サブカルチャーマシンガン

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「SHISHAMO6」全曲レビューその7「今だけは」

2021-02-26 | SHISHAMO6全曲レビュー
                    








この曲は凄いですね
所謂リハスタでテレコ回したような音・・・
もっと言えばいきなりインディーズのバンドみたいなサウンドになってるんですよ
エレキ弾き語り、声も演奏も朝子さん中心、でも、それが新鮮で良い。

というのも、
本作も13曲入りと長丁場のアルバムなので、
恐らくこの曲で一息入れたかったんでしょう
サウンドも静かだし、
抜けが良くほのぼのしてるし・・・敢えて録音を安っぽくする事で独特の味を付ける、っていう
ある意味物凄くアーティスティックな発想から生まれている楽曲、、、ではあります。


ただ、
優しい歌声とアレンジに反して、
歌詞は・・・
「いつまでもこの楽しい時間が続くとは限らない。」
「いつまでもこの関係性が続くとは思わない。」
っていう・・・
ある種の悲観主義から生まれた切実な想いが歌われてるんですよね

もっと突っ込んで書くと、
「だからこそ今を全力で味わいたい」
「今だけは幸福を感じていたい」

そんな、
逆説的にポジティブな感触も内包されている楽曲にも個人的には思えて。
そういう意味だと淋しい曲に感じつつも
「今」に対する真剣な意識を搔き立てられる曲にもなっているんじゃないか、とも。
何かを失くしてから後悔するよりも、
今を全力で楽しみ尽くして心に刻んだ方が・・・
「方が」じゃないか、
“そうありたい”という確かな気持ちが込められている小休止に聴こえて実は重要な一曲。








瞬間瞬間を味わって生きる。
その積み重ねが、
後々に「やり切った。」と振り返れる自分を作っていく。
個人的歌詞解釈でそう実直に感じる曲ですね。
 先述の様に、
今やインディーズでもこんな音ないだろ!というくらいのインディーズ感溢れるサウンドなので、
そういう意味でも是非・・・そしてこの曲だけ歌詞が手書きなのも良い味出してます。
こういうのはフィジカルならではの良さ、ですねえ。