母校の高校の卒業式にご招待された。我が子の卒業式以来幾年月だから、世相はどんなにかと思いつつ楽しみに出席させていただいた。
朝は曇っていたがからりと晴れ上がったが、吹く風は刺す様に冷たい。
校長先生に案内されて、卒業生が待機している場所を通って講堂へ。
わーすごい、成人式みたいだあー、男子はスーツだし、女子は袴姿ではないの。まさしく同窓会長さんも祝辞の中で触れられたけど、本当に立派に成長したなあーと感じさせてくれたわ。
でもお化粧していないとこが初々しいのね。。
話には聞いていたけどこんなんなんだとあらためて世相を見た気分。
校長先生の式辞は佐久に馴染みの深い佐藤春夫さんの春の詩で始まった。こんなにいい話をしてくださるだろうけど、みんな覚えているかな、ちなみに私覚えていない。でも卒業証書の授与の様子を見ているうちに、我が卒業証書のことが急に思い出されてしまった。
卒業証書の名前が違っていますと、教頭先生に言いに行ったのよね。先生はそうか「君のご両親は新しかったのだね」とその時はわかったようなわからないような意味不明の言葉をおっしゃられながら、目の前で書き直してくれたの。
本当は間違っていなかったんだよね、先生は戸籍の謄本を見て書いていらっしゃるのだから。それでも晴れの卒業式の私の気分をそがないように「そうか、そうか」と言ってくださったんだわね。自分の戸籍を見るようになって、ほんと納得してしまったわ。
吉岡道明校長先生の式辞・・・・「震災」のことを忘れないで、この現実を背負っていくのは君たちだから。
昨夏急逝した同級生のことを忘れないでの言葉も重かったわ。
そして「後藤静香」さんの「第一歩」の詩を引用された。
十里の旅の第一歩
百里の旅の第一歩
同じ一歩でも覚悟が違う
三笠山に登る第一歩
富士山に登る第一歩
同じ一歩でも覚悟が違う
どこまで行くつもりか
どこまで登るつもりか
目標が
その日その日を支配する
意味深い・価値のある詩ですね。年の功から言わしてもらうなら、人は自分の思ったものにしかなれないですものね。
そして校長先生は最後に「命を大切に」の言葉で締めくくられた。
それを聞きながら「自分の命も、他の人の命も」ということだわね、と心の中でつぶやいたのでした。
3.11は多くの人が多くの物の価値観をも変えたと思う。これからこの国を背負って生きていく若人に向けられた校長先生の式辞に思わず心からうなづいてしまったのです。
先生、その式辞コピーして卒業証書に添えてほしいと思いましたよ。
生徒の席からも保護者の席から私語一つない厳粛な式が続きます。
ただ・・・ただ・・・寒い。振り返ってみれば昇降口の下から冷たい風がどんどん。来賓席は一番寒い場所なんですねえ・・・・。
この後PТA会長さんの祝辞もすごかったー。
続きはまた。
依田美恵子
軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家
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