院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

ドラマは幸せな人が見るものだ!

2013-11-06 00:07:33 | 芸能
 現実の世界が十分に苦しいならば、ドラマは見ていられないのではないか?特に悲劇や人が死ぬような劇は、現実の世界が同じなら、わざわざ買って出てまで見ることはできないのではないか?

 1964年にドラマ化された「愛と死を見つめて」は、なぜあんなにヒットしたのか分からない。(若い女性が、顔にできた軟骨肉腫のために死んでしまう悲恋ドラマだ。)

 ちょうどそのころ、小学校6年生の妹が病死した。中学3年生だった私は、同時に放映されていた「愛と死を見つめて」を正視できなかった。このドラマは歌まで大ヒットした。


青山和子さんの歌でヒットしたレコードジャケット。)

 同じような境遇だとよく共感できるというがウソだ。最悪の境遇は共感できない。

 NHKの連続テレビ小説「おしん」が発展途上国でヒットしているという。発展途上国の人には「おしん」のような境遇が自分自身のこととして理解しやすいからだと説明する者がいるが、それは表層しか見ていない。

 同じような悲惨な境遇なら見られないはずだ。途上国の人は「おしん」よりは上を行っているから見られるのだ。現に、そこに放送局もテレビも存在する程度にはその国は豊かなのだ。

 ドラマは「ドクターX」や「半沢直樹」のようにナンセンスで、人が死なないようなのがよい。

参考:現代の生活格差