院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

サーカスについて

2013-11-12 04:30:30 | スポーツ

(ボリショイサーカスのホームページより。)

 私が小学校3年生のとき、ボリショイサーカスが来日した。後楽園球場で公演するというので、見に行く予定日を指折り数えて待っていた。ところがその日に限って熱発し、見に行けなかった。

 残念がる私を不憫に思ったか、後日、父親が日本のサーカスを見に連れて行ってくれた。だが、面白くないのだ。その理由を父親は「団員に笑顔がないからだ」と私に語った。

 医学生時代、教授に「自分は小さいころサーカスに売られた」という強固な妄想をもっている人がいた。(妄想があっても医学部教授にはなれるのだ。)子どもをさらってきて芸を仕込むといった暗いイメージが、むかしのサーカスにはあった。

 現在、サーカスの団員になる人は体育大学出身者が多いらしい。だから、現在のサーカスには「子どもをさらってきて・・」という暗いイメージはないのだが、かと言って明るくもない。体育大学で器械体操をやっていた人たちは、みなオリンピックを目指していたに違いない。オリンピックには出られなかったが、いまサーカスには出られる、というのは私の偏見かもしれないが、必ずしも明るくはないのではないか?

 今の日本のサーカスは、みな笑顔である。むかしのように、仏頂面で宙返りやジャグリングをやっていないことが救いである。