サブカルチャーマシンガン

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【夢を見ている。】SHIROBAKO 第19話「釣れますか?」 感想

2015-02-22 | SHIROBAKO
圧倒的美少女感。いや、まあ年齢的には大人ですけどね(笑







世の中には「無欲の勝利」という言葉がありますが、
不思議な事にガッツいたりないものねだりしてる内は全然何も得られなくて
逆に無心で何かを頑張っていると突然良い結果が生まれたりするものです
それは偶然でも奇跡でもなんでもなく、
ぶっちゃけ愚痴ったり誰かの所為にしたり欲しがってる時というのは邪念にまみれていて“集中力”が足りてないって事だと思うんですよね
その点無心で無欲で何かを頑張ってる時の集中力は半端ないですから、だからこそ周りに不意に称賛されたりする訳で
結局は戸惑っている状態を続けたり無駄に悩んだり余計に欲しがったりするよりもまずは自分なりに精いっぱい“動く”事が重要なんじゃないかな、と
今回の話を観て強く感じた・・・と同時に
相変わらず高純度のメッセージ性を含んでいるアニメに仕上がっているなあ、って個人的に感動しました

確かに愚痴ったり立ち止まる事も重要は重要ですし、前向きなだけじゃ進めない事はみゃーもりの姿を見ていても一目瞭然ですが
ただ、愚痴ったり立ち止まる事、それ自体が“目的”と化してしまったら人の成長は止まってしまうんじゃないか・・・とも思うんです
今週前半のみゃーもりが正にそんな状態でした
挙句の果てには、「もっとじっくり作る時間が欲しい」とないものねだりする始末でしたけど
苦しい時や憂鬱な時に出る弱音としてはある種真っ当だな、とは思いつつ(笑
でもそこに無心や集中力、といった要素はまるで感じられませんよね
逆に有り体な懐古主義に陥って純度が薄まってしまっていました。

最初から理想的な環境を、
最初から用意された栄光を期待していてもきっと現実とのギャップに心が沈んでいくだけです
そんな風に逐一幻滅したり逐一期待しちゃうよりもまずは目の前に全力で、無心で挑んでいく方がきっと効率は良い
そういう人生を懸命に歩んだ結果評価されたり誰かに支持してもらえるのならば、きっとそっちの方がより正しい道・・・な、はず。
このお話に触れて自分が一番強く感じ取ったのはそういうメッセージだったんですよね。
そしてそれは個人的にも頷けたし、「そうだよな。」って想いも浮かんで来たのでより深く楽しめた気はします
みゃーもりだって、まだまだこれから。
平岡さんみたいにシビアな考えを貫く人物になるのか
それともエリカさんみたいにただ必死に今を生きる人物になるのか、
その分岐点となるような話数だったんじゃないかな・・・と自分的には思いました
そしてそれは視聴者自身にも突き付けられてるんじゃないか、とも。平岡さんは平岡さんで間違ってはいないですけどね。


努力すれば報われる、とは思わない
夢見てれば叶う、とは絶対に思わない。
だけど、確実に思うのは、
きっと報われる人っていうのは努力をし続けた人だろうし
何かを叶えた人っていうのは夢見続けた人だろう、という事です。

それは作中でも示唆的に思いっ切り表現されていたと思います
大人になって、
現実を知って、
夢から醒める人もいる
愚痴や悩みが目的になっちゃう人もいる
そういう中で、どれだけ無欲で無心で頑張れるか
最終的に「やってて良かった。」としみじみ思えるくらいまで自分を奮わせる事が出来るのか―
間違いなくお仕事アニメとして描くべき内容だと思いますし、
先週の内容に於ける確かなアンサーとして機能していたと個人的に感じました
やるべき事の順序を間違えるな、といいますか
観ていて考えさせられる上に襟を正され、あまつさえ“勇気”すらもらえるような傑作回に仕上がっていたと思います
なんだか観ていてやたら感動してしまいましたが(笑 みゃーもりが「頑張れよ」って先人達に告げられているようでそれが余計に気持ちグッと来たんじゃないかと

みゃーもりは色々悩んで、苦しんで、それが“目的”になりかけてしまったけれど
自分が頑張って自分が動いた分だけあの素晴らしい背景に辿り着いたという“結果”は
彼女が慌てていたり欲しがっていた時ではなくふとした時に不意に訪れたんですよね
だから、みゃーもりのやっている事は決して無駄なんかじゃない
確かに実になってるし即座に結果なんて求めなくて良い
ただがむしゃらに、
ただ目の前に夢中に。
そこで後々得たものこそ、みゃーもりが頑張った証拠なのだから・・・なんて、ね。素晴らしかったです。





一方で、絵麻は逆に正しくコンセントレーションを高められている状態なのかもしれませんね
前みたいに机に張り付いて不器用に頑張っているだけじゃなく
実際に梅干し食わせて観察しながら書いたり、
自分が食ってる所を写真に写して書いたり、
視野も拡がってますし周りを過度に気にせず自分の役割に集中出来ているタフさが生まれ始めているように感じました
そうやって夢中で自分の仕事に取り組んだ結果、井口さんから太鼓判を押されて喜んでいる絵麻のカットには誠実さを感じましたね
自分の本当の実力を発揮出来るのはいつだってそういう時なのかもしれません。
ちゃんと努力している人が、
ちゃんと報われる。
そういう堅実な作風が観たいのならば、自分は迷いなくこの「SHIROBAKO」を推すと思います
このアニメの魅力って実に様々な角度で存在していると思うけれど、
自分が一番感じて欲しい部分はそこだったりします。
あの頼りなくも思えた絵麻が、
今はちゃんと、真っ当に自分の作業に向き合って、高評価を得られる段階まで来ているという事実。
みゃーもりも、絵麻も、美沙もりーちゃんも、各々ちゃんと失敗をして、ちゃんと一歩一歩成長していってる実感が堪りません。
まだまだ成長の余地も機会も残されてると思うのでそれらに期待すると同時に未だ出遅れているずかちゃんの面目躍如にも期待したいですね。
先週も書きましたが、やっぱりどうも今クールではこのアニメが自分には最も似合っているみたいです。今週もまた得るものがあって凄く良かったですね。





あと、個人的にここのシーンがお気に入りで
安藤つばきが「高梨さんって一切建設的な発言しませんよね!」って食ってかかるシーンです
何故好きかと言うと、正直こういう奴現実でもゴロゴロいるから、って理由ですね(笑
それ以外にも言う事あるだろうに、ネガティブな意見やシビアな発言ばっかりで
周りのテンションを落とす事ばっかしてるような奴ね。
別に「前向きになれ」なんて思いませんけど、
それは単なる矯正ですけど、
でもそれと「この人といて楽しい」っていうのは全く別モノですよね・・・。
正直俺自身「たまには建設的な事を言え」って思う瞬間が日常でいっぱいあるのでここのつばきさんには完全に同意してしまいました
っていうか先輩に食ってかかる度胸の良さ、つばきさんは案外将来大物になるかもしれませんね。たぶん。

あとこのアニメ声優の演技も何気にイイんですよ
丸川社長の後輩を見守ってる感満載のボイスとか
矢野エリカさんはみゃーもり達より年上なんで確かに声に色気が感じられたり
結構細かく作ってるなあ、っていうのが演技からも伝わって来ます
久乃木愛ちゃんの声も性格と相俟ってホントに良い味だしてますし、
キャスティング、演技の面から観ても優れたアニメであると感じてます
みゃーもりの声も回を重ねる度可愛くなってるからなあ。ただでさえルックスがキュートなのにね(笑
けれん味溢れる演出も楽しいですがそういう部分はきっとリアリティにこだわってるんだろうなあ、って思ってます。
矢野エリカさんはいかにもツンデレっぽい金髪ツインテ幼めルックスなのに大人の色香、経験則などが感じられるっていう
そういう意外性もまた相変わらず素敵だなあ・・・って感じましたね。思考停止じゃない事を本作自身が示してます。

あと子供向けの時間帯、作風だからって子供に寄せ過ぎるとかえって受けないのはその通りかと。















しかし本作も残り5話なんですね・・・。
正直ずっとこのままキャラの成長を観ていたい気分なんですけどね(笑
本当に七福神出来る所も観たいですし。気が早いですが何らかの形で続編出来たらいいなあ、と。
そして来週はBD3巻も出るのでそちらもまた楽しみです!




はあ・・・可愛すぎ(溜息)
このままアイドルになってもおかしくねえな、と毎週思ってます 笑