サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【好きに理由はいらない】荻野純「好きになる」 感想(Lガールズ04掲載)

2017-04-15 | 荻野純











この日本という国では「好きなものを好き」というだけでも大変だ
不要なつっこみや横やりがバンバン入って来て平静を保つことすら困難だったりする
それは無駄な足並みの揃えだったり徒党を組むことで得られる安心感によるある種の・・・
「常識」という剣で「個性」という盾を容赦なく突き破る野蛮な行動に過ぎない。

例えば、暴力的な発言だったり批判覚悟の行為なら揚げ足取りや攻撃をされてもある程度の納得はあるけれど、
「人それぞれの好き」すらも許容されず矯正を促される社会が「まとも」だと断言出来るだろうか
他人の目を死ぬほど気にして、
波風立てないようにひっそりと生きる・・・
個人的に「それ」が幸福だとは到底思えないし、なんだか空しい(そのまんま空っぽ、ですね)気分なのが本音である。





個人的な考えだが、
「好き」に理由はないと思う。
他人の「好き」を許容出来ない人間は、
自分のものさしだけで勝手に判断しがちなきらいがある。
だけど、自分自身の「好き」の理由を問われていちいち事細かに合理的な説明が出来るだろうか。
例えば、“青い空が好き”なのに「気持ちいいから」以外の理由が必要だろうか?
そう・・・「好き」は決して選択するようなものじゃなく、
理屈ではない部分で身体が反応するものなのだ。

誰かの「好き」を許容して、
誰かの「結実」を祝福して、
自分の「好き」に対する意識を高めて、
自分は自分で「好き」に対してしっかりと邁進する・・・
それが最も正しいと思う歩み方なのに、
現状不必要な足の引っ張り合いで目を背けたくなるような光景ばかりである

要するに、他人の好き嫌いにあーだこーだ言ってる前に自分の人生をまずしっかり生きろよ(笑)って話ですね
本当にまっすぐでピュアな人は、自分の「好き」に夢中でそんな暇つぶしみたいな事をやっている暇すらないですよ。きっと。





最後、バスケットボールのシーンで
シュートを上手く決めて終わるオチもまた見事だった
人が本当に輝くときは、自分の「好き」に対してまっすぐなときだと思う
支えてくれる人がいるから、強くなれる・・・そう感じさせるワンシーンに仕上がっていて
作中で放たれたメッセージ性と共にバスケを使った演出もまた冴えていた一作だったと思う
荻野純さんの作家性が色濃く出ている作品だとも思ったので、ファンなら是非必見の作品になっています
個人的には、先輩があまりに良い人過ぎてそりゃ好きになるわなあ・・・って感じだったのが特に良かった(笑
先輩押しですね。








例えば、「世間的にはアレなのかもしれないけど、それでも自分はこれが好き。」ってものが仮にあなたにあったとしたら
それはそれでその火は消さずにずっと灯したままでおいて欲しいですね。それでも消えない想いこそ本当の「好き」ですよ。
間違いないです。