トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

コアジサシ

2016-08-16 | 野鳥
 

三番瀬でコアジサシが舞っていた
ざっと見1500羽
近くの大田区の水再生センターで繁殖の保護をしている効果が表れているのかもしれない
2001年にこのセンターの屋上で巣作りをしているのを偶然見てから保護運動が始まり これまでに推計7000羽が巣立ったと言われている
日本版レッドリスト絶滅危惧2類

夏鳥 オーストラリア ニュージーランドで越冬した個体が日本にやってくる
海岸や湖沼などに居て 群れで行動することが多い
砂地や礫地にコロニーを作って繁殖する
アジサシの種類は多いが 本州で繁殖するのはコアジサシのみ

羽ばたきはゆっくりだが早いスピードで飛び 低空飛行からダイビングして魚を捕らえる
その様子は刺すようで アジは小魚の意味か
雌雄同色 大きさ24㎝ アジサシ(36㎝)より一回り小さい

シロチドリ

2016-08-15 | 野鳥


シギやチドリが水辺に姿を現し始めた

白っぽいチドリ類
江戸の頃はシロチドリ コチドリ メダイチドリなど小型のチドリ類をまとめて「こちどり」と呼んでいた

留鳥又は漂鳥
中部以北では夏鳥 関東以西では越冬するものが多い
海岸の砂浜などに居て せわしなく動き回り甲殻類 ゴカイ類 貝類などを採食する
雌雄は似ているが 夏羽のオスは額に黒斑が有り頭部は赤褐色
ぼんやり写真ではっきりしないが手前が若鳥で奥がメスだろうと勝手な想像をしている
大きさは17㎝


ハラビロヘリカメムシ

2016-08-14 | 虫類
 

体長15㎜程の 淡褐色の地に黒い点々が見える
ハラビロヘリカメムシだろうと思う
クズ フジ ヌスビトハギなどマメ科植物に寄生する
マメ類の害虫として知られる
北海道から九州まで分布していて 4~11月頃まで現れる

幼虫(写真右)は成虫とはかなり色形が異なっている
ヘリカメムシの仲間の幼虫は似ているものが居て識別は難しい

イロガワリ

2016-08-13 | キノコ
 

イロガワリは夏から秋にかけて林内の地上に出る中型のキノコ
切った肉が空気に触れたり 強く触ったりすると色が青紫色に変わる
傘は微毛に覆われてオリーブ褐色~黒褐色
食べられる

傘と柄が有るのがキノコの基本形
傘はキノコにとって大切な胞子を作るヒダを守ること
中には傘の裏はヒダではなく管孔と呼ばれる孔状になっているイロガワリのような「イグチ科」の仲間のキノコもある
管孔の役割はヒダと同じで胞子を作ること



キヌタソウ

2016-08-12 | 樹木 草花


詩歌に詠まれている楚々とした小さな花が咲いていた
果実の形を 布を叩いて柔らかくする砧に見立ててキヌタソウと言う

アカネ科の山地の林縁に生える多年草
茎は4角形で直立し50㎝位になる
葉は柄が無く4個輪生し 先は尾状に細く尖り3個の脈が目立つ
茎の上部に円錐形の集散花序を付け まばらに多数の白色の花を付ける
花冠は2㎜程で4裂する 花期は7~9月

うんちく話;砧(きぬた):秋の季語
冬支度として衣服用の麻 楮 葛などの布地を 柔くするために木盤の上に置いて木槌で打つ
その音が秋の夜の哀れさを誘うので詩歌に詠まれている
「きぬた」とは「きぬいた」即ち木盤のことで きぬたを打つことをきぬたと言う

シラホシハナムグリ

2016-08-11 | 虫類


コガネムシ科のハナムグリの仲間
ハナムグリの仲間ではあるが成虫は樹液に集まる
幼虫は腐った植物を食べる

本州から九州の 平地から丘陵の広葉樹林で見られる
出現時期は6~8月 大きさは2㎝程

アオバト

2016-08-10 | 野鳥


全身の羽毛が緑色系のハト類でアオバト

留鳥又は漂鳥
深い森に棲む森林性の鳥であまり開けた所には出てこないので 見るのは結構難しい
ただ 初夏から秋にかけて塩分を取りに海岸の岩礁地帯にやってくる
山地のものは塩分のある温泉水や醤油や味噌工場の排水を飲むものもいる
主に木の実や新芽を樹上で食べる

緑色の体 オスは中小雨覆は赤紫色 大雨覆は緑褐色
メスは全体にオスより淡色で 中小雨覆に赤紫色はない
繁殖期のオスはオーア アーオ アオオーなどと尺八の音のような鳴き声
大きさ33cm

ジャコウアゲハ

2016-08-09 | 虫類


林の中でジャコウアゲハが番(つが)っていた
暖地では年に3回出現し 8~9月が最後で蛹になって越冬する
平地から山地に見られ 都心でも見られる
翅表はオスは艶のない黒色で メスは黄灰色~暗灰色で白っぽく見える
写真では上が雌で ぶら下がっているのがオスのようだ
ツツジ類 ウツギ類 アザミ類など各種の花を訪れる

食草はウマノスズクサ科の植物
花の形が面白いからか 最近公園でもよく植えられていて そういうところではジャコウアゲハもちらほらみられる
環境の変化で全体的には減少していると言われる

シモツケ

2016-08-08 | 樹木 草花


小さい樹なので普段は目立たないが花が咲くと目を奪われる
下野(しもつけ・栃木県)産のものが古くから栽培されていたことでシモツケの名が付いた

バラ科の落葉低木 株立ちで1mほどになる
花は5~8月 枝先に半球形の複散房花序を出し 5㎜程の小さな花を多数つける
花の色は淡紅色 紅色 濃紅色 稀に白色といろいろある
花弁より長い雄しべが多数 雌しべは5個付く両性花

実はバラ科には珍しく袋果で 頂部に花柱が残る3㎜程の卵形のものが5個集まって付く
10月頃に熟すと裂開し 細かい種子がこぼれる

ニホントカゲ

2016-08-07 | 小動物 他


今日は立秋 秋立ちぬとは言え暑さ真っただ中 今日から11月の立冬までが秋だ

会うときは会うものでニホントカゲの成体と幼体に続けて出会った
昼行性で日当たりの良い所を好む
トカゲ属は体全体が滑らかで 規則正しく鱗が並んでいるのが特徴
体鱗列数は24~28列 艶のあるずんぐりした体形で四肢は短い
四肢の指は細く鍵爪が有る
地表を這うように素早く動き 低木にも登る
幼体は尾が青く メスは幼体時の色模様がある程度残る

4~5月に交尾 5~6月に産卵 メスは孵化まで卵の世話をする・・産みっぱなしではない
7月下旬頃には孵化幼体が見られる
北海道から九州まで分布しているが 本州の伊豆半島を除く・何故だろう

キキョウ

2016-08-06 | 樹木 草花


キキョウ ナデシコ オミナエシ クズ ハギ オバナ フジバカマ 秋の七種
ハギは木本なので七草ではなく 七種と書いている

秋の七種(ななくさ)の一つで秋を代表する花キキョウ(桔梗)
名前は漢名をそのまま音読みにしたもの
根茎が咳止めの薬用になると中国から伝えられ広まった

キキョウ科の日当たりの良い所に生える多年草
花は7~9月にかけて咲く
開花直後の花(写真左)は青い雌しべを黄白色の5個の雄しべが囲んでいる
雄しべが花粉を出し終わり倒れると 花柱の先が5つに開き受粉が出来る体制が整う(写真右)
自家受粉を防ぐためのシステムで 雄しべ先熟と言う

イワタバコ

2016-08-05 | 樹木 草花


イワタバコ(岩煙草)はいつも水がにじみ出ているような日陰の岩場に生え 葉が煙草に似ている
イワタバコ科の多年草の草本 園芸品のセントポーリアはこの仲間
本州福島以西から九州に分布している

葉は柔らかく表面にシワが多い
寒くなると葉を硬く巻き 褐色の毛で覆って寒さを凌ぎ冬を越す
暖かくなると葉を広げる なんと不思議なことをすることか
若葉は少し苦味があるが食べられる 胃腸薬としても利用される優れもの 

葉腋から20㎝程の花茎を出し 6~8月頃に15mmの紫色の花を付ける
花冠は皿状に開き筒部は短く 黄橙色の斑紋がある
雄しべは5個で 紫色の葯とその先に伸びた白い葯隔が 子房と糸状に伸びた雌しべの花柱を取り囲んでいる

ツバメのヒナ

2016-08-04 | 野鳥


もう巣立ち寸前のヒナが4羽 黄色い嘴を揃えてエサを待っていた
春先からやって来ていたツバメも今年最後の子育て中
もう少しすると川原等に集まり 群れになって南へ渡って行く
農耕民族の日本人は 害虫を捕食する益鳥として大切にしてきた
ツバメの方も分かっていて カラス防御のため巣作りは人の出入りの有る所にする
それでも以前と比べると都心周辺の巣は激減していてあまり見かけなくなってしまって寂しい限りだ

ツバメはツバクラメの略と考えられツバは鳴き声 クラは小鳥の総称の方言 メは群れを示す接尾語と言われる

夏鳥 本州中部以南の暖地では少数が越冬する個体もいる
比較的低空で飛び飛んでいる昆虫類を捕る
繁殖期にはつがいで居て非繁殖期には群れで過ごす
一つの巣で育った雛を調べると男親の違う兄弟が結構いるらしい・・若い燕している?
雌雄同色 大きさ17㎝

フタスジチョウ

2016-08-03 | 虫類


黒地に白い横並びの筋が二筋あるチョウ
本州では山地の主に林縁の草原や湿原に居る 都心部では見かけない
日中滑空を交えながら穏やかに飛翔しホザキシモツケなど各種の花を訪れる

食草はホザキシモツケなどシモツケ類
3齢幼虫で越冬し5齢幼虫が終齢で蛹を経て 初夏に一回現れる
終齢幼虫は淡褐色の地色で突起が幾つかあるイモムシ

イヌガラシ

2016-08-02 | 樹木 草花


イヌガラシ(犬芥子)の小さい花があった 大きさは5㎜位
役に立たないことからイヌの名が付いている

アブラナ科の道端や草地に生える多年草
茎は粗大で大きいものでは50cmにもなる
枝先に総状花序を出し黄色の4弁花を付ける
アブラナ科の花は花弁4個が十字の形に開くことから「十字型花」と言われる
春先から初秋頃まで全国で見られる
果実も見えるが2㎝近い細長い円柱形で上方に湾曲する
アブラナ科の果実は角果と呼ばれ このイヌガラシのように細長いものを「長角果」と言い ナズナのように短く扁平なものを「短角果」という