サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

LUNKHEAD ONEMANTOUR2019「plusequal」@恵比寿LIQUIDROOM 19.7.19

2019-07-23 | LIVE
                             
                        先週の金曜日、ランクヘッドのライブへ。









知ってる人は知ってると思いますけど、
今回のライブはチケット発売時にはあまり枚数が出てなくて、
本人たちの口から「このままではバンドの存続が・・・。」とSOSを発して、
そんでもって念願のソールドアウト、、、というかなり例を見ないライブでした
正直、その相様はいちファンから見ていても凄く泥臭くてスマートではないものだったんですけど、
でもなんだろう・・・ぶっちゃけた話、何も話さないでただ単純に終わっていくよりは良い。っていうか、
結局知人が苦しいときは苦しいです。って頼ってくれた方が嬉しいように、バンドだって同じだと思うんですよね
それが結果的に「ださい。」と捉えられても、いつまでも諦めずに足掻き続けるのもこのバンドの良さですし、
多分聴いている人たちもそういうバンドのスタンス含めて感化・・・というか、
ある意味自分自身に重ねて聴いている部分もある程度あると思うんです
実際、
自分もああいう切羽詰まった気持ちに共感してしまった部分もあったし。。

誤解を恐れずに言えば、
“俺ら世代のフラカン”というか、
そんな気さえしてしまった今回のライブ、
自分は毎回ランクヘッドの新譜のツアーには欠かさず参加してるので、
恐らく普通に何もなくても行ってたとは思いますけど、
でも、
デビュー当時から聴いてる身としては色々なものを感じざるを得ない渾身のライブでございました。










既に色々な人のレポに書かれている通り、
普段のライブとは違って初めからメンバーの表情が明るかったように見えた。
というか、正直会場入りして待ってる間からして全体的に多幸感があったんですよ
ファンもリリースの度にリキッドに挑戦してるのは知ってるので、
そういう意味では売り切れた時点で勝利が約束されているライブでもあったと思います。

今の自分の気分にも合っていた「白い声」、
バンドの近年のアンセム「シンフォニア」と初っ端から極まったセトリでした
特に一曲目が「白い声」だったのは色々な意味で秀逸だったように思う
「ヒナタ」をがむしゃらに演奏した後、
ボーカルの小高さんが
「世界一ブサイクなソールドアウト。」と自虐的に話しつつ(笑
でも愛おしい。と口にしてからポップで多幸感漂う「光のある方へ」というのも良かった
ハンドクラップの箇所もあって何気に近年の売れるロックバンドの要素を意識しているなあ~と感じつつ、
まさかのレア曲「きらりいろ」と予想の付かないセットリストも構成がまた面白かった
この曲、ライブではあんまり演奏している印象がないだけに個人的には嬉しかった
陽性のメロディ、ボーカルがまた今の荒んでいる心によく沁みた。。

アルバムでも大好きな「SHIBUYA FOOT」、シンドローム~うぇいうぇいうぇいの流れを組む、
「ネガティブだが踊れるロックンロール」の系譜の楽曲で個人的には最高でした
ツアーが終わっても是非ライブで演奏して欲しい新譜曲の一つ。
そこから、またもあまり演奏されない「HEART BEATER」、
自分は大好きな曲なんでこれもまた嬉しかった
からの、
代表曲「体温」「シンドローム」のぶち上りセット~ときっちり定番を組み込むセンスも抜かりなし
特にシンドロームに関してはソールドもあってかなりの盛り上がりと高揚感が満ちてたし、
そしてランクらしい“暗いけど踊れる”というカタルシスが確かにあって、
やっぱこの曲は名曲だわ。と強く強く感じさせるものがありました。


ディープで重い「極光」、
ハードでシリアスな「心音」、
切なくてウェットな「いつかの」と
新譜からのナンバーを立て続けに聴かせて、
今のランクの深みをしっかりと伝えていたのも良かった
特に「極光」の渋みは新しい魅力があったように思う
夏のライブには相応しい「夏の匂い」、
そこから感動的なバラッド「プルケリマ」と物語のようなセットリストが続く
個人的に初めて観たランクのライブがイマヤスロックショーで、
それが「プルケリマ」のタイミングだったんで感慨深く、聴いててジーンと来てました。

アルバムの中でも特に大好きで最も“新しい”と思える「小さな反逆」はもう最高だった
桜井さんがフィーチャーされるのも新しいし、音の感じ、歌詞のテーマ性も
ランクっぽさはありつつも今の時代に合ったものになっている気がした
特に最近は色々事件も多いのでそういう意味合いでもフィット感が凄かった
個人的にはこの曲も是非ちょくちょく演奏して欲しい。。
リリースツアーが終わっても、ね。

バンドの覚悟が込められている渾身のキラーチューン「朱夏」に痺れつつ、
最高のお祭りソング「スターマイン」は満員のリキッドで聴くにはあまりにも気持ち良すぎた
この選曲がまた素晴らしい・・・!といちいち感じてしまう秀逸な出来栄えになっていてそこもベストでした
これまた新譜の中では能動的なポジティビティに惹かれる「アウトマイヘッド」と大好きな曲が続く
この曲は掛け声があってリスナー参加型の楽曲にもなっているのが強みだし、
つまらないなら楽しくしよう。というテーマ性も、
今までのランクの歌詞の傾向からすると一歩踏み込んだものになってるなあ~と改めて思えた。

そこから、
爆発力の高いロックンロール「ぐるぐる」、
みんなでシンガロングした感動的なアンセム「僕らは生きる」、
更に最新のアンセム「はじまれ」と最後まで攻め切ったセトリでライブ本編は終了
祈りにも似たその構成は今のランクヘッドには相応しい空気感があってそこもまた素敵でした
どこまでも泥臭く足掻き続けるロックバンド、ランクヘッドの素敵な部分だらけのライブでしたね
掛け値なく素晴らしい。と心から思えるライブだったのはちゃんと伝えたいですね。
ありがとうございました!












白い声
シンフォニア
ヒナタ
光のある方へ
きらりいろ
SHIBUYA FOOT
HEART BEATER
体温
シンドローム
極光
心音
いつかの
夏の匂い
プルケリマ
小さな反逆
朱夏
スターマイン
アウトマイヘッド
ぐるぐる
僕らは生きる
はじまれ

共犯
前進/僕/戦場へ

カナリアボックス






アンコールは今のランクヘッドを象徴する3曲が演奏された
ファンと共に辛い現実を乗り越えんとする屈強なロッカバラード「共犯」、
挫折から歩き出す様を描く「前進/僕/戦場へ」と個人的に堪らないセトリでした
特に最近は自分の無力さを毎日感じてるので「前進~」はかなり沁みました
そういう・・・
とっても我々の恒常的な日々の心境にフィットしてくれる音楽なんです。
っていうのを自分としては伝えておきたいなあ。。と思いつつ、
ダブルアンコールの「カナリアボックス」がまたこの日のライブには相応しくて最高でした
もう今のランクの状況そのまんまじゃん。。と思うと正直聴いてて泣きそうになってしまった

それで、
秋にベスト盤を出すこと、
それから20周年を記念して20本のツアーを回ることを発表。
正直今回のライブでランクヘッドの魅力を再アピール出来たように思うし、
新譜からの楽曲も全曲プレイして「今」もきっちり伝えていたので、
ある意味本当の勝負はここからだし、
ここからのバンドだなあ、と。
そんな気がした夜でした。

でも、
ストーリー性を抜きしても、
純粋に格好良いロックバンドだと思いました、ランクヘッド。
それが一番嬉しかったかもしれないですね。
格好付けないとこが格好良かった。
それって素敵だと思うんですよ。