リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

こんどこそ

2023年02月18日 17時45分38秒 | 日々のこと
昨日はH3ロケットの打ち上げの日ということをうっかり忘れていて、お昼前に思い出しテレビをつけましたら発射していなかったことがわかりました。てっきり軌道に乗っているものと期待していたのですが。

ロケットが発射されて途中でおかしくなって爆破というのではなかったようで、原因を調べてもう一度近いうちに再発射できるようです。そのあとで行われたJAXAの会見で「失敗」だと認めよと食い下がった新聞記者がいましたが、成功以外は失敗というくくりだったら失敗には違いないでしょう。でも中止、延期、中断、一部成功、少し失敗、大失敗・・・などいろいろな段階があるというのもひとつの見方でしょう。まぁことば遊びみたいな面もあるような。

その新聞記者は、まず失敗だと言わせてそのあと何らかの攻撃の意図があったような感じもします。以前別の政権のブレーンだった大学の先生も「失敗」だとわめいています。これらはなんか政治的な動きが感じられてあまりいい気持ちがしません。

H3は3月中にも再発射が可能との報道がありましたので、近いうちの成功を期待したいところです。

皮膚科

2023年02月17日 18時40分04秒 | 日々のこと
最近頭の中に(頭蓋骨の中ではありません。頭髪が生えている部分デス)イボが一杯出来てきて、皮膚科に通っています。もともとイボは出来やすい体質?だったようですが、最近年のせいかかなり増えてきて、櫛で髪の毛をとくときにイボにあたるので困っていました。

通っている皮膚科はウチのすぐ近く。以前は台湾人のM先生がいらっしゃいましたが、帰国されたらしく同じ建物にK先生が医院を引き継いでいらっしゃいます。何年か前に帯状疱疹にかかったときにすぐにM先生のところに行き、薬を処方していただいたら2,3日で治っていきました。こじらせてひどい目にあったという話をよく聞きますので、帯状疱疹は初動が肝心です。

K先生には液体窒素でジリジリとイボを焼いてもらっています。いくつはかさぶたみたいになって取れています。なにせ数が多いですから一体いつまで通わなければならないのかわかりませんが根気よく金曜日の夕方はイボの日ということにしています。

K先生の医院は大繁盛でいつも待合室に多くの人が受診を待ってらっしゃいます。待合室は新しい週刊文春がおいてありますので、ちょっと長めの待ち時間に文春を走り読みしています。木曜日に新しい文春の広告が新聞に出て、面白そうな記事にめぼしをつけ、翌日のイボの日に皮膚科でそれを読むという流れですね。(笑)


トヨタ新時代

2023年02月16日 22時14分25秒 | 日々のこと
先日トヨタの新社長が決まりました。そして章男氏の父君である章一郎氏がお亡くなりになりました。トヨタ自動車は名実とともにいよいよトヨタ2.0に向かって進むターニングポイントを迎えたことになります。

新社長に内定した佐藤恒治氏は「継承と進化」をテーマに経営を進めていくとのことで、特に今まではどちらかというと腰が引けていたかに見える電気自動車(BEV)について積極的に攻勢をかけていくようです。

でも実はトヨタ自動車は「21世紀に間に合った」初代プリウスから数えて20数年にわたるハイブリッド車に実績があり、バッテリーなどにかんする沢山の技術的、運用的な知見の蓄積があるはずです。

実際日経新聞によりますと次世代車への特許に関して、トヨタは圧倒的な強みを持っているそうです。すなわち、BEV、全個体電池、自動運転、コネクテド、ソフトウェア、MaaSといった項目に関する特許保有数が競合他社と比べて群を抜いているとのことです。

次世代車は別にBEVだけになるとは限りませんし、そうなってもならなくても先に挙げた項目で多くの特許を持っているのは圧倒的な強みをもっているということです。負けが込んでいるように見えるオセロにあってひとつ布石した瞬間一気に形勢逆転、というようなところにあるのが新体制を迎えた今のトヨタ自動車といっていいのかも知れません。

Chat GPT

2023年02月15日 18時06分48秒 | 音楽系
ちかごろ何かと話題なのが、ChatGPTです。これは人間のテキストを学習し、それに基づいて新しいテキストを生成する人工知能モデルだそうで、要するにネットに広がっている情報をまとめて自然な言語で返してくれるらしいです。

ChatGPTのサイトにアクセスしましたら、満員状態で使えるようになったらメールをもらえるように一応しておきました。今のところ一向にメールは届いていませんが、もう誰でもすぐ使えるようになっているのかな?

とてもすごいことだと思いますが、でも定説が実は間違っているとか、誰かが意図的に誤情報を大量に流すようなことがあれば、当然出てくる結果は間違っていることになります。

例えば「秀吉の御前演奏で弾かれた曲についてまとめてください」というような「お題」を与えると、今世の中に流布している「定説」はジョスカンの皇帝の歌(千々の悲しみ)を演奏したということが広まっているので、そういった方向のまとめが出てくると思います。

NHKの放送でもこの「定説」を使っていますが、以前の当ブログでもご紹介したようにこの「定説」は相当怪しいです。ネットにその「定説」に対する意義も書かれているとは思いますので、それらも参照してまとめてもらえるといいですが。さらに年代的な資料も参照して「判断」するという、アホな人間よりはずっと高度なことは無理でしょうか。そこまで出来ると素晴らしいですがなんかちょっと恐ろしいような感じも・・・

Grey

2023年02月14日 12時43分06秒 | 音楽系
greyはgrayのことですが、主にイギリスで使われる綴りです。

ユーミンの作品にGreyという曲があります。2016年のアルバム宇宙図書館の一番最後の曲です。この曲は1987年にプロデュースした小林麻美のアルバム『GREY』のタイトル曲でそれをセルフカバーしたものです。

この曲はJ.S.バッハのオルガン小曲集の「われら悩みの極みにありて」BWV641(Wenn wir in höchsten Nöthen)を元に作られています。こういうやり方は昔の和歌で言う本歌取りということでしょう。今式だとトリビュートピースとかオマージュかな。ちなみにこの作品を盗作だとわめいている書き込みをネットでみましたが、ネットはこういうレベルの低いものもちゃんとしたものと同列に並んで見えてしまうのはネットの恐ろしさです。何も知らない人は、Greyはユーミンが盗作したんだと思ってしまうかも知れません。

で、この曲をリュート伴奏で歌えるようにアレンジをしてみました。今度のコンサートでは演奏する予定はありませんが、3月の豊橋でのコンサートではやってみようかなと思っています。

ユーミンによるトリビュート曲はオリジナルのメロディラインの大まかな骨格は同じですが、BWV641を全てなぞっているわけではありません。2つの部分を取り出しそれを2部形式に落としています。またバスのラインはオリジナルを少し残しつつもモダンに仕上げなおしています。アレンジは松任谷正隆氏によるものですが、私のアレンジでは彼の書いたバスは使わずオリジナルのものを作りました。いろいろ調理してもいずれもバッハの香りが色濃く漂ってますねぇ。



全パートは著作権の関係で掲載できませんので、私が書いたバスのみを掲載します。別にリュートで弾かなくても鍵盤楽器でもいけます。沢山テンションノートを入れて優雅に弾いて歌ってみてください。

2回目のリハーサル

2023年02月13日 23時12分45秒 | 音楽系
今日は2回目のリハーサルでした。

実は前回会場の時間切れでさらえなかった曲が2曲も!ありまして、まずそれからです。時間はたっぷりあるものと油断して気がついたら時間がなくなっていたという感じでした。今日はしっかりと時計を見ながらすすめました。

まずヘンデルのビアンカ・ローザHWV160aです。このHWV160はa,b,cの三種類の枝番がありまして、それぞれ微妙に異なっています。以前160bの後半2曲を森川さんと演奏したことがありましたが、今回はaです。aもbも第1曲目は同じ曲ですが、よく見て見ると結構微妙に異なっています。私の好みでaを選びましたが、bのリアライゼイションは昔ナイジェル・ノースが出版した通奏低音の教本に出ています。そういえば彼は来日中らしいです。もう帰ったのかな?

次にヘンデルのメサイア第52曲、If God be for us です。とても有名なアリアですが、通奏低音とともにヴァイオリンのオブリガートを弾くのはなかなか大変ですが、結構リュート的に弾ける曲です。でもこちらはリュート的だと喜んでいても、森川さんにとってオケ伴とは相当勝手が違うみたいでした。

あと前回のリハーサルで音域の関係で移調してほしいという要望があった曲2曲をさらって確認。少し下げたのですがこちらの方がやはりいい感じです。

日本語訳の歌詞で歌う曲も実は予定していましたが、訳詞があまり良くないのと、時間的にも少しオーバーしそうなので割愛することにしました。ドイツ語の曲を日本語で歌うのは難しいです。


コンサート準備

2023年02月12日 21時55分10秒 | 音楽系
1週間後にコンサートを控えて今準備に大わらわです。演奏だけでなく自分でプロデュースしているのでそっちの準備も結構煩雑ですが、基本的には同じパターンなので準備チェック表を作ってもれのないようにしています。

今回のコンサートは声楽の方といっしょなので、歌詞の翻訳を作って印刷配布する必要があります。その辺のネットにころがっている訳詞をそのままコピペできればいいのですが、結構いい加減な訳が多いのが現状です。バッハの声楽曲なんかは「全訳」と称する本も出ているのですが、直訳っぽくて訳文がこなれていないし、何より誤訳もあります。

その本の訳者の経歴をみると、どうも言語分野の専門家ではなさそうです。やはり語学の専門の方にこの手の仕事をやっていただきたいところです。

結局全部自分で日本語訳を作りました。ドイツ語、英語、イタリア語の歌詞を和訳したわけですが、英語はともかくドイツ語やイタリア語に特に堪能というわけはありませんので四苦八苦です。イタリア語は英訳がありましたので、イタリア語をチラッと見ながらと英語を訳していきました。今回宗教的な曲と世俗的な曲がありますので、宗教曲は文語体、世俗曲は現代語っぽく訳詞を書いてみました。

まぁ古文の文法に精通しているわけではないので、ナンチャッテみたいなところもありますが、実際にやってみますと文語体の方が訳文を作るのは意外に楽でした。というのも文語だと直訳に近くても結構フォーマルな感じの日本語になるからで、現代語だと妙にくだけたものになりがちで、それをもう少しフォーマルにしようと頭をひねらなければならないことが多く一手間かかるからです。

リビングのオーディオ関連機器たち

2023年02月11日 14時54分58秒 | 音楽系
以前も少しご紹介しましたが、我が家のリビングルームにあるオーディオ関係の機材たちです。古いモノと新しいモノが混在しています。



番号順に説明していきましょう。

1はレコードプレイヤーです。大した品ではありませんが、かつて購入したレコードがまだ沢山残っていますので、それらを聴くために10年くらい前に購入したものです。

2はデジタル・アナログ・コンバーター、Topping D90LE フルバランス USB DACです。 ES9038PRO搭載です。

3はファンレスコンピュータ、Mele Quiter 3Cです。とても小さいですけど、Celeron N5105 搭載でWindows 11 Proも実装済み。メモリは8Gで、ストレージはM.2接続のSSD 256G。これで3万ちょっとですから驚きです。

4はHDDビデオレコーダー、パナソニックDMR-BRZ1000。2014に購入しました。テレビ番組はほとんどコレに録画しておいたものを見ています。

5はプリメインアンプ、Luxman L-507f。2002年購入の品ですが、昨年の春頃にメーカーに修理に出してよみがえりました。

6はマウスパッド付きの充電式のキーボード。3000円くらいの中国製。

7はトラックボール、M1。製品名はM1なのですが、メーカーがどこにも書いてありません。多分中国製です。これも6のキーボードと同じく3000円くらいの品ですが、その倍以上するものより使い勝手はいいです。実はデスクトップコンピュータも同じトラックボールを使用していて、これが2台目です。

8はスーパーオディオCDプレイヤ、Denon DCD1650SFです。2012年の購入です。最近はもっぱらストリーミングで聴くことが増えてきましたので、出番が減少中。

9はなくて(ひとつ飛ばして書いてしまいました)10は多分トリオ製だったと思いますが、オーディオラックです。分厚いガラスが2枚と鉄のフレームで構成されています。この中ではこれが一番古く、購入時期は覚えていませんが、40年以上前のものです。25kg以上あるラックスマンのアンプを黙々と20年以上載せています。

11はそこらのDIY店で買ってきた組み立て式のラックです。棚がネットになっているので3のファンレスコンピュータを置くのにぴったりです。ファンレスコンピュータはやはり結構発熱します。

写真画面には入っていませんが、これらの機器の左方にレグザの40インチテレビ、後ろ奥にスピーカーHarbeth Compact 7が置いてあります。

以上新旧の機器で、レコード、CD、ストリーミング、DVD、ブルーレイ、テレビ、テレビ録画に対応しています。もちろんテレビの音声はアンプを通してスピーカーに出すこともできます。

ピンチか!?

2023年02月10日 16時09分32秒 | 音楽系
コンサートのプログラムをさらっていましたら、プツンという音が。見ると6コースのバス弦が1フレットあたりから切れていました。使用している弦はアキラのローデドナイルガット弦CD115です。手持ちのストックは2本、CD120とサバレスのKF101がありましたので、CD120と書かれている袋から弦を取り出し張ってみました。

ブリッジに弦を巻き、ペグの穴に弦を通してピッチを上げていくのですが、テンションが高くなってきたのに妙にピッチが低いです。おかしいなと思って、よく弦を見るとえらく太いではありませんか!

なんとCD120と書かれた袋にCD200くらいの弦が入っていました。(ゲージで測っていないので正確な太さはわかりませんが)こんなことは長いことリュートを弾いていますが初めてです。

本当は張る前に気がつくべきでしたが、まさか違うゲージの弦が入っているとは考えてもみなかったことなので、お粗末な話ですがそのまま張ってしまいました。

この際ですから6コースだけでなく、7コース~11コースまでペグのすべり具合の調整をして弦の交換をすることにしました。私は6~9コースのバス弦は伸びない素材の糸(帝人テクノーラ)でつないでペグに通しています。このコースは合成樹脂でもガットでも金属巻き線でもナットのところの抵抗が大きく、ペグを回してもスムーズに音程があがってくれません。これは主にナットの溝のところの抵抗が大きく、ペグを回してもペグボックス内の部分しか弦が伸びないからです。そういったことを避ける手段として、少し面倒ですがここの部分を帝人テクノーラでつないでやるわけです。

実は19日のコンサートは古い弦でもいけるだろうとタカをくくっていたのですが、切れた以上は替えないといけません。ただ今回新しい弦に交換したことでストックがなくなってしまいました。もっとも6コースのKF101はガット弦そっくりの見てくれですがフロロカーボンなので100%切れることはありませんし、他のCD弦も新しいのでまず大丈夫でしょう。一応ガット弦のストックはありますので、万が一のためにそれらを用意して本番に臨む予定ですが。

栄枯盛衰

2023年02月09日 12時07分57秒 | 日々のこと
今をさること30数年前、ある販売会があるというので名古屋市の某所に行きました。そこでは当時ニックス(NICS)と呼ばれていた国々の電機製品を中心に恐ろしく安い値段で販売されていました。ニックス製品の展示即売会でした。

その頃のエレクトロニクス関連の日本製品は飛ぶ鳥を落とす勢いでしたので、会場の品々を見て「うむ、あんたらも最近はなかなかがんばっとるんやなー」という余裕をかましながら見ていました。せっかく来たのですから、5000円くらいの大きなラジカセを買ってきました。当時日本製のラジカセは2万円くらいはしたと思いますので、格安製品です。

そのラジカセは、あまりプラスチック感丸出しのあまり洗練されたデザインではなく、音も出ないよりはマシレベルの、安かろう悪かろうを形にしたような製品でした。でもその値段を考えたらこんなものかなという感じでした。3年くらい使っていたら故障して動かなくなりました。

それから月日が経ち、今やエレクトロニクス関連の日本製品は寂しくなりました。我が家のリビングに鎮座するオーディオ機器は中国製の勢いが感じられるラインナップです。

ToppingのDAC、製造会社がよくわからないけど半額くらいなのにとても使いやすいトラック・ボール。Mele製の超ミニウィンドウズコンピュータ、ファンレスで音がしません。なによりものすごく小さいです。小さい割に発熱は多いですが、今のところ故障もせず粛々と動作しています。

そこに昔ながらアンプとスピーカーが同居しています。ストリーミングのとき使うディスプレイはレグザの廉価テレビです。レグザは東芝のブランドでしたが、今は中国の大家電メーカー、ハイセンスのブランドです。

安くていいものという風に選んでいったらこの結果です。栄枯盛衰、ときの流れを感じさせます。