社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「地域福祉論」岡崎重夫(1974)

2016-07-09 22:28:52 | 社会福祉学
言わずと知れた、日本における地域福祉論の原点。社会福祉たるもの、地域福祉(コミュニティケア)たるものについて、シンプルに考えることができる。

引用
・援助対象者の生活の全体性と主体性の援助を特色とする社会福祉は、生活の一部面にのみかかわる専門分化的な社会制度や普遍的サービスの一面性を補完することができる。
・社会福祉における主体性援助の特色は、生活困難そのものの解決と同時に、解決能力の強化を強調するものである。それは将来に向っての抵抗力の強化による予防である。
・予防的社会福祉は、社会生活上の困難の「発生予防」はもちろんのこと、社会生活の積極的な改善をも目的とする社会福祉である。(中略)予防的社会福祉は「社会的健康の増進と維持」を目的とするのである。


何らかの援助機関に属するソーシャルワーカーは、発生した問題解決のために対象者と面接をし、支援を開始することがほとんどではないだろうか。
そもそも、ソーシャルワーカーは問題解決のために登場した歴史があるため、当然と言えば当然であるが…。
介護予防や虐待防止等、「防ぐ」ことを求められることが多くなった昨今、予防的社会福祉という側面を今一度考えてみたいと思った。

地域福祉論
クリエーター情報なし
光生館
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする