そもそも、
何故人が怒るのか・・・というと、
根底には「思い通りにならない。」「自分の想いを無下にされた。」という気持ちがある訳ですよね
それってもうある意味“悲しみ”じゃん。って思うと悲しみを元に今の演技を作り上げた夜凪ちゃんの作戦は成功も成功で、
それが結果的に羅刹女の「ヒーロー化」に繋がった訳なんですよね。
でもなんだろう、
怒り=悲しみ、という論点は
そう考えると的を得ているな、というか、
確かに日常生活で自分が怒ったりピキッとなるのも、
正直8割ぐらい(何かしらの)悲しい・・・という感情から来ている気がして、
改めて目から鱗というか、
自分の感情に向き合うヒントにすらなった気がして、
例え向き合った挙句救われなかったとしても、
知れただけでも納得出来る
嬉しい、
良かった・・・という感情もあったりして、
そういう意味では相変わらず、いや、以前以上に最高に哲学しちゃってる漫画だなあ。って感じました
それをジャンプの、しかも、巻頭で読める・・・!という喜びも個人的には半端ないですね
羅刹女は、
自分を大切にしてくれなかった、
想いの分だけ返してくれなかった牛魔王に怒った、、、
それって結構普遍的な心情だとも思うので余計に感情移入出来る訳なんですよね。
そう、
思えば、
陸がヒーローなのは良いけど、
正直このまま終わったら夜凪ちゃんがただの悪じゃん。って思う自分も居たので、
そういう意味では個人的に良かったな。。という気持ちもあるし、
演劇的にも陸の「巧さ」が光っていた好判断だったな、と。
よしんば、
あのまま素直に演じたとして、
予想の範疇から大きく逸脱する事は正直不可能だっただろうし、
「相手にも相手の事情がある。」と考えさせた時点で作劇の勝利でもありますよね
ずっと気になってるのは、この劇の終わりはどういう「味」になるんだろう、という事
孫悟空も、羅刹女も、両方何かを得るエンディングって有り得るんだろうか。。と思いつつ、
今は正直羅刹女が背負ってる悲しみに触れてるだけでも楽しい・・・というのが本音です(笑
誰だって、裏切られたり、気にされないのは悲しいに決まっている。
そういう事を描いてくれた事自体に感謝したいです。