(1)8月6日は69年前に広島に原爆(核兵器)が投下された日で、当時十万人以上が死亡し現在も後遺症に苦しむ人が多数いる悲惨な戦争体験の日だ。単に米国による原爆投下に抗議、反省を求める日ではない。
平和憲法を守り、地上から核兵器と戦争を駆逐する世界共通の平和の願いを誓う日である。
広島原爆の日式典に参列した安倍首相の言葉には、残念ながら白々しさと虚無感だけが漂って伝わってくるものでむなしかった。美辞麗句を聞かされても(use all sorts of flowery words)しかたがないだろう。
安倍首相は式典あいさつで「確実に『核兵器のない世界』を実現していく責務がある」として国連総会でも決意を表明したと述べた。
(2)しかし、「言葉」とは裏腹に日本が世界125か国が署名参加した核兵器使用禁止共同表明に対して、核大国で軍事同盟国の米国の意向を配慮してなかなか署名参加せずに(できずに)、ようやく昨年になってこれに署名参加を表明した。
武器輸出禁止三原則をなし崩しにして、技術力継承、国際競争協力に乗り遅れないことを理由に武器輸出を積極的に進める方針転換に踏み切った。
そして抑止力を理由にさして差し迫った状況にもない中で、無理な憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、最近では民間人(輸送船)の戦闘地域への参加も検討している。
(3)「核兵器の惨禍が再現されることのないよう非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまない」と結んでいる。
非核三原則は72年沖縄返還時の日米密約で崩壊していることは、その後の米国公文書公開であきらかとなっており〔日本側は文書が存在しない(廃棄)ことを理由に密約の存在を公式には認めていない)、何を今更と安倍首相の厚顔ぶりにはあきれるとともにむなしさだけが寒々と感じられるものだった。
(4)政治家のまして首相の言葉は信頼と信ぴょう性に裏付けられた高い説得力のあるものでなければならずに、あまりの言動不一致感、軽さに白々しくあきれるばかりだ。
同日に広島で被ばく者団体代表が会った安倍首相に対して戦争参加への不安から集団的自衛権の行使容認の閣議決定の取り消しを求めた(報道)が、安倍首相は「戦争する国になる考えはない。抑止力によって日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなる」(同)と自説をただくり返した。
(5)推進する自衛隊の人材、人員確保に不足を補う民間人の起用と課題、問題、難題はこれからで、核戦争犠牲者「被ばく者」の声は首相の責任として真摯に聞くべきだ。
安倍首相は広島、長崎に原爆が投下され国民に有史初めての多大な戦争被害、悲劇を与えた戦争主導者(A級戦犯)が祀(まつ)られる靖国神社への参拝に強くこだわりを示しており、広島原爆の日での核兵器廃絶、不戦の誓い(世界恒久平和)とはあまりに受け入れ難い「かい離」のあるものだ。
(6)多くの国民の声(集団的自衛権の行使容認への不安)は聞かずに無視して、憲法改正もはからずに、解釈変更で現行平和憲法主旨に反した集団的自衛権を強行推進する政治理念を隠しての平気の安倍首相の広島原爆の日での被ばく者への哀悼の言葉では違和感は強い。
せいぜい本音で堂々とやってほしいものだ。そうすれば小市民的国民も目覚めるに違いない。
平和憲法を守り、地上から核兵器と戦争を駆逐する世界共通の平和の願いを誓う日である。
広島原爆の日式典に参列した安倍首相の言葉には、残念ながら白々しさと虚無感だけが漂って伝わってくるものでむなしかった。美辞麗句を聞かされても(use all sorts of flowery words)しかたがないだろう。
安倍首相は式典あいさつで「確実に『核兵器のない世界』を実現していく責務がある」として国連総会でも決意を表明したと述べた。
(2)しかし、「言葉」とは裏腹に日本が世界125か国が署名参加した核兵器使用禁止共同表明に対して、核大国で軍事同盟国の米国の意向を配慮してなかなか署名参加せずに(できずに)、ようやく昨年になってこれに署名参加を表明した。
武器輸出禁止三原則をなし崩しにして、技術力継承、国際競争協力に乗り遅れないことを理由に武器輸出を積極的に進める方針転換に踏み切った。
そして抑止力を理由にさして差し迫った状況にもない中で、無理な憲法解釈変更による集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、最近では民間人(輸送船)の戦闘地域への参加も検討している。
(3)「核兵器の惨禍が再現されることのないよう非核三原則を堅持しつつ、核兵器廃絶に、また、世界恒久平和の実現に、力を惜しまない」と結んでいる。
非核三原則は72年沖縄返還時の日米密約で崩壊していることは、その後の米国公文書公開であきらかとなっており〔日本側は文書が存在しない(廃棄)ことを理由に密約の存在を公式には認めていない)、何を今更と安倍首相の厚顔ぶりにはあきれるとともにむなしさだけが寒々と感じられるものだった。
(4)政治家のまして首相の言葉は信頼と信ぴょう性に裏付けられた高い説得力のあるものでなければならずに、あまりの言動不一致感、軽さに白々しくあきれるばかりだ。
同日に広島で被ばく者団体代表が会った安倍首相に対して戦争参加への不安から集団的自衛権の行使容認の閣議決定の取り消しを求めた(報道)が、安倍首相は「戦争する国になる考えはない。抑止力によって日本が戦争に巻き込まれる恐れは一層なくなる」(同)と自説をただくり返した。
(5)推進する自衛隊の人材、人員確保に不足を補う民間人の起用と課題、問題、難題はこれからで、核戦争犠牲者「被ばく者」の声は首相の責任として真摯に聞くべきだ。
安倍首相は広島、長崎に原爆が投下され国民に有史初めての多大な戦争被害、悲劇を与えた戦争主導者(A級戦犯)が祀(まつ)られる靖国神社への参拝に強くこだわりを示しており、広島原爆の日での核兵器廃絶、不戦の誓い(世界恒久平和)とはあまりに受け入れ難い「かい離」のあるものだ。
(6)多くの国民の声(集団的自衛権の行使容認への不安)は聞かずに無視して、憲法改正もはからずに、解釈変更で現行平和憲法主旨に反した集団的自衛権を強行推進する政治理念を隠しての平気の安倍首相の広島原爆の日での被ばく者への哀悼の言葉では違和感は強い。
せいぜい本音で堂々とやってほしいものだ。そうすれば小市民的国民も目覚めるに違いない。