全参加者に無料でクリアファイルとステッカー、あと各界の著名人・ミュージシャンからのメッセージ含む小冊子を配布。
昨日はTHE BOOMのラストライブに行って来ました。
正直、この日が来て欲しかったような来て欲しくなかったような・・・
行く前はずっとそんな気持ちでした。絶対に盛り上がるのは目に見えて分かる、だけど。。。っていう。
ぶっちゃけて書けば解散という選択肢にあまり納得が行ってなかったのかも知れません。
個人的に全然解散する必要ないよ!って思ってたというか。まあ、それもあくまでいちファンの気持ちでしかなくて
実際は必要性があったのかもしれませんが、小学生からずっと聴き続けて来たのでちょっとショックは大きいですよね。
そもそもTHE BOOMは私が初めて「ファン」になったバンド、要するに一曲単位でなくバンド単位で好きになった初めてのグループでした
正に原点っちゅうか、その後バンド偏重の音楽遍歴を辿るようになったのは間違いなくこのバンドの影響からなんですけど
きっかけは小学校の先生がブームのファンで合唱だったり組体操とかでよくブームの曲を使ってたので自然と好きになりました
初めはベスト盤から購入して、その後新作を買うようになって・・・
当時は厳しさから(生徒間での)反発の強い先生だったんですが
自分はと言えば「厳しいな」と思いつつどこかでやっぱり尊敬に近い感情があって好きだったのかもしれません
今考えると嘘がなかったというか、欠点と言えば「厳しい」事くらいで筋は通ってると子供なりに理解していたのかも
分かりやすく言えば高校の部活動レベルの厳しさを小学生に強要していたような自分らより遥か上のポイントを見ている先生でした(笑
そんな先生から教えてもらった最高のものの一つに間違いなく「ブームの良さ」は数えられますね。
その頃は気軽にライブに行ける年齢じゃなかったんですけど、大人になってライブに行くようになって
近年はコンスタントにブームのライブに足を運んでいました 去年は八千代市市民会館に観に行ってたんですけど
そんな風にいつまでも観れるもの、続いていくものという感覚が自分の中ではあり
その感覚を疑わずにここまで過ごして来たからこそ前述のショックが大きかったのかもしれません
大人になって、当時の思い出の曲や今の円熟したブームの曲を聴くのがすごく楽しかったんですよね。
ただ、観終えた今思う事は
確かに昨夜こそブームのピークであった
世界各国の音楽をやり切って、やり尽くして来たブームの“集大成”があの夜にあったんだ。と素直に思える自分が居るのも事実です
っていうか、まさか観終えた後喪失感に浸る訳でもなく素直に「最高だった。」と書ける事自体が予想外でした
昨日のセットリストは本当に多岐に渡る選曲で昭和の歌謡曲から海外ライクなロックナンバー、民謡からサンバからポエトリーリーディング、スカ、ポップスまで
正に多種多様なジャンルの音楽を「集めた」、コンプリートしてしまった感覚が確かにあったんですよね。
だから、「納得出来なかった」人間がスッと「納得してしまった」それが私個人的なあの夜の見解でした。
本当に昨日がピークだと信じる事が出来た、
だからこそ今普通にライブレポを書ける、書こうとしている自分がいる・・・っていうのが偽らざる私の本音です。
延々と綴って来たノスタルジーに浸る気持ちもあった私が、「今が最高沸点だった」と素直に感じてしまったライブでした、という話ですね。
Y先生もどこかで観てたかな・・・とか想像しつつ、初めてファンになったグループが最高の状態で終わる事が出来たって事実が今は凄く嬉しいですね。
勿論そこには「寂しさ」も付随しますけど、それでもこの夜の事を想えば当分は、そしてこれからも大丈夫だろう、と。
そう確信出来る一夜でした。間違いなく、絶品だったと思います。
前日からブームしか聴かない、って状態を意図的に作って
武道館で絶対に演奏するであろう初期~中期のナンバーを改めて聴き込んでこの日に備えました
その試みは大成功で実は妄想してた聴きたい曲が実際に演奏されたりして大興奮だったんですがそれは後述します
けど1stから順番に聴いていくといかに1枚ごとに音楽性がコロコロ変わってるのかがよく分かるし、進化の度合いが凄まじいな、と
そして今さら書くまでもないですが名曲が多いし、それは有名であるものも無名であるものも含めて、完全に名曲“だらけ”でした
そんな風に頭をブームモードに切り替えて臨んだ当日は開演時間ギリギリに到着、中継の為客入りを待たず開演時間ピッタリのライブだったんで
急いで会場内に入り流れている「TAKE IT EASY」にしみじみしつつその時を待ちました
ちなみに「TAKE IT EASY」は一度千葉で行われたライブで聴いた事があります そんな風にコロコロセットリストも変わる
所謂「定番」的ナンバーが少なかったのもブームのライブの魅力だったんですよね。だから毎回行きたい気持ちも強かったんです。
一曲目は「島唄」からスタート、最大のヒット曲から始めるところがいかにもひねくれててブームらしいなあ(笑 とか思いつつ
武道館の音の響き方を完全に把握しているように感じられる盤石のアンサンブルを初っ端から聴かせてくれました
一転して「YOU'RE MY SUNSHINE」だったんですがこの曲めちゃくちゃ格好良くて
これから解散するバンドとは思えないくらい脂が乗っていて最高でした
適度に情熱的で、でも大人の余裕も感じられる痺れる音像、
武道館とは思えぬほどノリノリで踊っている観客の姿を観た瞬間「これはノスタルジーじゃない。沸点を刻む夜だ」と即座に思考が変わってしまいました
それくらい一瞬にしてその場の空気を変えるエネルギーを含んでいた熱演だったと思います
その後「Human Rush」「TOKYO LOVE」と努濤の選曲、つまりは最初から猛攻モードだったせいかこの時点でノスタルジックな気持ちはとうに吹き飛んで
純粋に「この夜」を楽しもうってモードに会場全体がなっていてその構成もまた凄いなあ・・・と感じつつ
個人的に思い入れの深い「berangkat-ブランカ-」がやって来てしまったのでこの時ばかりは少し泣きそうになりながら観てましたね。
ブランカって曲は、小学校の時組体操で使った曲で出来るまで何度も練習した記憶もある思い出深い曲であって
かつ楽曲としても広大なメロディラインと雰囲気が大好きだったのでこの曲がもう生では聴けない。って思った時点でちょっと胸に来るものがありましたね
そんな複雑な感情が脳内を駆け回りつつ、
あの頃と変わらない、いや、あの頃以上の雄大さをもって響いていた「berangkat-ブランカ-」に大いに感動してしまいました
この日泣きそうになったのは後にも先にもこの曲が唯一でした。唯一のノスタルジー全開でした。でも、それも気持ち良かったです。
で、これがまず最初のサプライズだったんですが何と「いつもと違う場所で」を披露(!!)
この曲私個人的に大好きでいつか生で聴きたいな~と思いながら最近も聴いていただけに感激で胸がバクバクしちゃってました
マジでガッツポーズもんだったんですけど肝心の演奏自体も素晴らしくて見事にあの清廉とした作中観とポエトリーをあの大ハコで響かせてくれて大感動
この曲は本当に恒常的に聴き込んでいた曲だったので最後のライブでようやく聴けて心から嬉しかったんです
何度も「よっしゃぁ!」って気持ちが止まらなかったんですけど、なんとこの曲でシンガロング出来たり
そういう意味でもこの曲のファンとしては実に感無量なワンアクトに仕上がってました
最後に宮沢さんが「それが愛だ。」って言い切って終わるところなんかあまりに格好良く決まり過ぎてて鳥肌もんでした
愛って美しくもあるけど、視点を変えれば醜くも映る。それが良くも悪くも、愛。だけど、それでも・・・っていう作中観が大好きなので
そんな楽曲を最高の形で聴けたのは繰り返しますが心底感無量でしたしワンフレーズワンフレーズが私にとってはご褒美のようなものでしたね。
イントロが鳴った瞬間の胸の高まりは一生忘れないと思います。
この曲を最後のライブのセトリに組んでくれて、本当にありがとうございました。
そんな幸せの余韻に浸りながら夢見心地で「そばにいたい」。良質なポップスにカタルシスを感じつつ
この曲も旧譜を聴き込んでる中でいいなあ。と強く感じた曲の一つだったので嬉しかった
ただ、「いつもと違う場所で」みたいな“ポエトリーリーディングの楽曲”を生で聴けた、って事は「あの曲」もやってくれるんじゃないか?と
もう一つの期待も同時に生まれてました 何も確証もないけれど多分同じ事を思った人も会場の中にはいた(はず)と思う。
したら、また大好きなイントロが流れて「月さえも眠る夜」・・・!!
実は前日の夜聴き込んでる中で特に聴きたいな、と思ってたのが「月さえも眠る夜」だったんです
何もかも捨てて、何もかも忘れて、素直に・・・っていう作中観が今の自分にとっては凄く必要で救いに感じたからです
またこの曲武道館っていう大ハコには似合い過ぎてるくらいに似合っているロッカバラードでその調和性も含めて実に素晴らしく感じられました
最高のメロディライン、優しさ溢れるバンドアンサンブル、そして完全に聴き手と一対一になる事に成功していた宮沢さんの歌・・・
すべてが自分にとっては掛け替えのないものでひたすらジーンとした気持ちになってましたね
この曲を聴いている時だけは、完全に孤独になれた。そんな気がしました。
この曲も絶対に、絶対に忘れられない一曲になりましたね。元々大好きなのも手伝って。
またこの後の選曲が所謂「通好み」な選曲になっていて。
まさかの「モータープール」、前半とはまるで異なる大人の匂いと情緒漂う雰囲気に完全に酔い痴れつつ
サビのどうしようもない心情を綴った圧倒的な作中観に完全にのめり込んでいました
こういう背徳的な内容が最近どうも好きなのもあって恍惚でしたね
そしてもっとまさかだった「10月」!
これまた宮沢さんの素晴らしい歌唱力が冴え渡る一曲でその歌の上手さに無意識に聴き惚れていました
こういう救いのない作中観の曲“も”しっかりと歌ってくれるっていうのが実に粋でいいじゃないか、と感じながら
その声色の妙、情感だらけのボーカリゼイションには相応の凄さを感じられてこの曲にもまた魅せられてしまいましたね。
っていうかラストライブなのにコアな曲選び過ぎてて最高でしたね(笑
宮沢さん一人でアコギで歌われた素朴で素敵な「光」、ある意味この日のブーム自体にも通じる歌詞だったな、と振り返って思う
そして「釣りに行こう」、これがまた最高でした・・・。
最高でした、とか何回も使ってて嘘くさく感じられる危険性もありますけど
だけど本当にそう感じちゃったんだから逆に自分の中で嘘にならないようにこの曲でも使わせて下さい!
ここが武道館、であるにも関わらずまるで田舎の川岸で、または彼らの部屋で聴いているかのようなアットホームな作中観を見事に再現するような歌と演奏
その表現力に感嘆を受けつつ当時の音源に近づけていたような「敢えてのノスタルジックさの演出」が非常に堪らなかったですね
まるであの頃からブームは変わったようでその本質は何も変わってない。そう主張するような一曲に仕上がってました。
それくらい素晴らしい名演で終わった後の拍手の大きさがそれを如実に物語っていたように感じます。
情景が聴いてる間ずっと浮かぶような、そんな楽曲でした。改めて、最高でした。
ここからは半メドレー形式で1stの楽曲を立て続けに披露・・・というか初期のスカパンク時代の名残を放出されてました
「おりこうさん」から「ないないないの国」(!)、「都市バス」から(!!)、逆立ちすれば答えがわかるまで(!!!)
今じゃ滅多に聴けない楽曲を出血大サービス
特に「逆立ちすれば~」は今じゃ考えられないテンションの一曲なんで今生で聴けたのは嬉しすぎましたよね
会場の隅から隅まで飛び跳ねて暴れ回っていたメンバーの姿を観て、やっぱこういうのも間違いなくブームだよね!ってしみじみした気持ちにもなりつつ
まるでライブハウスになったかのような会場の様変わりっぷりにブームで「しか」感じ取れない個性のようなものも如実に感じていました
だって、さっきまで「島唄」とか「光」とか歌ってたのに「ないないないの国」とか「逆立ちすれば答えがわかる」とかあまりにもテンションが違い過ぎる(笑
それこそがオンリーワンロックバンドであった証しでありどのジャンルにも属してなかった、または属せなかった要因なのかもしれない・・・とか考えてました。
個人的に「逆立ちすれば~」はめちゃめちゃ好きな楽曲なんでとみにテンションが上がってノリノリだった気がします
最後は再び「おりこうさん」の歌ってなかったパートで閉じるように締め。この曲の縦ノリ感も今のブームにはない要素で逆に新鮮で面白かったですね
正にファンを再びキッズに戻したようなパートに仕上がってました。
そんなスカのノリをちょっと引き摺ったテンションで「蒼い夕陽」、曲順の良さもあってこの曲もまたいつもよりノリノリで聴けた気がする
その気持ち良さを保ったまま「TROPICALISM」でエキゾチックで前衛的な空気をここ武道館で作りだすブーム
これまたさっきまでとは違うテクニカルな領域でその落差もまた面白かったんですが
ここで、ここで、まさかの、、、問題作「手紙」(!!)
「手紙」演奏しました!
前述の「あの曲」とはこの「手紙」の事です
この「手紙」に至ってはいつかライブで聴きたい曲ではある意味ナンバーワンレベルだっただけに
興奮とか感激を通り越して信じられない・・・って心境になってしまいある種放心状態に陥っていました
イントロの段階から「来た!」と思い、その後の絶品のポエトリーリーディングパートは強烈な仕上がり
でも何より素晴らしかったのは最後の「君も行かないかい?」の辺りの、残響にも似た音の中で鳴らされる余白の際立ったパートでの目に見えない“うねり”でした
あのパッと歌われる問い掛けと独特の余韻の凄みこそこの曲の真髄だったんだってこの日初めて感じ取ることが出来ました
その意味でもこの曲をライブで聴けたこと、そして改めてこの曲の異質感に触れられたのははっきりと貴重な体験として昇華されました
サビのグッと来る盛り上がりと熱量もしっかりと反応出来るくらいエネルギッシュな仕上がりでしたし本当に素晴らしい一曲だな、と
この曲もまた「いつもと違う場所で」と同じくらいの余韻と感動を私にもたらしてくれたのでした
今回のセトリは結構コアな曲も含まれてましたが、この時点でもう(私にとって)最高のセトリなのは明白でしたね
あのラストの何とも言えないレベルのゾクゾクするヤバさは絶対に忘れられない瞬間になっていくはずです。
この曲を演奏してくれた事にも多大なる感謝を。きっと潜在的なファンの多い曲だと思います。
実際起きた事件を元にして作られた楽曲たち
(気球に乗って、子供らに花束を、思春期、Human Rush、TROPICALISM、Electronic Parade、オキナワ、僕にできるすべて)を
ビジョンで紹介しながらバックで「墓標」と「24時間の旅」というこれまた私の大好きな曲が掛っていました
そして、その紹介が終わった後にそんな思いが伝わるのを、愛を信じている。というメッセージを発して「I'm in love with you」
これがまた想像以上に盛り上がる一曲に仕上がっていてそれもまたこの日が沸点だと思えた要因の一つになっていました
どんな曲でも確実にカタルシスを与える力量が今のブームには備わっていた、と。
「この街のどこかに」を爽やかに響かせ、
会場全体が一体になって未曾有のエネルギーを生んでいた「不思議なパワー」もまた素晴らしく
定番曲の一つでありながら初めて、とも思えるくらいの一体感が眩しいくらいに印象に残る出来栄えでした
そんな余韻の中でこれまた小学生の頃合唱で歌った思い出があり個人的に一つの極みにも感じている大名曲「風になりたい」、
ある意味“天国じゃなくても”“楽園じゃなくても”っていうのが歌のテーマとして極まっているように思えるんですよね
そんなフレーズに感情移入しながら最後の「風になりたい」を堪能、あのリズムに、あの賑やかさが生み出す心地良さに触れるのもこの日が最後
でも、不思議とこの時点ではそんなノスタルジックは消え失せていて、
ただただ最高の「風になりたい」が一体感を含んで鳴らされていて至福だった、それだけでした。
本当に自分の人生の指標にもしている楽曲である意味一番聴き馴染みの強い楽曲ですね。私にとって。
ここは天国じゃない、
まして楽園でもない
「何一ついいこと」のないような場所かもしれない、
それでも、自分は―
自分の手で、足で、幸せになりたい。そんな意識を後押ししてくれる小学校から大好きであり続けた名曲。
実は「島唄」よりも「風になりたい」のが自分は好きだったりします。思い入れも相当深いですしね。勿論「島唄」も好きだけど。
宮沢さんがダンサーと一緒に踊りも披露した心地良い風を運ぶ「真夏の奇蹟」、
自分の中でサマーソングと言えば絶対にこれは欠かせません。ちょっとアダルティな雰囲気を漂わせて、
この曲でも一体感を生み出す事に成功していた今のブームはやっぱ最高だったな、と振り返って強く思います
爽やかなのに大人っぽくて、青臭いのに官能的でやっぱこの曲もまた大好きだなと再確認。
カタルシスも凄まじかったですね。
メンバー紹介なども絡めながら名曲「世界でいちばん美しい島」で決意を漂わすように力強い歌、素敵でした。
最後の「シンカヌチャ―」は一年半前、八千代で観た時よりもどっしりしたアンサンブルに進化していてそれにもまたビックリしました
25年も続けてても未だに進化しているバンドだったんです。最高の熱量と共に、本編は幕引きになりました。
正直あっという間という感覚が強くて30曲近くも歌ったとはとても思えないスピードでしたが
それくらい一曲一曲のクオリティが高くて素晴らしい公演だった、という事なんですよね
破格の満足感を携えてただただ最高の一夜はひとまず終わりを告げました。
最後まで格好良いブームでいてくれて、本当にありがとう。
アンコールでは4人だけで(この演出もニクい!)、「星のラブレター」
美しく響き渡る名曲に誰もがウットリ(してたと思う)情感溢れる歌声もまたこの夜に於ける“想い”を象徴していたような気がしました
4人でも全然物足りなくない演奏の厚みは繰り返しますがこれから解散するバンドのそれではありませんでした
そんな想いを確信させるように最後は「明日からはじまる」
僕らの青春は、
僕らのこれからは
明日からはじまる
明日からはじめる。
そんなきれいな着地点を堂々と見せ切ってこの夜は終わりを迎えました
厳密に書けばダブルアンコールで「愛のかたまり」を宮沢さんのアコギ一本、そしてブームのメンバー4人だけで歌ったのが最後でしたけど(これまた良かった)
最終的なメッセージはやっぱり「明日からはじまる」だった気がします いつだって終わりじゃなくて始まり
この夜だって、決してゴールではなくきっとそれぞれのはじまり―
それはファンにとっても、ね。
この夜を経た事で得たもの、与えられたものがきっと誰しもあったはず。
それを燃料に、糧に、ここからが「わたしたちの」はじまりなんだ。と
それが最後の、そして最高のメッセージだったような気が個人的にしました。
ファンだった期間はそれなりに長かったと思いますが、そんな私でもノスタルジックよりもピークを強く感じて観賞し終わる事が出来た。
一言で言い表せば、そんなラストライブでした。どう考えても最高のロックバンドでした。こちらこそ、ありがとう!
セットリスト
1.島唄
2.YOU'RE MY SUNSHINE
3.Human Rush
4.TOKYO LOVE
5.berangkat-ブランカ-
6.いつもと違う場所で
7.そばにいたい
8.月さえも眠る夜
9.モータープール
10.10月
11.光
12.釣りに行こう
13.おりこうさん(途中まで)
14.ないないないの国
15.都市バス
16.過食症の君と拒食症の僕
17.逆立ちすれば答えがわかる
18.雨の日風の日
19.おりこうさん(最後まで)
20.蒼い夕陽
21.TROPICALISM
22.手紙
23.I'm in love with you
24.この街のどこかに
25.不思議なパワー
26.風になりたい
27.真夏の奇蹟
28.世界でいちばん美しい島
29.シンカヌチャー
アンコール
30.星のラブレター
31.明日からはじまる
ダブルアンコール
32.愛のかたまり
どこからどう切っても素晴らしいライブとはこのこと
それもそのはずライトファンからコアファンまでどういった類のファンも切り捨てない選曲だったからです
代表曲、有名曲が好きな人からひねくれたナンバーが好きな人まで全員を愛してくれたライブ・・・だったと思います
だからこそ素直にここが、この夜がピークでした。って安心して書く事が出来ます。
このセットリストを眺めているとあらゆる年代の、そしてだからこそあらゆるジャンルがバラバラに散りばめられた音楽の縮図のように感じられます
近年はそれまで手付かずだった日本の古き良き歌謡曲まで手に付けて、本当に網羅したとこの日のライブでも顕著だったからこそ
ある意味解散以上に「完成」だったんじゃないかなあ・・・と都合良く、ではなく実際の体感として思う事が出来た
だから、結果的には行く前は憂鬱だったけれど参加して大正解だったわけです
きっとこの日のライブを観れば決断の理由も意図も分かると思うので是非この後のアイテムなりなんなりで触れてくれる事を願います。
素晴らしい旅に、心よりの感謝と拍手を。
昨日はTHE BOOMのラストライブに行って来ました。
正直、この日が来て欲しかったような来て欲しくなかったような・・・
行く前はずっとそんな気持ちでした。絶対に盛り上がるのは目に見えて分かる、だけど。。。っていう。
ぶっちゃけて書けば解散という選択肢にあまり納得が行ってなかったのかも知れません。
個人的に全然解散する必要ないよ!って思ってたというか。まあ、それもあくまでいちファンの気持ちでしかなくて
実際は必要性があったのかもしれませんが、小学生からずっと聴き続けて来たのでちょっとショックは大きいですよね。
そもそもTHE BOOMは私が初めて「ファン」になったバンド、要するに一曲単位でなくバンド単位で好きになった初めてのグループでした
正に原点っちゅうか、その後バンド偏重の音楽遍歴を辿るようになったのは間違いなくこのバンドの影響からなんですけど
きっかけは小学校の先生がブームのファンで合唱だったり組体操とかでよくブームの曲を使ってたので自然と好きになりました
初めはベスト盤から購入して、その後新作を買うようになって・・・
当時は厳しさから(生徒間での)反発の強い先生だったんですが
自分はと言えば「厳しいな」と思いつつどこかでやっぱり尊敬に近い感情があって好きだったのかもしれません
今考えると嘘がなかったというか、欠点と言えば「厳しい」事くらいで筋は通ってると子供なりに理解していたのかも
分かりやすく言えば高校の部活動レベルの厳しさを小学生に強要していたような自分らより遥か上のポイントを見ている先生でした(笑
そんな先生から教えてもらった最高のものの一つに間違いなく「ブームの良さ」は数えられますね。
その頃は気軽にライブに行ける年齢じゃなかったんですけど、大人になってライブに行くようになって
近年はコンスタントにブームのライブに足を運んでいました 去年は八千代市市民会館に観に行ってたんですけど
そんな風にいつまでも観れるもの、続いていくものという感覚が自分の中ではあり
その感覚を疑わずにここまで過ごして来たからこそ前述のショックが大きかったのかもしれません
大人になって、当時の思い出の曲や今の円熟したブームの曲を聴くのがすごく楽しかったんですよね。
ただ、観終えた今思う事は
確かに昨夜こそブームのピークであった
世界各国の音楽をやり切って、やり尽くして来たブームの“集大成”があの夜にあったんだ。と素直に思える自分が居るのも事実です
っていうか、まさか観終えた後喪失感に浸る訳でもなく素直に「最高だった。」と書ける事自体が予想外でした
昨日のセットリストは本当に多岐に渡る選曲で昭和の歌謡曲から海外ライクなロックナンバー、民謡からサンバからポエトリーリーディング、スカ、ポップスまで
正に多種多様なジャンルの音楽を「集めた」、コンプリートしてしまった感覚が確かにあったんですよね。
だから、「納得出来なかった」人間がスッと「納得してしまった」それが私個人的なあの夜の見解でした。
本当に昨日がピークだと信じる事が出来た、
だからこそ今普通にライブレポを書ける、書こうとしている自分がいる・・・っていうのが偽らざる私の本音です。
延々と綴って来たノスタルジーに浸る気持ちもあった私が、「今が最高沸点だった」と素直に感じてしまったライブでした、という話ですね。
Y先生もどこかで観てたかな・・・とか想像しつつ、初めてファンになったグループが最高の状態で終わる事が出来たって事実が今は凄く嬉しいですね。
勿論そこには「寂しさ」も付随しますけど、それでもこの夜の事を想えば当分は、そしてこれからも大丈夫だろう、と。
そう確信出来る一夜でした。間違いなく、絶品だったと思います。
前日からブームしか聴かない、って状態を意図的に作って
武道館で絶対に演奏するであろう初期~中期のナンバーを改めて聴き込んでこの日に備えました
その試みは大成功で実は妄想してた聴きたい曲が実際に演奏されたりして大興奮だったんですがそれは後述します
けど1stから順番に聴いていくといかに1枚ごとに音楽性がコロコロ変わってるのかがよく分かるし、進化の度合いが凄まじいな、と
そして今さら書くまでもないですが名曲が多いし、それは有名であるものも無名であるものも含めて、完全に名曲“だらけ”でした
そんな風に頭をブームモードに切り替えて臨んだ当日は開演時間ギリギリに到着、中継の為客入りを待たず開演時間ピッタリのライブだったんで
急いで会場内に入り流れている「TAKE IT EASY」にしみじみしつつその時を待ちました
ちなみに「TAKE IT EASY」は一度千葉で行われたライブで聴いた事があります そんな風にコロコロセットリストも変わる
所謂「定番」的ナンバーが少なかったのもブームのライブの魅力だったんですよね。だから毎回行きたい気持ちも強かったんです。
一曲目は「島唄」からスタート、最大のヒット曲から始めるところがいかにもひねくれててブームらしいなあ(笑 とか思いつつ
武道館の音の響き方を完全に把握しているように感じられる盤石のアンサンブルを初っ端から聴かせてくれました
一転して「YOU'RE MY SUNSHINE」だったんですがこの曲めちゃくちゃ格好良くて
これから解散するバンドとは思えないくらい脂が乗っていて最高でした
適度に情熱的で、でも大人の余裕も感じられる痺れる音像、
武道館とは思えぬほどノリノリで踊っている観客の姿を観た瞬間「これはノスタルジーじゃない。沸点を刻む夜だ」と即座に思考が変わってしまいました
それくらい一瞬にしてその場の空気を変えるエネルギーを含んでいた熱演だったと思います
その後「Human Rush」「TOKYO LOVE」と努濤の選曲、つまりは最初から猛攻モードだったせいかこの時点でノスタルジックな気持ちはとうに吹き飛んで
純粋に「この夜」を楽しもうってモードに会場全体がなっていてその構成もまた凄いなあ・・・と感じつつ
個人的に思い入れの深い「berangkat-ブランカ-」がやって来てしまったのでこの時ばかりは少し泣きそうになりながら観てましたね。
ブランカって曲は、小学校の時組体操で使った曲で出来るまで何度も練習した記憶もある思い出深い曲であって
かつ楽曲としても広大なメロディラインと雰囲気が大好きだったのでこの曲がもう生では聴けない。って思った時点でちょっと胸に来るものがありましたね
そんな複雑な感情が脳内を駆け回りつつ、
あの頃と変わらない、いや、あの頃以上の雄大さをもって響いていた「berangkat-ブランカ-」に大いに感動してしまいました
この日泣きそうになったのは後にも先にもこの曲が唯一でした。唯一のノスタルジー全開でした。でも、それも気持ち良かったです。
で、これがまず最初のサプライズだったんですが何と「いつもと違う場所で」を披露(!!)
この曲私個人的に大好きでいつか生で聴きたいな~と思いながら最近も聴いていただけに感激で胸がバクバクしちゃってました
マジでガッツポーズもんだったんですけど肝心の演奏自体も素晴らしくて見事にあの清廉とした作中観とポエトリーをあの大ハコで響かせてくれて大感動
この曲は本当に恒常的に聴き込んでいた曲だったので最後のライブでようやく聴けて心から嬉しかったんです
何度も「よっしゃぁ!」って気持ちが止まらなかったんですけど、なんとこの曲でシンガロング出来たり
そういう意味でもこの曲のファンとしては実に感無量なワンアクトに仕上がってました
最後に宮沢さんが「それが愛だ。」って言い切って終わるところなんかあまりに格好良く決まり過ぎてて鳥肌もんでした
愛って美しくもあるけど、視点を変えれば醜くも映る。それが良くも悪くも、愛。だけど、それでも・・・っていう作中観が大好きなので
そんな楽曲を最高の形で聴けたのは繰り返しますが心底感無量でしたしワンフレーズワンフレーズが私にとってはご褒美のようなものでしたね。
イントロが鳴った瞬間の胸の高まりは一生忘れないと思います。
この曲を最後のライブのセトリに組んでくれて、本当にありがとうございました。
そんな幸せの余韻に浸りながら夢見心地で「そばにいたい」。良質なポップスにカタルシスを感じつつ
この曲も旧譜を聴き込んでる中でいいなあ。と強く感じた曲の一つだったので嬉しかった
ただ、「いつもと違う場所で」みたいな“ポエトリーリーディングの楽曲”を生で聴けた、って事は「あの曲」もやってくれるんじゃないか?と
もう一つの期待も同時に生まれてました 何も確証もないけれど多分同じ事を思った人も会場の中にはいた(はず)と思う。
したら、また大好きなイントロが流れて「月さえも眠る夜」・・・!!
実は前日の夜聴き込んでる中で特に聴きたいな、と思ってたのが「月さえも眠る夜」だったんです
何もかも捨てて、何もかも忘れて、素直に・・・っていう作中観が今の自分にとっては凄く必要で救いに感じたからです
またこの曲武道館っていう大ハコには似合い過ぎてるくらいに似合っているロッカバラードでその調和性も含めて実に素晴らしく感じられました
最高のメロディライン、優しさ溢れるバンドアンサンブル、そして完全に聴き手と一対一になる事に成功していた宮沢さんの歌・・・
すべてが自分にとっては掛け替えのないものでひたすらジーンとした気持ちになってましたね
この曲を聴いている時だけは、完全に孤独になれた。そんな気がしました。
この曲も絶対に、絶対に忘れられない一曲になりましたね。元々大好きなのも手伝って。
またこの後の選曲が所謂「通好み」な選曲になっていて。
まさかの「モータープール」、前半とはまるで異なる大人の匂いと情緒漂う雰囲気に完全に酔い痴れつつ
サビのどうしようもない心情を綴った圧倒的な作中観に完全にのめり込んでいました
こういう背徳的な内容が最近どうも好きなのもあって恍惚でしたね
そしてもっとまさかだった「10月」!
これまた宮沢さんの素晴らしい歌唱力が冴え渡る一曲でその歌の上手さに無意識に聴き惚れていました
こういう救いのない作中観の曲“も”しっかりと歌ってくれるっていうのが実に粋でいいじゃないか、と感じながら
その声色の妙、情感だらけのボーカリゼイションには相応の凄さを感じられてこの曲にもまた魅せられてしまいましたね。
っていうかラストライブなのにコアな曲選び過ぎてて最高でしたね(笑
宮沢さん一人でアコギで歌われた素朴で素敵な「光」、ある意味この日のブーム自体にも通じる歌詞だったな、と振り返って思う
そして「釣りに行こう」、これがまた最高でした・・・。
最高でした、とか何回も使ってて嘘くさく感じられる危険性もありますけど
だけど本当にそう感じちゃったんだから逆に自分の中で嘘にならないようにこの曲でも使わせて下さい!
ここが武道館、であるにも関わらずまるで田舎の川岸で、または彼らの部屋で聴いているかのようなアットホームな作中観を見事に再現するような歌と演奏
その表現力に感嘆を受けつつ当時の音源に近づけていたような「敢えてのノスタルジックさの演出」が非常に堪らなかったですね
まるであの頃からブームは変わったようでその本質は何も変わってない。そう主張するような一曲に仕上がってました。
それくらい素晴らしい名演で終わった後の拍手の大きさがそれを如実に物語っていたように感じます。
情景が聴いてる間ずっと浮かぶような、そんな楽曲でした。改めて、最高でした。
ここからは半メドレー形式で1stの楽曲を立て続けに披露・・・というか初期のスカパンク時代の名残を放出されてました
「おりこうさん」から「ないないないの国」(!)、「都市バス」から(!!)、逆立ちすれば答えがわかるまで(!!!)
今じゃ滅多に聴けない楽曲を出血大サービス
特に「逆立ちすれば~」は今じゃ考えられないテンションの一曲なんで今生で聴けたのは嬉しすぎましたよね
会場の隅から隅まで飛び跳ねて暴れ回っていたメンバーの姿を観て、やっぱこういうのも間違いなくブームだよね!ってしみじみした気持ちにもなりつつ
まるでライブハウスになったかのような会場の様変わりっぷりにブームで「しか」感じ取れない個性のようなものも如実に感じていました
だって、さっきまで「島唄」とか「光」とか歌ってたのに「ないないないの国」とか「逆立ちすれば答えがわかる」とかあまりにもテンションが違い過ぎる(笑
それこそがオンリーワンロックバンドであった証しでありどのジャンルにも属してなかった、または属せなかった要因なのかもしれない・・・とか考えてました。
個人的に「逆立ちすれば~」はめちゃめちゃ好きな楽曲なんでとみにテンションが上がってノリノリだった気がします
最後は再び「おりこうさん」の歌ってなかったパートで閉じるように締め。この曲の縦ノリ感も今のブームにはない要素で逆に新鮮で面白かったですね
正にファンを再びキッズに戻したようなパートに仕上がってました。
そんなスカのノリをちょっと引き摺ったテンションで「蒼い夕陽」、曲順の良さもあってこの曲もまたいつもよりノリノリで聴けた気がする
その気持ち良さを保ったまま「TROPICALISM」でエキゾチックで前衛的な空気をここ武道館で作りだすブーム
これまたさっきまでとは違うテクニカルな領域でその落差もまた面白かったんですが
ここで、ここで、まさかの、、、問題作「手紙」(!!)
「手紙」演奏しました!
前述の「あの曲」とはこの「手紙」の事です
この「手紙」に至ってはいつかライブで聴きたい曲ではある意味ナンバーワンレベルだっただけに
興奮とか感激を通り越して信じられない・・・って心境になってしまいある種放心状態に陥っていました
イントロの段階から「来た!」と思い、その後の絶品のポエトリーリーディングパートは強烈な仕上がり
でも何より素晴らしかったのは最後の「君も行かないかい?」の辺りの、残響にも似た音の中で鳴らされる余白の際立ったパートでの目に見えない“うねり”でした
あのパッと歌われる問い掛けと独特の余韻の凄みこそこの曲の真髄だったんだってこの日初めて感じ取ることが出来ました
その意味でもこの曲をライブで聴けたこと、そして改めてこの曲の異質感に触れられたのははっきりと貴重な体験として昇華されました
サビのグッと来る盛り上がりと熱量もしっかりと反応出来るくらいエネルギッシュな仕上がりでしたし本当に素晴らしい一曲だな、と
この曲もまた「いつもと違う場所で」と同じくらいの余韻と感動を私にもたらしてくれたのでした
今回のセトリは結構コアな曲も含まれてましたが、この時点でもう(私にとって)最高のセトリなのは明白でしたね
あのラストの何とも言えないレベルのゾクゾクするヤバさは絶対に忘れられない瞬間になっていくはずです。
この曲を演奏してくれた事にも多大なる感謝を。きっと潜在的なファンの多い曲だと思います。
実際起きた事件を元にして作られた楽曲たち
(気球に乗って、子供らに花束を、思春期、Human Rush、TROPICALISM、Electronic Parade、オキナワ、僕にできるすべて)を
ビジョンで紹介しながらバックで「墓標」と「24時間の旅」というこれまた私の大好きな曲が掛っていました
そして、その紹介が終わった後にそんな思いが伝わるのを、愛を信じている。というメッセージを発して「I'm in love with you」
これがまた想像以上に盛り上がる一曲に仕上がっていてそれもまたこの日が沸点だと思えた要因の一つになっていました
どんな曲でも確実にカタルシスを与える力量が今のブームには備わっていた、と。
「この街のどこかに」を爽やかに響かせ、
会場全体が一体になって未曾有のエネルギーを生んでいた「不思議なパワー」もまた素晴らしく
定番曲の一つでありながら初めて、とも思えるくらいの一体感が眩しいくらいに印象に残る出来栄えでした
そんな余韻の中でこれまた小学生の頃合唱で歌った思い出があり個人的に一つの極みにも感じている大名曲「風になりたい」、
ある意味“天国じゃなくても”“楽園じゃなくても”っていうのが歌のテーマとして極まっているように思えるんですよね
そんなフレーズに感情移入しながら最後の「風になりたい」を堪能、あのリズムに、あの賑やかさが生み出す心地良さに触れるのもこの日が最後
でも、不思議とこの時点ではそんなノスタルジックは消え失せていて、
ただただ最高の「風になりたい」が一体感を含んで鳴らされていて至福だった、それだけでした。
本当に自分の人生の指標にもしている楽曲である意味一番聴き馴染みの強い楽曲ですね。私にとって。
ここは天国じゃない、
まして楽園でもない
「何一ついいこと」のないような場所かもしれない、
それでも、自分は―
自分の手で、足で、幸せになりたい。そんな意識を後押ししてくれる小学校から大好きであり続けた名曲。
実は「島唄」よりも「風になりたい」のが自分は好きだったりします。思い入れも相当深いですしね。勿論「島唄」も好きだけど。
宮沢さんがダンサーと一緒に踊りも披露した心地良い風を運ぶ「真夏の奇蹟」、
自分の中でサマーソングと言えば絶対にこれは欠かせません。ちょっとアダルティな雰囲気を漂わせて、
この曲でも一体感を生み出す事に成功していた今のブームはやっぱ最高だったな、と振り返って強く思います
爽やかなのに大人っぽくて、青臭いのに官能的でやっぱこの曲もまた大好きだなと再確認。
カタルシスも凄まじかったですね。
メンバー紹介なども絡めながら名曲「世界でいちばん美しい島」で決意を漂わすように力強い歌、素敵でした。
最後の「シンカヌチャ―」は一年半前、八千代で観た時よりもどっしりしたアンサンブルに進化していてそれにもまたビックリしました
25年も続けてても未だに進化しているバンドだったんです。最高の熱量と共に、本編は幕引きになりました。
正直あっという間という感覚が強くて30曲近くも歌ったとはとても思えないスピードでしたが
それくらい一曲一曲のクオリティが高くて素晴らしい公演だった、という事なんですよね
破格の満足感を携えてただただ最高の一夜はひとまず終わりを告げました。
最後まで格好良いブームでいてくれて、本当にありがとう。
アンコールでは4人だけで(この演出もニクい!)、「星のラブレター」
美しく響き渡る名曲に誰もがウットリ(してたと思う)情感溢れる歌声もまたこの夜に於ける“想い”を象徴していたような気がしました
4人でも全然物足りなくない演奏の厚みは繰り返しますがこれから解散するバンドのそれではありませんでした
そんな想いを確信させるように最後は「明日からはじまる」
僕らの青春は、
僕らのこれからは
明日からはじまる
明日からはじめる。
そんなきれいな着地点を堂々と見せ切ってこの夜は終わりを迎えました
厳密に書けばダブルアンコールで「愛のかたまり」を宮沢さんのアコギ一本、そしてブームのメンバー4人だけで歌ったのが最後でしたけど(これまた良かった)
最終的なメッセージはやっぱり「明日からはじまる」だった気がします いつだって終わりじゃなくて始まり
この夜だって、決してゴールではなくきっとそれぞれのはじまり―
それはファンにとっても、ね。
この夜を経た事で得たもの、与えられたものがきっと誰しもあったはず。
それを燃料に、糧に、ここからが「わたしたちの」はじまりなんだ。と
それが最後の、そして最高のメッセージだったような気が個人的にしました。
ファンだった期間はそれなりに長かったと思いますが、そんな私でもノスタルジックよりもピークを強く感じて観賞し終わる事が出来た。
一言で言い表せば、そんなラストライブでした。どう考えても最高のロックバンドでした。こちらこそ、ありがとう!
セットリスト
1.島唄
2.YOU'RE MY SUNSHINE
3.Human Rush
4.TOKYO LOVE
5.berangkat-ブランカ-
6.いつもと違う場所で
7.そばにいたい
8.月さえも眠る夜
9.モータープール
10.10月
11.光
12.釣りに行こう
13.おりこうさん(途中まで)
14.ないないないの国
15.都市バス
16.過食症の君と拒食症の僕
17.逆立ちすれば答えがわかる
18.雨の日風の日
19.おりこうさん(最後まで)
20.蒼い夕陽
21.TROPICALISM
22.手紙
23.I'm in love with you
24.この街のどこかに
25.不思議なパワー
26.風になりたい
27.真夏の奇蹟
28.世界でいちばん美しい島
29.シンカヌチャー
アンコール
30.星のラブレター
31.明日からはじまる
ダブルアンコール
32.愛のかたまり
どこからどう切っても素晴らしいライブとはこのこと
それもそのはずライトファンからコアファンまでどういった類のファンも切り捨てない選曲だったからです
代表曲、有名曲が好きな人からひねくれたナンバーが好きな人まで全員を愛してくれたライブ・・・だったと思います
だからこそ素直にここが、この夜がピークでした。って安心して書く事が出来ます。
このセットリストを眺めているとあらゆる年代の、そしてだからこそあらゆるジャンルがバラバラに散りばめられた音楽の縮図のように感じられます
近年はそれまで手付かずだった日本の古き良き歌謡曲まで手に付けて、本当に網羅したとこの日のライブでも顕著だったからこそ
ある意味解散以上に「完成」だったんじゃないかなあ・・・と都合良く、ではなく実際の体感として思う事が出来た
だから、結果的には行く前は憂鬱だったけれど参加して大正解だったわけです
きっとこの日のライブを観れば決断の理由も意図も分かると思うので是非この後のアイテムなりなんなりで触れてくれる事を願います。
素晴らしい旅に、心よりの感謝と拍手を。