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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

バナナケース banana case

2012年07月03日 | 家・わたくしごと
 先週の日曜日、大阪のガムランのスタジオで「世の中にはこんなものがあるんだ」と知ったものがバナナケースである。ところが、(少なくても大阪の知人たちの中では)、きわめて日常的で、珍しくもなんでもないらしい。まあ、このグループのリーダーは日々、バナナを食べているために、メンバーが麻痺してしまって「日常」を逸脱しているのかもしれないのだが、少なくても、この日、ぼくはものすごい疎外感を味わったのだった。それは、その日のメンバーのうち、「ぼくだけが関西人ではない」なんてレベルよりもはるかに大きな、とてつもない疎外感だった(ちょい大げさかしら)。
 日本では、バナナを持ち歩いて食べる社会人が増えているらしい。確かに今ではコンビニで、菓子パンやペットボトルのジュースを買うように、バナナを一本買うことができるから、駅の待ち時間にパクリと口にいれることもできるだろう。それに栄養価も高いとくれば、非の打ちどころのない食べ物である。ただ、沖縄での13年間、バナナを持ち歩いていた学生や教員に出会ったことはなかった。
 あまりにも自分の無知さに恥じ、家に帰ってバナナケースについてネットで調べてみた。するとあるわ、あるわ。Amazonには何種類もの製品がアップされていて、バナナケースではなく、バナナガードとよばれるものもある。
 いろいろ見ているうち、ふとあることを考えた。バナナケースの発案者は、バナナのそり具合を計算しつくして設計しているんだろうかという点である。まっすぐ過ぎれば入らないし、まがったキュウリのようなバナナだって収納不可能である。そんなことを妄想しながら行き着いた答えは、「そんなへんな形をしたバナナは市場に出回らない」という結論だった。ようは、ケースにはいらないバナナは私たちの目に触れることはないのであり、そんなバナナのことを設計者は考える必要なんてぜんぜんないのである。疑問が解決したことで、クリックしそうになっていた購入ボタンをぎりぎりのところで押さずに済んだ。購入欲っていったいどこから湧き出てくるんだろうね。