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一人でも戦う、ということ。/ナースエンジェルりりかSOS 第7話「思い出は宝石のひかり」 感想

2019-03-22 | ナースエンジェルりりかSOS
                            
                          改めてりりかは美しい・・・。








この話は思い入れが強いですね・・・
まず、ダークジョーカーのやり口が非常に秀逸でしたね
今回は人間の記憶を奪って社会を混乱に陥れる、というとても小賢しいやり方で、
それは電話の回線やポケベル(!)の通信機能から何らかの力を送り込み記憶を宝石に変える、というものでした
でも正直、電話を一切使わないというのは難しいですし、すべてがダークジョーカーからの電話とも限らない
そう考えると結局はみんなまともな生活が送れなくなってしまうんですよね
記憶を失くした人々の混乱した姿、悲しい表情を見ていたら、
今回は以前にも増してりりかの想いや怒りに共鳴しやすい素晴らしい話数だったように思う。







記憶を失くす、というのは
当人にとっても辛いことだけど、
それ以上に周りの人間に与えるダメージが大きい
自分の家族も、友達も、知り合いも、みんな元の人格に戻れず苦しんでいる
そして、記憶を共有した人にとってはその前の人格にはもう会えない訳だからそこでまた苦しむ
どっちにとっても厳しくて淋しい、何より、楽しかった思い出が生きるエネルギーになる節もあるので、
そういう意味だと許せない想いや衝動に感情移入してしまう効能は確かにあったと思う。

今回の絵コンテ・演出は岡崎幸男さんという方なんですが、
やたら観てる方に感情移入させるようなカットが多い印象でした
上記のシーンも、記憶が戻らずに寂しがっている星夜を外から見つめて、
りりかがダークジョーカー打倒への想いを強くさせるシーンで正直良い演出だと思った
なんだかんだいって、りりかが友達想いなのがよく伝わってくる演出で凄く好きなんですよね
ちなみにこの方、これまた自分が大好きなセイントテールでもよくコンテ演出で参加されていて、
そういうトコも90年代少女系アニメ好きな自分にとっては嬉しかったりします・・・笑







しかし、
憎むべき敵のはずのダークジョーカー、デルフォもまた凄く美形で耽美な奴なんですよね
これはこれで(ある意味)好きなキャラではあるんですけど・・・それもまた変な話なんですが笑
でも、今回の「記憶を奪う」ってアイディアは純粋に斬新で面白かったように思う
また、時代が時代なんでこの時はもう「電話しかない」って状態なんですよ
それ考えると作戦としては上手いでしょうね

ただ、唯一の失敗はりりかへの電話は奇跡的に加納先輩の電話で阻まれてた、ということ
これは主人公だから、とかそういう理由ではなく、正直こういう状況なら電話が来ててもおかしくはないし、
そういう電話を受けたら調査に行くだろうし、、、ってちゃんと理に適ってるのが素晴らしいんですよね
もっと言えば、そういう意味で「持ってる」からこそ主人公なんだろうな、って言い方も出来る
間接的に加納先輩に助けられてたっていうのも何気にイイですよね。







ただ、
この回で一番グッと来たのはこのシーンでした
加納先輩もポケベルの通信機能から記憶を吸い取られ、
みんなも記憶を失っていて頼れる仲間が一人もいない
文字通り、
誰もいなくなってしまった絶望的な状況の中で、
それでも「一人でも戦う。」と言葉ではなく表情で雄弁に語らせたこの演出・・・が凄かったし、
観ていて実直に泣きそうになってしまいました
一人でも、
やる・・・。
みんなを救う、
大切な家族を、
大切な友人を、
大切な先輩を助ける。。
そこにはある意味魔法少女としての矜持が詰まっているように思えた
もっと言えば、「それでも、行く。」という人間としてのプライドを感じる
たった一人で、戦う、ということ。そのドラマと覚悟と勇気が伝わって来るこのお話は、
ある意味他の魔法少女ものとは違って相対的に“孤独”であるナースエンジェルりりかSOSを象徴する話数でした







みんな宝石になってしまった記憶を眺めて、
そして加納先輩の記憶を砕かれて静かに激昂するりりか、
このお話全体に漂うアンニュイでクールな感じがとっても良いですね・・・
そういえば子供の頃観てた時も「こういう雰囲気」が好みで観ていた気がする。。
と、何気に小学生時代の記憶も戻してくれた話数でもありました

それでも、
最後は、
奪ったはずの記憶のエネルギーを使ってデルフォを撃破する流れがまた美しかったです
そういう流れにしたりりかの想いも、奪われたみんなの想いも伝わって来る良い戦闘でした
因果応報、足元をすくわれる・・・最後に、笑顔で「やつけた」と報告するりりかもまた素敵でしたね
一人でも戦うりりかの決意と相様もまた素敵だったんですが、
その倒し方もまたドラマ性に満ちていて、
ある意味「人間のパワー」で打ち砕いた感覚があるのが何よりもグッと来たんでしょうね
本当にこの話数のりりかは美しかった・・・
心から、そんな風に思います
そして、
そんな風に思わせてくれる作劇に感動しました
個人的に魔法少女ものが好きなら是非観ておいて損はない、と言い切れる話数だったようにも思う。
あんまり上手く伝える事が出来てないかもしれませんが、やっぱり自分はりりか大好きです!!













ところで、
最後、星夜が(意図せず)覗く形になっちゃって
りりかが「えっちぃ~!!」って叫ぶシーンは流石に悶えました(笑
またりりかのパジャマ姿が堪らん・・・!←

でも、
お母さんに注意されたり、
星夜とのいつも通りのやり取りがあったり、
この話数で伝えたいのはそういう「日常のありがたみ」だったりするんでしょうね
当時はきっとそんな事感じてもいなかっただろうけど、今なら分かるよ。





オマケ





笑顔のりりかも好きです(笑
っていうか普段もホント美少女よね。