社会福祉士×ちょっと図書館司書の関心ごと~参考文献覚え書き

対人援助の実践、人材育成、図書館学を中心に気まぐれに書物をあさり、覚え書きをかねて投稿中~

「介護経営イノベーション」森一成、渡邊佑(2019)総合法令出版

2019-03-06 06:25:47 | その他
 離職率が高い特養において、コーチングとアメーバ経営を用いてその課題を改善(改革)。その手法をわかりやすく説明している。
 「そんなにうまくいくものだろうか?」と思う部分もあるが、従業員の立場から見ると、こういう経営者、管理職、組織であって欲しいと強く感じさせられる。

引用
・多くの人は幹や枝、葉や花しか見ようとしませんが、本当に大切なのは普段は見えない部分、土の中にある根っこなのだということです。
・コーチングでは、企業の仕組みや従業員の業務改善などには言及しません。対話によるコミュニケーションを重ねることでクライアント(企業の場合は幹部や従業員)の目標達成に必要な考え方や視点などへの「気づき」を促し、自分で考えさせ、自発的な行動の手助けをしていきます。


 コミュニケーションの大切さ、自発的な行動を促進させる働きかけ・・・もっともなことであるが、ほとんどできていないのが現場の本音なのかもしれない。それは「時間がかかるから/手間がかかるから」。
私の身近な管理職を見ていると、離職率を下げる特効薬ばかりに目をつけ、中・長期的な目標は設定していない様子がうかがえる。確かに、今日の夜勤がいない。明日の遅番がいない。という問題には早期解決が必要であり、時間の猶予はない。
しかしその穴埋めをするのと並行して、中・長期的な目標への動きがないと、まさに自転車操業であり、解決は永遠に来ないような印象すら受ける。
 職員養成、人材確保のためには、現場との兼務ではもはや限界があり、そのための専門要員が必要なのだと痛感している。


介護経営イノベーション
クリエーター情報なし
総合法令出版
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