樋口京子・篠田道子・杉本浩章・近藤克則/編著 中央法規(2010)
質の高い終末期ケアの条件提示と、それを実践するためのツールを紹介。
多くの事例を分析し、かつ多職種によって検討・立案されただけあって、とても具体的にまとめられていて現場でも活用しやすい印象を受けた。
また、ツールを活用した事例研究については、その事例を読むことで、自身でどう取り組めるのか…といった糸口を見出すことができると感じた。
引用
・悲嘆反応とグリーフケアについて
慰めや励ましを必要とする時期は死別前後だけではなく、四十九日法要や一周忌の頃までも続いていた。家族が看取ったことの意味づけを完了できるように、死別の意味づけの促しや家族に対するグリーフケアの立案・実施を進めていく必要がある。
・ツールを活用した事例紹介の一節から…
☆介護スタッフに対しては、看護師から終末期ケアの観察ポイントやケア技術のレクチャーを受ける場を設けたり、緊急時の対応を具体的に作成したりした。
☆家族へのグリーフケアの必要性を感じた介護スタッフがアルバム作りに取り組むようになったり、介護スタッフへのグリーフケアとして、カンファレンスや看護師のかかわりといった動きもみられた。
☆「死は日常生活の延長にあるもの」と、死を待つのではなく本人らしく今をどのように生きるか、そのための支援は何かを自然と考えるようになっていた。
☆「本人の意思」を軸にして考えるようにすると、多職種間でのケアの視点のブレを防ぎ一貫性を持つことができる。
これまで、医療職向けの「看取りマニュアル」的なものは多く出ているが、社会福祉従事者もしくは社会福祉施設での看取りについては、ここまで具体的に活用できるものはなかったように思う。
介護職と看護職の役割分担、介護職だからできること、看護職だからできること…そういった当たり前のことを、ツールを活用することで分かりやすく共有しやすくできると感じた。
質の高い終末期ケアの条件提示と、それを実践するためのツールを紹介。
多くの事例を分析し、かつ多職種によって検討・立案されただけあって、とても具体的にまとめられていて現場でも活用しやすい印象を受けた。
また、ツールを活用した事例研究については、その事例を読むことで、自身でどう取り組めるのか…といった糸口を見出すことができると感じた。
引用
・悲嘆反応とグリーフケアについて
慰めや励ましを必要とする時期は死別前後だけではなく、四十九日法要や一周忌の頃までも続いていた。家族が看取ったことの意味づけを完了できるように、死別の意味づけの促しや家族に対するグリーフケアの立案・実施を進めていく必要がある。
・ツールを活用した事例紹介の一節から…
☆介護スタッフに対しては、看護師から終末期ケアの観察ポイントやケア技術のレクチャーを受ける場を設けたり、緊急時の対応を具体的に作成したりした。
☆家族へのグリーフケアの必要性を感じた介護スタッフがアルバム作りに取り組むようになったり、介護スタッフへのグリーフケアとして、カンファレンスや看護師のかかわりといった動きもみられた。
☆「死は日常生活の延長にあるもの」と、死を待つのではなく本人らしく今をどのように生きるか、そのための支援は何かを自然と考えるようになっていた。
☆「本人の意思」を軸にして考えるようにすると、多職種間でのケアの視点のブレを防ぎ一貫性を持つことができる。
これまで、医療職向けの「看取りマニュアル」的なものは多く出ているが、社会福祉従事者もしくは社会福祉施設での看取りについては、ここまで具体的に活用できるものはなかったように思う。
介護職と看護職の役割分担、介護職だからできること、看護職だからできること…そういった当たり前のことを、ツールを活用することで分かりやすく共有しやすくできると感じた。
高齢者の終末期ケア―ケアの質を高める4条件とケアマネジメント・ツール樋口 京子,杉本 浩章,近藤 克則,篠田 道子中央法規出版このアイテムの詳細を見る |
在宅においてMSWは必要であり重要と思います。
ただ現状は難しいですね。
在宅でのMSW,可能性は無限にあると思うのですが、
浸透と定着には時間がかかりそうですね…。
また感想をお聞かせ下さい。
SWは名称独占で業務独占の資格ではないのですよね。SWにしか出来ない仕事ってなんだろうと考えてしまします。もし医療職がマネージメント業務をした場合、SWはそれ以上に何か特性をいかして出来ることはあるのかなぁ・・・。介護のプロと自負していますが、ヘルパー、介護福祉士、社会福祉士の違いって現場では分からないですよね。
もしそれが資格(勉強量の違い)なら、到底医療従事者のほうが勉強していますよね。たぶん・・・。
社会福祉士にしか出来ないことってなんだろう。家族だって長く介護をしていれば介護のプロですよね。
社会福祉士の資格を考えてします今日この頃です。ぜんぜん関係ないことを書いてすいません。卒論を書いていて、ちょっと考えてしまいまして多くのことを勉強している管理者さんのご意見が聞きたかったです。
本当にすいません。
卒論執筆、お疲れ様です。
とても刺激的なコメントをありがとうございます。
社会福祉士は、おっしゃる通り「名称独占」です。法律的に守られている業務も、指定されている業務も、医療職と比較して、とってもとっても少ないです。
一部ですが、診療報酬で認められている部分もあります。それでもまだ、社会的な認知度は医療職・介護職と比較し、ダントツで遅れをとっているのが現状だと思います。
私の主観ですが、「決められたものがない」ということは「自分たちで開拓の余地が多くある」ということだと思うのです。
社会福祉士は、障がいや病気を抱えている方のみならず、どんな人に対しても「生活を守るための支援をする」ことが役割だと思います。
「生活」は人が生きていくための基盤であり、どんな制度、施策、サービスよりも重んじられるべきことだと考えます。
そう捉えた時、社会福祉士ができること、しなければならないことは、未知数です。
長々と書いてしまいましたが、usagiさんの理解の手助けになれば幸いです。
開拓の余地ありというコメントに衝撃とともに元気が出ました。ありがとうございます。
こんなくだらない質問にコメントをくださり本当にありがとうございました。
今後も多くの文献を参考にさせていただきます。