『死の臨床』Vol.31 No.1 2008年7月
緩和ケア病棟で実施されている湯灌について、家族と看護師が協働で行うことで、家族のグリーフにどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることを目的としている。
湯灌そのものが一般的には行われていない現代において、その実情を知るためにはとても参考になった。
引用
(調査結果、分析より)・配偶者と娘息子の立場では死後の入浴ケアに関する感情に差があるのではと推測そたが、それはなかった。
(調査回答より)
・「病気と闘った日の切なさが、洗い流す度に私の涙となって一緒に洗い流されていくような思いだった」
・「清拭より普通の扱いとして良い方法だと思う」
・「旅立つ時に綺麗にしてもらった」
・「異性だったらどう思ったかは疑問」
・「自分だったら、最後まで裸をさらけ出したくない」
・「何となく悲しくて参加できなかった。生前に(入浴を)手伝っていたのでその思い出を大切にしたかった」
全体的な評価として、死後の入浴ケアをこのまま続けたほうが良いとの回答は、77%におよんだ。満足度は高いと言えよう。
死後のケアは、「本人のため」というよりもむしろ、「残された者の心の整理のため」に実施されているのかもしれないと思った。
本人に、「亡くなった後に、お風呂に入りますか?」と事前に聞くことはあるのだろうか?と素朴な疑問を抱いた一方で、
もし自分が聞かれたら、「死んだ後のことまで、考えられない」と感じるかもしれないと思った。
緩和ケア病棟で実施されている湯灌について、家族と看護師が協働で行うことで、家族のグリーフにどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることを目的としている。
湯灌そのものが一般的には行われていない現代において、その実情を知るためにはとても参考になった。
引用
(調査結果、分析より)・配偶者と娘息子の立場では死後の入浴ケアに関する感情に差があるのではと推測そたが、それはなかった。
(調査回答より)
・「病気と闘った日の切なさが、洗い流す度に私の涙となって一緒に洗い流されていくような思いだった」
・「清拭より普通の扱いとして良い方法だと思う」
・「旅立つ時に綺麗にしてもらった」
・「異性だったらどう思ったかは疑問」
・「自分だったら、最後まで裸をさらけ出したくない」
・「何となく悲しくて参加できなかった。生前に(入浴を)手伝っていたのでその思い出を大切にしたかった」
全体的な評価として、死後の入浴ケアをこのまま続けたほうが良いとの回答は、77%におよんだ。満足度は高いと言えよう。
死後のケアは、「本人のため」というよりもむしろ、「残された者の心の整理のため」に実施されているのかもしれないと思った。
本人に、「亡くなった後に、お風呂に入りますか?」と事前に聞くことはあるのだろうか?と素朴な疑問を抱いた一方で、
もし自分が聞かれたら、「死んだ後のことまで、考えられない」と感じるかもしれないと思った。