サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

当たり前の感情。/神緒ゆいは髪を結い 第29話「愛の御礼参り」 感想(週刊少年ジャンプ2019年45号)

2019-10-08 | 神緒ゆいは髪を結い
カーラさん怖い。








カーラは蟲の存在によって豹変してしまった
自分以外の女と仲良くすることは許さない
自分への想いを証明しろ、と・・・
それは一見、
蟲という仕掛けによる暴走或いは元々抱え込んでいた気持ちが過剰になってしまったとも言える







しかし、
個人的にはある意味人間らしい、とも思う
そういう気持ちって大なり小なり誰もが(ある程度は)抱いているものだから・・・
結局のところ、そういうモヤモヤする気持ちがあっても人はみんな我慢して生きてるんですよね
大人だから、自分の「本当の気持ち」を隠して穏便に平和に振舞おうとしている
でも、心の中は全然平穏でもなんでもないわけで、
それを考えると、
豹変ではなく、
むしろこっちが本当の姿だとも言えるけど・・・
ただ、それをやっちゃうと収まりが付かなくなっちゃうのも現実なわけで、
色々な意味で難しいし繊細な問題なんだよなあ。全員が主人公になれる訳じゃないからね。







自分を見て欲しい、
自分に構って欲しい・・・というのは
ある種人間の根源的な想いだとも言えますからね
それが果たされないと、こういう風になってしまう、
けれど、そういう感情自体は決して間違いでもないと思う
そのやり方がね、、、
蟲に支配されてるとはいえ、
他者の理不尽の上に成り立っているものですから。
鍵斗、アヤ子、ゆい、淡魂さん・・・みんなで止めなきゃいけない
それに、カーラの気持ちは分かるけど、きっと本当にしなきゃいけない事は彼女やってないと思う
今回のこれが、カーラの想いを伝えるきっかけになればいいなあ。。と感じつつ、
でもなんとなくカーラの抱えてるジレンマも理解出来ちゃうなあ。。なんて、
そういう風にも感じられたお話でとっても面白かったです。









でも正直、カーラ好きだな~(笑)。
最初期に出てたのに全然出番が無かった、という同情もあるけど、
それ以上にこの子の繊細で切実な気持ちっていうのは読んでて分かる部分もある
人間っていう生き物は、そんなにお利口さんな感情だけで生きている生き物じゃないからさ~
時にわがままであっても、自然に生まれてしまう苛立ちや欲求だってあると思うのよね
そういう意味では過去最高に共感度の高いヒロインではあると思う
そして、とても人間らしい素敵な女の子である!ともね。

蟲の影響で多少行き過ぎてるけど、それは本人の意思ではないから許すとして、
この子が根底に抱えてる自分を見て欲しい、自分だけを大切にして欲しい、という気持ちは
ある程度は誰もが抱えてる普遍的な心情の一つなんじゃないかな、って感じましたね
そして、そんなカーラは正直可愛かった・・・笑
ヤンデレっぽいけど
そして鍵斗さんは相変わらず鍵斗さんしてて面白かったです(笑顔)。





エンタメであるか否か。/アクタージュ 第84話「ヒーロー」 感想(週刊少年ジャンプ2019年45号)

2019-10-08 | アクタージュ
これ、誰?(笑








夜凪ちゃんのやってる事は、
技術だとか凄みという点では高評価だけど、
それがエンタメに昇華されているか・・・というと違う
正直、こういうセリフがこういう漫画から出て来てホッとした、というか、
割と自分の言いたいことをいってくれてるなあ、って素直に感じました。







うん、その通りなんですよね
いくら技術とか表現が最先端だったとしても、
=面白いよね、とはならないし、
なんというか・・・
そういうものを免罪符にしちゃダメだと思うんです
このまんま夜凪ちゃんが半ば暴走した中で進んでしまっても、
それは正直前衛的なだけであって“みんなが楽しめるエンタメ”にはならないでしょう
だからこそ、バランスを取るという意味合いでも陸の存在がカギになる・・・
そう、
陸には全部をエンタメに昇華出来るほどのスター性と分かりやすさがある
実際、陸が出て来た事で舞台の雰囲気も明るくなりましたしね。

前衛的であることを、
大衆受けしない大義名分や言い訳に使う表現者は多いですけど、
それはきちんとエンタメに昇華出来ていない証拠でしかないと思うんです
でも、圧倒的な怒の雰囲気を撒き散らす夜凪ちゃんでさえ、
エンタメの一部分に昇華出来たら・・・?
それはそれで、
前衛的でありながら面白いものになると思うんですよね
で、それってある意味理想だとも思うんです
ただ前衛的でもなく、
ただ面白いわけでもない、
新鮮でありながら、王道の面白さも含んでいる。。という
素晴らしい舞台になりそうな予感、、、がして来た今週のアクタージュでした
特に、白石さんのセリフは凄く良かったし、(個人的に)気分がスッキリするセリフでした







しかし、
夜凪ちゃんの芝居は、
完全に嫉妬に狂う女そのものになっていて、
その威圧感と存在感は流石のものがありました
「それ」に、
真っ向から立ち向かうっていうんだから陸のヒーロー感は半端なかったですね・・・(笑)。
なんでしょうね、最初は夜凪ちゃんを食うチートキャラとして出て来たのに、
今はそんな彼の存在が凄く頼りになる、、、っていう
不思議な展開にもなってるんですよね
それが、
「アクタージュ」という作品の面白さであり、
本気のぶつかり合い、天才同士の遊戯・・・の凄みを描けていると思います
というか、ある意味陸が主人公にも思えるところがやっぱこの漫画色々と凄いですわ。
つまり、みんながちゃんと存在感があるって事なんですよね。土曜日が(怖くも)楽しみです。