインナップです。

ToppingのDAC、製造会社がよくわからないけど半額くらいなのにとても使いやすいトラック・ボール。Mele製の超ミニウィンドウズコンピュータ、ファンレスで音がしません。なによりものすごく小さいです。小さい割に発熱は多いですが、今のところ故障もせず粛々と動作しています。

そこに昔ながらアンプとスピーカーが同居しています。ストリーミングのとき使うディスプレイはレグザの廉価テレビです。レグザは東芝のブランドでしたが、今は中国の大家電メーカー、ハイセンスのブランドです。

安くていいものという風に選んでいったらこの結果です。栄枯盛衰、ときの流れを感じさせます。