社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「在宅医療の実際」 田島正孝 (2000) 風媒社出版

2008-07-15 18:05:18 | 医学
「…実際」というよりも、自身の「体験談」で、目新しいものは見受けられない。

興味深い記述(p.35):(筆者が訪問診療に行った先の)介護者が(自分は)「鎖につながれた犬」のようだと語っていたことがある。とのこと。


家で要介護者と生活をすると、大なり小なり、上記のような状況になってしまうだろう。しかしその鎖を少しでも長く、もしくはその鎖を感じさせないような働きかけを、援助者は行っていかねばならないと思う。
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『開業医革命 「在宅医療」の現場から』 結城榮一 (1999) あき書房 

2008-07-15 12:15:56 | 医学
練馬区で開業をしている医師による、主に在宅医療の立ち上げ自伝。
約10年前の書物のため、法に関する提起は、情報としての活用は難しい。

興味深いエピソード(P.148):著者が主治医として訪問診療に行っていた患者さんについてのもの。ある日、他の医師(Aさん)が代診したところ、「今後もAさんに来てほしい」という希望があった。「本来の主治医は年齢が高いから、質問をしにくい」というのがその理由であったとのこと。
このエピソードについて著者は、外来であれば医師が複数いるため、患者自身が「行かない」ことで「変更」できる。しかし訪問診療は、複数の医師が関わるとこが少ないため、実際には変更してもらいたくても、言い出せないもしくは、言い出せたとしても希望に沿えないこともあるだろう…と指摘している。


上記のエピソードを踏まえ…医療者への不満や不安は、どの領域でも起こりうるだろう。問題は、その解決を行える体制ができているかどうか。
特に在宅は、「家に入ってもらう」ことになるため、「何となく構えてしまう」人もいるだろう。

「自宅」というプライベートな空間で、お互いに心地よく診察をする/してもらう環境作りに、ソーシャルワーカーはどのように関わっているのか?もしくは、関わっていく必要があるのか?
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