サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

【等身大の成長に】SHIROBAKO 第13話「好きな雲って何ですか?」 感想

2015-01-09 | SHIROBAKO
新年一発目の顔芸(笑)。










個人的に「SHIROBAKO」を観てていいな、って思うのは誰もが“自力”で頑張ってる、成長しているところですね
勿論アニメは一人じゃ作れないし、みんなの意志だったりエネルギーの集合体な訳ですけど
そうやって誰かと力を合わせつつも最終的な成長や結果は自らの手で掴み取る(若しくは掴み取ろうとしている)、
みゃーもりも井口さんもりーちゃん(今井みどり)も自分の意志でやる事を決めて
自分の足で一歩一歩進んでいるからこそ、
観ていてグッと来てしまう、
胸が熱くなってしまう節があるのかな・・・って思いました。要はどのキャラも基本的に能動的だから観てて気持ちが良いんですよね。
以前と比べるとみゃーもりの“成長”も結構分かりやすい形で提示されてましたが、それだって才能じゃなくて偶然でもなくて
みゃーもりが体当たりで色々な失敗を「獲得出来た」からこそ有り得てる現実だったりもするんです
事実菅野さんから学んだ事をきっちり活かせてる作劇を観ていて、
本当に誠実な作風だなあ、というか
説得力を以って展開されている成長譚に観終えてから目頭が熱くなってしまったくらいです
みゃーもりも、井口さんも、そしてりーちゃんもこれから益々成長するだろうし苦労もするだろうけど
ここまで誠実で一歩一歩段階を踏んで成長していく作風を描いてくれてるこのアニメならきっと報われるでしょうし
そんな時がいつか来てもそれはラッキーでも棚ボタでもなく絶対に自身の経験や積み重ねだと彼女ら自身も思えるでしょうね、と
来たるべきそんな時を想像して二マニマ出来るような、そういう話数にもなっていたかなと個人的に感じられました。

多分みゃーもりがこのタイミングでデスクに任命されたのは本田さんがどう、とかそういう訳でなく
みゃーもり自身の成長だったり経験等も考慮して彼女に任せることに決めたんだと思います
後はきっと、矢野エリカさんだと父親の事もあるからとっても不安定ですし
その前に看病の為実家に出戻る事すら考えられますよね
となると高梨とみゃーもりの二択になるんですが、
高梨は決して仕事が出来ない訳じゃなく何だかんだ決められた回はこなしてきている
ただそれでもたかだか1ヶ月の差異ですし何よりみゃーもりのがずっと人当たりが良いですから(笑
“みんなからの信頼”という意味合いでもみゃーもりだったんでしょうし、別の見方をすれば1ヶ月早い分高梨を新人育成に当てたかった、とも考えられる
つまりは様々な条件が重なってみゃーもりに白羽の矢が当てられたって話でそこもまた生々しくて好みだったりするんですよね
きちんと伏線が利いてるなというか、カタルシス的にもここでもう一歩みゃーもりが成長出来たら物凄いものがあると思いますしね。

これからみゃーもりは様々な困難にぶち当たるでしょうし、正直このまますんなり上手く行くとは思えない
今回だってナベPの伝言を忘れて仕事を進めてしまうというめちゃくちゃ有りがちな(笑 ポカやっちゃってましたし、
その中で壁にぶつかったり泣きたい気持ちになる事もきっとあるでしょうけど
それでもここまでで既に貴重な経験をいっぱい味わってますから
それらをきっちりと活かして、
みゃーもりなりに応用してアレンジして
本田さんとはまた違う真っ直ぐで純朴なデスクとして自らの足で歩き回って
その末にまた新しい“何か”を掴んでくれたら・・・と考えると
それだけでめっちゃワクワクしますし
ファン冥利に尽きますし、
是非そんなシーンが観たいと本気で思う
そんな風に期待を強く抱かせる話数であったと同時に新しい環境に至ったドキドキ感、面白さにも十二分に満ちていて
2クール目の滑り出しとしては盤石、どころか期待を越えて来た感覚なんかもあったりして素晴らしかったなあ、と素直に思いました
まだまだ「カタルシス」も「成長」も「壁」も「和解」も全然尽きてなさそうで本当にこれからの話数が楽しみです。
2クール目も最高の景色と俺個人的に大好物の“段階を経て進んでいく”様が拝めたら良いな、と願いつつ。
みゃーもりの“確かな成長”もまた頼もしかった13話目でした。大好きです!




井口さんは常に普段着っぽいキャラって印象がありましたが、
意外と当初は困惑されてましたね
タフそうに見えても実は繊細だったりするのかなあ
でも、そんな井口さんの不安な心をみゃーもりが盛り立てて、ただ根拠なく励ますんじゃなくて
きっちり彼女の原画の特徴やストロングポイントを話した上でノせてた光景はホントグッと来ましたね
デスクとして大切な事の中にはそれぞれの利点や性質を把握する、「誰でも良い」って考えじゃダメってのも(恐らく)あるはずですから
その点きっちり「井口さん個人」をしっかり把握出来てるなと思いましたし、目に見えるみゃーもりの“成長”が感じられてジーンと来たワンシーンでした
ただ、前述したように最終的にこのタイミングで「やる」って自分の意志で決めたのは他ならぬ井口さんです
彼女もまたいつまでも小笠原さんに頼らず“自力で”成長する覚悟を決めた人物の一人
その意志と覚悟が報われる様・・・という意味合いでも今後も注目ですね
井口さんは中堅クラスだと思いますけど、
だからこそ描ける“成長”もあると思いますから。

また、今度は途中でこんがらがらないように最初っから「やりたいこと」「イメージ」を促すみゃーもりの姿も逞しくて良かったです(笑
そんな中で木下監督が語ってましたが「褒められたい」って確かに重要だし軽視すべき感情じゃないと思いますよ。
自分が頑張った分だけ、努力した分だけ褒められたい、認めてもらいたいってのは普遍的な感情だと思いますし
時には欲望が強いパワーや意志となってそれが結果的に“誰か”を動かすことだってあります
何より良い仕事をしたら褒められたいって気持ちに間違いは一切ないですし
変に謙遜に執着するよりもよっぽど“健全”だと思ってます
人が何を以って精を出すかなんて他人に決めてもらうものでも定めてもらうものでも全然ない。
ちゃんと良い仕事をして、一生懸命頑張って、その上で褒められたい、認められたい。木下監督は何一つ間違ってないと俺は思います。

そんな監督と衝突した?美術担当の方がいましたが彼の言ってる事もまた間違ってないですよね
有り体な表現を求められること、個人的に大好きなTHE NOVEMBERSの小林祐介の言葉を借りるならば
「“これまでがこうだったから、これからもこう”という理由になり得ない理由が万延してる。」って事ですよね
普通こうだから、とか、みんなこうだから、っていうのは確かに思考停止だし考えてみれば理由になってないんですよ
彼が小難しいんじゃなくてある意味当たり前の欲求を監督に突き付けてると思ったワケ
そういう各々の意見を尊重しつつ“三女”を作っていく必要性がある・・・って事で
これからはそういった対話が必要不可欠になっていくんだと思います
にしてもこういうふとしたパートに問い掛けや主張を紛れ込ませるあたり本当にこのアニメは侮れませんね(笑
これまでがこう、だったらこれからもこう。ではなく、一歩一歩新しい表現へ。その辺も描かれていくのかと思うととても楽しみですね。




このりーちゃんのカット、ただ可愛いだけじゃなく色気もあって実に最高ですね
りーちゃんはりーちゃんで自分ひとりだけ自分の力で暮らしてない、金を稼いでいない
つまりは“自立してない”事に劣等感を抱いているのかもしれません
だから、少しでも自分がアニメ制作に参加している実感が欲しかったんじゃないかなあ・・・なんてふと感じてしまいました
そんな彼女が焦燥感に飲み込まれず色々な経験を味わった上で“何か”を掴み取って欲しいな、とも思いつつ
いつも明るく振舞ってるけど内心は不安で、でもだからこそ熱心な勉強家具合が際立ってる娘なんだなあとりーちゃんの事を更に理解出来た気もする

もう一つ、このパートでちょっと思ったのは今回新しく制作している「第三飛行少女隊」略して「三女」には
ずかちゃんもオーディションで参加するしりーちゃんも(結果的に)協力してるし、みゃーもりも絵麻も参加している
美沙だけ未知数ですが今後の展開によっちゃもしかしたら参加するかもしれない(もしかしたら車で?)
そしたらある意味高校時代の面子の“血”が勢ぞろいする可能性もある訳で・・・
そこもまた注目、ですね

そう、今回の新作は「原作モノ」なんですよね
だから木下監督と舞茸さんとのやりとりには原作モノ「ならでは」のキーワードや打ち合わせ模様が滲んでてそこもまた面白かったです
木下監督は作業は遅めだし拘りすぎな部分はあるけれど、実は物凄く明確なビジョンを持ってる人でもあるんだなって今回感じました
特に〆をどうするか語っていたパートに木下監督ならではの強いビジョンと誠実さが出ていたと思う
一応フィクションはフィクションですけど、ああいう生っぽい会話劇はノンフィクション“っぽさ”を演出出来てて素敵だなあ、と
まあでも木下監督の意向が絶対!って訳じゃなくあくまで舞茸さんが出してた数ある選択肢の中の一つに過ぎないんでしょうね
それを説明的ではなく自然に展開出来てたのもまた今回の良いポイントだったかなあって思いました。
いずれにせよ、オリジナルも原作も良い作品に仕上げられるのは実力派の証拠なんで是非監督の想いもまた結実したらいいな、なんて思ってます
ま、一筋縄じゃ行かないでしょうけどね(笑
頑張れっ!
















にしても2クール目で大分キャラが馴染んで来た所為か会話がより面白く感じられるようになってます
高梨の安定のボケっぷりとか木下監督のイジられっぷりとか最早板について来て「またやってるよ 笑」って温度で観れるのは大きいですね
この辺も2クールにした事による利点だよなあ、と じっくりと成長を描けるって事だけじゃなく、ね。
みゃーもりも木下監督も“好き”に真っ直ぐという点ではとても似ているし、さり気に良いコンビなんじゃないかと
(みゃーもりは素直に三女の原作で泣いて、監督は素直に好きなセリフを熱く語ってたのが象徴的)
後輩も近々入って来るでしょうし、そんな折にみゃーもりや高梨がどう振舞ってどう教えていくのかも期待!ですね
コメディもメッセージもキャラの水面下の感情もそして確かな成長も楽しめた見所満載の13話目でした。BDもきっちり売れたようで何よりです。

あとOPEDも一新されましたね
OPは高校の時の絵面からいつの間にか社会人になってるカットが好きで(時の早さと道のりを示唆してるよう)
EDはねるねるな~ってリフレインが耳から離れなくていい感じですね 笑
そんな訳で2クール目も精一杯応援していくつもりです!!




俺のも・・・




最新の画像もっと見る