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君がしたかったこと。/アクタージュ 第85話「開戦」 感想(週刊少年ジャンプ2019年46号)

2019-10-12 | アクタージュ
王賀美さん、格好良い・・・!










今週は正直読んでて泣きそうになった
夜凪ちゃんの事ではない、陸が楽しんでいたから・・・。

陸はこれまで人気が圧倒的になるにつれ、「独り舞台」を余儀なくされてきた
食い合いになる組み合わせを徹底的に避けられ、張り合いのない役者ばかり宛がわれて来た、、、という、
そういう積み重ねの描写があったからこそ、こうやって素直に演技を、“ぶつかり合い”を楽しめている
そんな陸の立ち振る舞いを観てグッと来てしまうものが個人的にはありました。
良かったね、「この国」で芝居を心から楽しめて、
良かったね、「この国」で自分の経験をぶつける事が出来て、
良かったね、夜凪景という“本物”に出会えて・・・。
本気で、
この舞台が素晴らしいものに仕上がって欲しい。
今週のアクタはそう強く願えるほどに素晴らしかったと思います。







でも、振り返ってみれば、
そもそもこの西遊記の芝居って
元々存在感が圧倒的過ぎる生粋のカリスマ・王賀美陸に対して
景ちゃんがどういう風に対抗するか?っていうのが肝だったのに、
いつの間にか、
チートになり過ぎてしまった、
自身の経験を活かし過ぎてしまった景ちゃんに対して、
陸がどういう風に対抗するのか?っていう・・・
そう、言うなれば全く逆の展開になってるんですよね
それが正直面白いし、
何よりも“景ちゃんだけが主役じゃない”
「アクタージュ act-age」というタイトルに恥じない、
見事に役者たちの群像劇に仕上がってるのが凄く面白いしグッと来るんですよね。
それは天才にしか分からない、だけど、物凄く切実な想いでもあることは間違いない
かつてチートだった陸が、本気で自分を出せる相手に出会えて、心からワクワクして演技をしている。。
その流れが本当に美しくてこの段階で既に「何か」が報われたんじゃないか?って思えてしまうのがスゴいです(笑
だからこそ、白石さんや市子ちゃん、武光くん達に「も」、「何か」を掴んで欲しい。そう願ってます。







しかし、今週は本当にクオリティ高かったですね・・・!
作中で執拗に強調されている陸の“ヒーロー感”がブラフではなく、
言葉以上に陸の表情や作画から伝わってくるのが見事過ぎて読み応え抜群でした
それも先週先々週の夜凪ちゃんの圧倒的な存在感と暴走があったからこそ、、、と思うと、
マジでしっかり練り込まれてる漫画だな・・・!って心からそう感じましたね
マジで、陸がここまで頑張ってくれて一安心してる自分が居ましたもん(笑
夜凪ちゃんがのめり込み過ぎてマジ切れモードになってるのも、
それすら陸のヒーロー性を際立たせてる、っていう。
一体どっちが主人公だよって話ですけど笑
でも、それもユニークで面白い。
そして、細かな演出も冴えていて説得力も付随してるのが尚読んでて気持ち良かったです
正直、あまりに夜凪ちゃんが極まり過ぎていて先が読めない印象もあったんですが、
今週読んでたら素直に陸のヒーローっぷりにワクワクしている自分が居ました
初期からの印象からすると考えられない・・・
それがこの漫画の一番の凄さなんでしょう。
改めて、分かりましたよ。









なんでしょう、
今週で王賀美陸というキャラが初めて分かった気もする
この人、格好つけマンでも大物ぶりたい訳でも天然キャラでも高飛車でもビッグマウスでもない、
「ただの純粋な役者小僧」なんだ、と・・・。それが一番良かった。感動した。