滋賀医大のディオバン臨床試験について、同大の調査委は「論文のデータの10%くらいがカルテの数字と一致しない」と発表した。しかし、調査委のこの発表には疑問が残る。
(毎日JPより。謝罪する滋賀医大・馬場学長(手前)。ただし、馬場氏は不正があったことについては謝罪していない。「世間を騒がせたこと」を謝罪しているのだ。)
なぜなら、この欄で再三言ってきたように、データが書かれているカルテが、ディオバン投与群のカルテか、非投与群(対照群)のカルテか、調査委には絶対に知りえないからだ。知りえないことを発表するとは、こんどは調査委がでっちあげをやっていることになる。
もっとも、柏木病院長がこの臨床試験の「元締め」をやっていたそうだから、柏木氏がデータを調査委に渡した可能性がある。そうだとすると、同じデータについて柏木氏と調査委の解釈が違ってきたことになる。
柏木病院長がデータを調査委に提出したとしたら、柏木氏は善意である。そのデータを調査委が黒と判定したなら、柏木氏が怒るのは当然だろう。
同じデータなのに解釈が分かれる事態は科学論争でしばしば生じる。それを解決できるのは、本当は歴史の風雪しかない。
(調査委はデータを柏木氏からもらったのなら、その旨はっきり世間に公表するべきだ。そうでないと、私のような疑問を持った者たちは、調査委がどうやって問題のカルテを同定しえたか、ずっと疑いを持ち続けるだろう。)
(毎日JPより。謝罪する滋賀医大・馬場学長(手前)。ただし、馬場氏は不正があったことについては謝罪していない。「世間を騒がせたこと」を謝罪しているのだ。)
なぜなら、この欄で再三言ってきたように、データが書かれているカルテが、ディオバン投与群のカルテか、非投与群(対照群)のカルテか、調査委には絶対に知りえないからだ。知りえないことを発表するとは、こんどは調査委がでっちあげをやっていることになる。
もっとも、柏木病院長がこの臨床試験の「元締め」をやっていたそうだから、柏木氏がデータを調査委に渡した可能性がある。そうだとすると、同じデータについて柏木氏と調査委の解釈が違ってきたことになる。
柏木病院長がデータを調査委に提出したとしたら、柏木氏は善意である。そのデータを調査委が黒と判定したなら、柏木氏が怒るのは当然だろう。
同じデータなのに解釈が分かれる事態は科学論争でしばしば生じる。それを解決できるのは、本当は歴史の風雪しかない。
(調査委はデータを柏木氏からもらったのなら、その旨はっきり世間に公表するべきだ。そうでないと、私のような疑問を持った者たちは、調査委がどうやって問題のカルテを同定しえたか、ずっと疑いを持ち続けるだろう。)